クシ語派

アフロ・アジア語族の一派

クシ語派(クシごは)またはクシ諸語(クシしょご、Cushitic languages)とは、アフロ・アジア語族の一派であり、主にアフリカの角タンザニアケニアスーダンエジプトで話されている。「クシ」という名称は、この語派の話者の祖先であるとされている、同名の旧約聖書の登場人物に因んでいる。クシ語派で最も話者数の大きな言語はオロモ語(話者約3,500万人)、次いでソマリ語(約1,800万人)、シダモ語(エチオピアに約200万人)である。話者が100万人を超す言語は他にハディア語(約160万人)、カンバタ語(約140万人)、アファル語(約150万人)がある。

クシ語派
話される地域北アフリカ
言語系統アフロ・アジア語族
  • クシ語派
下位言語
ISO 639-2 / 5cus
ISO 639-5cus

概要

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クシ語派にはいくつかの語群が存在しており、その他に分類の不確かな言語が少数存在する。

クシ語派の分類方法については幅広い主張があり、決着をみていない。ヘイワードが東クシ諸語自体の妥当性に疑問を呈している[1]ほか、ヘツロン英語版エーレット英語版の両氏が、南クシ諸語を低地東クシ諸語に編入することを提案している。

かつてはオモ語派を含んでいると考えられた時期があり、その当時オモ語派は西クシ諸語と呼ばれていた。しかし、この見解は現在では大部分が否定されており、オモ語派はアフロ・アジア語族の独立した一派とみなされている(Fleming(1974)・Bender(1975)の研究による)。

出典

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  1. ^ Richard Hayward, "Afroasiatic", in Heine & Nurse, 2000, African Languages
  • Robert Hetzron, "The Limits of Cushitic", Sprache und Geschichte in Afrika 2. 1980, 7–126.
  • Ethnologue entry for Cushitic languages
  • Bender, Marvin Lionel. 1975. Omotic: a new Afroasiatic language family. Southern Illinois University Museum series, number 3.
  • Bender, M. Lionel. 1986. A possible Cushomotic isomorph. Afrikanistische Arbeitspapiere 6:149-155.
  • Fleming, Harold C. 1974. Omotic as an Afroasiatic family. In: Proceedings of the 5th annual conference on African linguistics (ed. by William Leben), p 81-94. African Studies Center & Department of Linguistics, UCLA.
  • Roland Kießling & Maarten Mous. 2003. The Lexical Reconstruction of West-Rift Southern Cushitic. Cushitic Language Studies Volume 21
  • Lamberti, Marcello. 1991. Cushitic and its classification. Anthropos 86(4/6):552-561.
  • Zaborski, Andrzej. 1986. Can Omotic be reclassified as West Cushitic? In Gideon Goldenberg, ed., Ethiopian Studies: Proceedings of the 6th International Conference, pp. 525–530. Rotterdam: Balkema.

外部リンク

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