ピクルス
ピクルス (英語: Pickle) とは、野菜や果実などを香辛料とともに酢漬にしたもの[1]。シロップ漬のような糖水漬はピクルスとはいわない[1]。野菜類(歯切れの良いもの)を塩漬けののち、香辛料とともに酢漬けにすることで保存性を高め、味に変化をつけたものである[2]。塩漬けの代わりに湯通しすることもある[3]。
概要
編集歯切れのよい野菜類を、種々のスパイスを入れた酢に漬けたもの。ガーキン(短小のキュウリ)、キュウリ、タマネギ、カリフラワー、ニンジン、トマト、ビーツ、インゲン、ピーマンなどを塩漬けののち、香辛料とともに酢漬けにすることで保存性を高め、味に変化をつけたものである。前菜や肉料理、サンドイッチに添えたり、カレーソースの薬味や、みじん切りにしてマヨネーズに加え(タルタルソース)、食欲増進や、味に変化をつけるために用いられる[4]。ディル(香草)を加えたものはディルピクルスとよばれ、欧米人に好まれる。また、ビーツや赤キャベツのピクルスは鮮やかな色になるので、前菜、サラダ、サンドイッチ、ハンバーガーなどの添え物に効果的である[4]。
各国のピクルス
編集アメリカ
編集アメリカ合衆国ではハンバーガーやサンドイッチに多用され、ピクルスを具にしたサンドイッチが人気を博している[6]。細かく刻んだものはレリッシュと呼ばれ、ザワークラウトと共にホットドッグのトッピングとして使われる[7]。オリーブの種を抜き、赤ピーマンを詰めたピクルス(スタッフド・オリーブ)は、マティーニの必需品である[8]。
イギリス
編集酸味を好む国民性ゆえに、多様なピクルス(その中にはゆで卵のピクルスといった珍しいものもある)が存在する。なかでも、モルトビネガーにリンゴやデーツで甘味を加えて野菜を漬けた「Branston Original Pickle(ブランストン・オリジナル・ピクル)」はイギリスの味と評される[9]。
インド
編集アチャールという独特のピクルスがあり[10]、各種料理の付け合せに用いられる。
日本
編集日本人がイメージする「ピクルス(=野菜の酢漬け)」に近いものとしては、ラッキョウ漬けや、梅酢に漬ける紅しょうがやガリなどがあげられる。
脚注
編集出典
編集- ^ a b “ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「ピクルス”. コトバンク. 2022年12月31日閲覧。
- ^ “日本大百科全書(ニッポニカ)「ピクルス」」”. コトバンク. 2022年12月31日閲覧。
- ^ “精選版 日本国語大辞典「ピクルス」”. コトバンク. 2022年12月31日閲覧。
- ^ a b 日本大百科全書(ニッポニカ). “ピクルスとは”. コトバンク. 2020年3月23日閲覧。
- ^ “ガーキンス商品一覧|ヘングステンベルグ|加工食品|三菱食品”. www.mitsubishi-shokuhin.com. 2020年3月23日閲覧。
- ^ “アメリカにピクルス・ブーム到来? ピクルスで挟むサンドイッチ登場 | Bizseeds ビズシーズ”. Bizseeds(ビズシーズ)|アメリカ発 ビジネス・パーソンのための情報メディア. 2020年3月23日閲覧。
- ^ “400g ホットドッグレリッシュ | 商品 | ハインツ日本株式会社 業務用商品 ホームページ”. www.heinz.co.jp. 2020年3月23日閲覧。
- ^ カクテル (2017年10月18日). “カクテルに添えられたオリーブ、その理由に納得!”. カクテル.net. 2020年3月23日閲覧。
- ^ Masala, Lady. “イギリスの味覚に挑戦!「すっぱおいしい」お土産3選 | イギリス”. LINEトラベルjp 旅行ガイド. 2020年3月23日閲覧。
- ^ “2種のアチャール”. www.sbfoods.co.jp. 2020年3月23日閲覧。
関連項目
編集- Sea pickle(シーピクルス)