真央ちゃん淡々…右ひざ痛め調整不足だった
驚くほど素直に結果を受け止めた。
「今日の調子ならばこんなもの。準備がベストでなかったので、その中ではよかった」。
淡々と敗戦の弁を述べる浅田からは、いつもの負けん気の強さが消えていた。
4日のSPはまさかの6位。不調のジャンプは練習日を1日挟んでも上向かなかった。
1回に減らしたトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めたのが数少ない見せ場。
ジャンプの回転が抜けるミスが重なり、演技後は苦笑いも浮かんだ。
報道陣に不調の要因を問われても「秘密です」と明かさなかったが、1月中旬の練習
で右ひざを痛め、その後は十分な練習が積めていなかった。調整の遅れから、不振の
2連続3回転ジャンプをバンクーバー入りする前から3回転―2回転に変更。滑り込みが
足りず、スタミナ不足も否めなかった。
今大会不在のタラソワ・コーチに、SPの後「今できることをすべてやりなさい」と助言
されたという。不振に終わった五輪会場での演技で、18歳は心身の安定が実力の発揮に
不可欠なことを痛感したはずだ。
天才にも不調は訪れる。それが2連覇を目指す3月下旬の世界選手権の前哨戦で
よかったのかもしれない。
「けがをせずベストを出せるように練習したい。不調の要因は分かっている。もう1度世界
選手権に向けてやっていきたい」。真価が問われる1カ月半になる。
(共同)
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