中間貯蔵施設 「第2のステージ」へ
- 2022/12/16
- 21:22
12月10日、13日と中間貯蔵施設を見学しました。「世紀のナショナルプロジェクト」(有識者会議)は、新たなステージへの移行期にありました。1.総量1400万㎥もの除去土壌のうちの大半が中間貯蔵へ搬入され、残すは帰還困難区域内の復興再生拠点等(200㎥未満)となった2.搬入された除去土壌の大半が土壌貯蔵施設へ貯蔵されたことから、第一段階がほぼ終了し、いよいよ第二段階の除去土壌再利用と県外最終処分対象の飛灰の安定...
赤羽元原子力災害現地対策本部長 米国視察報告書の不開示通知
- 2022/04/05
- 12:19
本ブログには取り上げてきませんでしたが、福島イノベーション・コースト構想に関する問題を調べており、各地の講演会やオンライン学習会でお伝えしています。経産省HPに、赤羽元原子力災害現地対策本部長の福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想研究会というものがあり、その中に米国出張報告が掲載されています。すでに取沙汰されていますが、イノベーション・コースト構想は米国ハンフォードをモデルとしてお...
「中間貯蔵施設内で汚染土のお花畑を」 戦略検討会第13回
- 2022/03/31
- 19:01
3月30日、中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第13回)が1年ぶりにオンラインで開催されました。配布資料は環境省webサイトをご覧ください。手元のメモより、委員のやりとりから特に注目すべきと思われる点を挙げます。検討会委員名簿50音順油井委員:長泥実証事業が終わった令和6年度以降の管理、営農については飯舘村管理組合へマニュアルを渡すのか?南相馬市の実証事業は空間線量率がもともと低いが事業実...
2月6日 飯舘村被ばく労働裁判オンライン報告集会のお知らせ
- 2022/01/10
- 10:07
環境省は除染廃棄物などを処理するため、福島県内の避難指示区域を中心に18市町村で30基もの仮設焼却炉を設置しました。総額は10年間で1兆6千億円を超えています。飯舘村蕨平の仮設焼却炉には1,364億円もの巨費が投じられました。しかし施設はあちこちが故障したり不具合が生じるなど、巨額の受注金額に見合わずずさんな設計や手抜き工事が指摘されています。その結果、最も放射能濃度の高い灰処理設備において、労働者は深刻な被...
洋上風力から見る「復興」の「陽」と「陰」
- 2022/01/03
- 12:27
新春おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。2022年1月2日朝日新聞アナザーノート消えた風車と600億円 浮かぶ教訓とは 大月規義と題した記事が掲載されました。大月記者は、福島関連記事執筆者として「大震災10年。問題の本質をあぶり出す」との決意表明をされています。この記事についていくつか気になる点を取り上げたいと思います。記事では、経済産業省が2012年より始めた世界最大の「浮体式」洋上風力発...
被ばく労働訴訟ニュースレター8号/オンライン報告集会のお知らせ
- 2021/12/31
- 09:27
被ばく労働訴訟ニュースレターを発行しました。 PDFはこちらからダウンロードできます。飯舘村被ばく労働裁判 オンライン報告集会 2月6日(日)13:00~14:30<小野寺義象弁護士の解説と質疑>・飯舘村蕨平仮設焼却炉で何が起きたのか ・労働審判、裁判の争点・証人尋問でのやりとり ・和解成立について 詳細は後日本ブログ及びfacebook「燃やすな除染廃棄物ー焼却・バイオマス発電に反対」にてお知らせ...
飯舘村被ばく労働訴訟 和解成立
- 2021/12/10
- 20:45
環境省による飯舘村蕨平の仮設焼却炉において発生した被ばく労働について、被告 日揮株式会社を相手に損害賠償を請求した事件は、2021年11月26日和解成立となりました。12月10日(金)福島県庁で記者会見を行いました。正確な数は把握できませんでしたが10社前後が取材し、同日夜NHK福島放送「はまなかあいづ」にて放送されました。調停条項(口外禁止条項を除く)1 被告は、原告に対し、解決金を支払う。2 被告は、放射性物...
常識外れの受注金額と手抜き工事 飯舘村仮設焼却炉
- 2021/11/06
- 06:11
被ばく労働訴訟の舞台となった飯舘村蕨平の仮設焼却炉の受注金額は、2021年度までの総額が1,364億円という、常識外れの金額となりました。これだけの巨額を受け取りながら、その設備は手抜きであったこと、それこそが重大な被ばく労働を引き起こす主因であり、プラント会社の日揮とともに発注者である環境省の責任も厳しく問われています。繰り返しになりますが、プラント技術者の筒井哲郎さんのコメントを振り返りたいと思います...
危険にさらされる労働者 放管の責任問われる 飯舘村被ばく労働訴訟証人尋問
- 2021/11/04
- 12:25
★11月7日「床一面に降り積もった灰と足跡」の写真を追加しました裁判に至る経過についてはこちらをご参照ください。10月28日(木)13:30より福島地裁において、蕨平被ばく労働訴訟初の証人尋問が行われました。証言に立った被告側の日揮株式会社 放射線管理課S氏からは驚くべき発言が相次ぎました。●法令(除染電離則)で、(除染等業務で取り扱う事故由来放射性物質の濃度及び作業中の粉じんの濃度)基準値は1㎏50万㏃以下と...
蕨平被ばく労働訴訟 被告日揮の主張
- 2021/10/26
- 17:56
長らく裁判の経過報告ができずご支援いただいている皆様にお詫び申し上げます。明後日10月28日の証人尋問の前に、直近の被告側準備書面を掲載します。被告 日揮株式会社 準備書面(8)2021年9月10日バグフィルターのろ布が破損し、「仮フィルター」と称してタイベックのズボンをあてがっていた問題について、日揮は、「仮フィルターの使用は何ら違法でなく、不正常ではない。」などとし、「集塵機周辺にはビニールハウスが設営...
10/28蕨平被ばく労働訴訟初の証人尋問 被告は「闇作業」についてどう語るのか
- 2021/10/26
- 09:16
飯舘村蕨平の仮設焼却炉をめぐる被ばく労働訴訟が2年ぶりに法廷で開かれます。今回は初の証人尋問が行われ、被告 日揮の放射線管理課、原告 本人が証言に立ちます。問題が起きたのは環境省の仮設焼却炉です。日揮は新人研修において、作業員に対し「焼却灰に触れることは一切ない」と説明していました。しかしその実態は全く異なり、作業現場である灰処理施設は設備の不備や故障が多発し、焼却灰がもうもうと舞う劣悪な労働環境...
飯舘村被ばく労働訴訟の進捗報告
- 2021/06/22
- 08:35
飯舘村の仮設焼却炉で起きた被ばく労働を巡る訴訟は、コロナ渦につき、裁判官、原告、被告と代理人弁護士のみで行われる進行協議が続いています。ご支援いただいている皆様へのご報告が遅れており恐縮ですが、このたび担当弁護士より状況を報告いただくことができましたのでお知らせいたします。引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。蕨平仮設焼却炉の事業を受託したのは、IHI環境エンジニアリングと日揮株式会社、熊...
膨らみ続ける中間貯蔵施設のコスト(一時休止します)
- 2021/05/03
- 20:08
先日アップしました中間貯蔵施設のコストデータに、不明な点が見られました。週明けに確認した上で再度アップいたします。ご迷惑をおかけいたします。...
中間貯蔵施設見学ツアー③廃棄物貯蔵施設・伝承館・水素フィールド
- 2021/03/29
- 12:20
引き続き、双葉町仮設焼却炉・灰溶融炉から。周囲をゆっくり一周。仮設焼却炉・灰溶融炉 その2 JFE・前田JV廃棄物貯蔵施設。灰溶融炉から発生する飛灰。現在のところは51万㏃/㎏が最高値となっているが、最終的にはギガベクレルになるとされる。 仮設焼却炉(北側)伐採木置き場がそこかしこに田村バイオマス発電の親会社、タケエイのコンテナJESCOの社員によるとこれらの木材は仮設焼却炉で処理するということですが...
中間貯蔵施設見学ツアー②保管場・土壌分別/貯蔵・焼却・灰溶融・実証フィールド
- 2021/03/28
- 19:38
27日(土)中間貯蔵施設見学10時に中間貯蔵工事情報センターへ集合。身分証の確認の後、映像による説明、JESCOの職員による説明を30分ほど受け、マイクロバス2台へ乗車しました。見学は大熊コースと双葉コースがあり、双葉コースを申し込みました。見学はマイクロバス社内からとなります。全体配置図(各施設の概要は環境省HP参照)見学ルート分別された土壌を貯蔵場まで運ぶための長~いベルトコンベアー。全長はなんと1.3㎞にも...
中間貯蔵施設見学ツアー①田村バイオマス発電~東部産業団地建設現場
- 2021/03/28
- 15:23
3月26日(金)~27日(土)の2日間、ちくりん舎、たまあじさいの会の皆さん方とフクシマ見学ツアーを行いました。数回に分けてお伝えします。26日(金)田村バイオマスエナジー発電施設地元で事業者と田村市長を相手取り裁判を起こしている住民の方々と一緒に現地を回りました。バイオマス発電専用のゲートが造られていた隣には光学レンズのトプコンオプトネクサス工場も出来上がっている手前には野ざらしの木質チップチップ貯留所...
3月10日放送NHKスペシャル「徹底検証 “除染マネー”」について
- 2021/03/22
- 13:06
3月10日に放送されたNHKスペシャル「徹底検証 “除染マネー”」をご覧になりましたでしょうか。巨額の除染マネーに群がるゼネコンと、そのゼネコンに群がる下請け企業の恐るべき実態が関係者の証言によって明かされました。(これ以前に朝日新聞で報道がありました)大金のある所に犯罪は起きるという事実、それを知りながら見てみぬふりをしつつ、ろくな計画も立てず精査もしないままバラまきを続ける環境省の無責任さと、自らも認...
「10年目のフクシマ」への疑問 市民団体がパネルで訴え
- 2021/03/22
- 12:02
今年1月17日に「さよなら原発!三鷹アクション」の主催でオンラインによる講演をさせていただきました。その内容に少なからずショックを受けられたという皆さんは、三鷹駅前での恒例の3.11キャンドルナイトの場で、講演で使った資料をパネルに加工して展示してくださり、カンパまで集めてくださったのです。いただいたご寄附は大越町の木質バイオマス発電の裁判とその運動のために使わせていただきます。 三鷹アクションの皆さ...