年末は寒いけど、ほぼ良い天気が続いて
今日も朝から気持ちいいこの青空
早いうちに買い出しを済ませて、毎日小分けにやってる大掃除、今日は靴やバッグ収納庫の掃除に手をつけました
紙袋や使わない手提はなるべく処分、バッグや靴は綺麗に拭いてきちんと仕舞う、簡単なようでなかなか時間がかかります
はぁ、、とため息をついていたら、久しぶりにLINE電話音じゃなく、携帯電話が鳴り出しました
発信元を見たら銀座時代の知り合いからでちょっとビックリ
あらまぁと嬉しくなってすぐに出たら懐かしい美声が!
コロナ禍の初期に私は閉店させてしまいましたが、知り合いはしっかり事業化給付金を受け取ってから閉店した賢いママで、今は東京のマンションを売り払って故郷の京都で暮らしているのだそうです
「戻った当初は新鮮で良かったんだけど、最近はインバウンドで外国人客が押し寄せて、どこに出かけても混雑してるし、落ち着かないからまた引越しを考えてるわ、沖縄とか」
確か私より5歳くらい年上だけどまだまだ活動的でお元気そうです
「ところで◯◯ママって覚えてる?」
しばらく近況報告をし合った後、知り合いはこう話し出してきた
もちろん知ってますとも!
もう8年も前になるけど、65歳でそれまで30年近く続けていたお店を人手に渡して引退したママで、私もわりと仲良くさせていただいた方でもあります
引退した後は東京から離れて生まれ故郷の九州に戻るということで、最後に2人で新丸ビル内のお店でお食事をしてお別れしたのですが、その時にお喋りした内容を今でも覚えています
「いま同居している母は以前、実家で弟家族と一緒に住んでいたのだけど、少しボケてきたって理由で弟夫婦に施設に入れられそうになって、可哀想だから私が引き取って2年くらい一緒に暮らしていたんだけど、母を寝かせた後に急いで銀座に向かう生活もだんだんと無理が出てきてね、、母が起き出して危ないのよ。
だから65歳を機に引退を決めたの」
引退したら早めに九州に戻って、今まで賃貸で貸していた実家近くのマンションが空いたのでリフォームして母親と2人で暮らすつもりなんだと語っていました
「九州の田舎だからマンションなんて言っても築年数経ってるし、たいした建物じゃないけど、一応バリアフリーにリフォームしたの。母もほとんど移動は車椅子だし。そして向こうに行ったらデイサービスに週3日通ってもらって月に一度は3日くらいショートスティをお願いするつもりなの。
私にも息抜きが必要だからね。」
◯◯ママは偉いですね、ちゃんとお母様の介護をされていて、と私が感心して言うと、
「弟夫婦には任せておけないから仕方ないの。
それにね、実家は弟が引き継ぐことになったけど、母の遺産と遺族年金は私が管理してるからやれることはやってあげないとね。
貴女だから言っちゃうけど、実は母の遺族年金が月18万くらいあるのよ。贅沢しなければだいたいこれで2人での暮らし分は賄えちゃうし、私にとっても好都合だし、娘としても母のことは最後まで見守りたいしね。」
その後も◯◯ママは私に気を許したのか、もう銀座を引退したという開放感からかさらに饒舌になって、
「私ね、お店を会社経営にしてやってたのよ。
だから年金も65歳から月10万が入るのを丸々貯金に回せるし、老後の為にお客さんにこれだけ貯めれば安心と言われた一億円もどうにか作れたし、だから、母のお世話が終わったらマンションは売って、最終的には九州にあるちょっと豪華な有料老人ホームを終の住処にしようって決めてるのよ」
凄い!きちんとしっかり生きてらして、
私などとは大違いだと心底感心したのです
銀座で仕事をしてきて、しっかり財産を築ける人っていったいどのくらいいるだろう
大きなお金は動くけど、果たしてそのお金は何処にいくのやら、、
必要経費がやたら多い世界ですからね、、
前置きがめっちゃ長くなってしまいましたが、
その◯◯ママが今年の8月に心不全で急死されてしまったのだそうです
それも今年4月に長らく見守ったお母様が亡くなられた4ヶ月後だったとか、、
私は九州に行かれてからしばらくは電話で話したりしていましたが、ここ数年はご無沙汰してしまっていたので、この不意の知らせに言葉を失ってしまいました
「家族葬でお母様と同じお墓に入ったって。
あとはみんな弟さんが一切合切引き取ったって話。なんだかね、、早過ぎでしょ。弟とは合わないとか言ってたけど、◯◯ママ、遺言書とか作ってなかったのかな」
え⁈ やっとこれからは自分の為だけの時間だったのに。ちょっと豪華な終の住処は?
なんだかやるせない気持ちでいっぱいです
年末ぎりぎりに今年一番ショックな話しで、電話を切った後も呆然としてしまって、掃除の続きをする気力もなくなってしまいました
人の死は100% 誰も免れられなくて、
でもそれがいつかが分からないのです
改めてこの年末年始は真剣に今後のシニア暮らしについて考えてみよう!
早くやっておくべきことは来年にはやろう!
私にとっての充実した生き方を再検討する!
人生100年時代なんていってのほほんとしてる場合じゃなく、終活、、この言葉は好きではないので、身辺整理、せめておひとり様の私は遺言書くらいはちゃんと作っておかなくちゃ!と改めて思いました
こんな話を聞くと、人の一生なんてなんとも儚いものですね、、
◯◯ママ、ご冥福をお祈りします