4人に1人が違法コピーを容認、ドイツでの意識調査


 独IT業界団体のBITKOMは25日、調査会社のArisとともに14歳以上のドイツ語話者1000人を対象に行った違法コピーに関する意識調査の結果を発表した。回答者の25%が音楽や動画、ソフトウェアなどの著作物の違法コピーを容認していることがわかった。

 その一方で、66%は違法コピーを微罪ではないと考えており、また、63%は違法コピーを刑事罰に処すべきと考えていることがわかった。過半数において著作権など知的財産権に対する意識が高いことが明らかになったかたちだ。

 4月26日は世界知的所有権の日とされているが、25%の回答者が違法コピーを容認しているとの結果に、関係者は知的財産保護に対する社会のコンセンサスが得られるに至っていないとの危機感を顕わにしている。

 刑事罰のような事後的対策のみならず、啓発活動や、ダウンロード時の防止技術の開発など、事前の対策も知的財産権の保護には必須だ。ドイツでは2009年のダウンロード市場が2億5000万ユーロ・6000万件にまで拡大している現状を考慮すると、効果的な対策は喫緊の課題となってきている。

 著作権者や特許権者の保護を十分にすることによって知的財産活動も活発にすることが、経済発展にも不可欠と認識されている。業界団体としても国家として何らかの対策を講じるべきであるとしており、対策は急務との認識が高いようだ。


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(Gana Hiyoshi)

2010/4/26 13:42