イワヒゲ(岩髭、学名Cassiope lycopodioides (Pall.) D.Don)は、ツツジ科イワヒゲ属分類される草本状の常緑矮性小低木[1]の一高山植物

イワヒゲ
イワヒゲ(北海道富良野岳・2006年7月撮影)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
キク類 asterids
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
亜科 : イワヒゲ亜科 Cassiopoideae
: イワヒゲ属 Cassiope
: イワヒゲ C. lycopodioides
学名
Cassiope lycopodioides (Pall.) D.Don
シノニム
  • Cassiope lycopodioides (Pall.) D.Don var. laxa Nakai
和名
イワヒゲ(岩髭)
短枝から細長い花柄を伸ばす。花冠の先が浅く5裂し、裂片は反り返る。(山形県鳥海山

特徴

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高さは10cm程度。は分枝して緑色のひも状[2]になり、は鱗片状に重なって茎に密着し、ており、ヒノキの葉のように見える。

花期は7-8月。茎の上部の鱗片状の葉腋から短枝を出し、先から長さ2-3cmの細長い花柄を伸ばし立ち上がる。その先に下向きのを1個つける。萼片は長さ2mmの卵形で、先は円い。花冠は白色で、長さ7mmの鐘形になり、花冠の先が浅く5裂し、裂片は反り返る。雄蕊は10個で、花糸は無毛。花柱は1個で糸状になり、花柱は小さい。果実蒴果で径3mmの球状になり、4-5室に分かれ、上向きにつく[2][3]

分布と生育環境

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日本千島列島カムチャツカアラスカに分布する[3]

日本では、本州中部地方以北、北海道に分布し、高山帯の風当たりの強い岩場の裂け目などに張り付くように生える。

和名の由来

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和名のイワヒゲは、岩の間などの岩礫地に生え、茎がヒゲ(髭)のように細く見えることから付けられた[2]

脚注

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  1. ^ 清水 (2014)、275頁
  2. ^ a b c 『新牧野日本植物圖鑑』p.546
  3. ^ a b 『日本の野生植物 草本Ⅲ 合弁花類』p.11

参考文献

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  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎他編『日本の野生植物 草本Ⅲ 合弁花類』、1981年、平凡社
  • 清水建美、門田裕一、木原浩『高山に咲く花』(増補改訂新版)山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑8〉、2014年3月22日。ISBN 978-4635070300 
  • 牧野富太郎原著、大橋広好邑田仁岩槻邦男編『新牧野日本植物圖鑑』、2008年、北隆館
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)