2014-09-29

先日、銀座へリサ・ラーソン展を見に行った。80歳過ぎのスウェーデンの陶芸家だ。シマシマの不敵なネコの陶芸作品、マイキーなんかは有名なので見たことがある人も多いのではないだろうか。

会場である銀座松屋はApple Storeの斜め向かいにある。Apple StoreのほうはiPhone6/6Plusがまだ発売されたばかりでごったがえしていた。この写真を撮ったあとも、この日は中国人バイヤーが店内に居直って騒いだり器物破損したりと一悶着あったらしい。

銀座松屋のギャラリーは思ったよりも空いていて、銀座らしく落ち着いていた。陶芸作品はどれも魅力的でとても良くて、見るのが楽しかった。一角ではインタビュー映像も流れていた。ところどころに古びた陶芸作品が埋め込まれた石垣の前で、リサ・ラーソンが座って話している。

埋め込まれている、苔むしたり割れたりした作品は、作った当時失敗作だと思って石垣の裏にどんどん捨てていたものらしい。同じく美術家である夫がそれを拾い、石垣の隙間に配置して何十年も経ったものだそうだ。すっかりアトリエの石垣に馴染んで、今は気に入っているらしい。

作品はできあがった時はこれはダメだ失敗作だと思っても、時間が経つと良く見えてくることがあると、映像の中のリサ・ラーソンは語っていた。悪く見えても、翌週にはもう良く見えることがある、と。逆に、傑作だと思ってもあとであまり良くなく見えてくることもあるそうだ。80過ぎの偉大な陶芸家の言葉には、それだけの時間の重みを背負った説得力があった。覚えておきたいと思う。

https://www.flickr.com/photos/palpha/15387405261/

夏はすぐ終わる。
夏には、海へ行くとか、スイカを食べるとか、しなければいけないタスクがたくさんある。しかしながら今年もいくつかタスクを消化しきれないままだった。一つは花火。
駆け込みで線香花火を燃やして写真を撮った。1本30秒間くらいの短時間勝負を繰り返す。
線香花火だけにいい閃光が飛ぶが、なかなか思い通りに撮るのは難しかった。普段はフィルムばかりだけど、さすがにこれはデジカメでないと辛い。また来年。
PENTAX K10 SMC-PENTAX-FA F2.8/50mm...

夏はすぐ終わる。

夏には、海へ行くとか、スイカを食べるとか、しなければいけないタスクがたくさんある。しかしながら今年もいくつかタスクを消化しきれないままだった。一つは花火。

駆け込みで線香花火を燃やして写真を撮った。1本30秒間くらいの短時間勝負を繰り返す。

線香花火だけにいい閃光が飛ぶが、なかなか思い通りに撮るのは難しかった。普段はフィルムばかりだけど、さすがにこれはデジカメでないと辛い。また来年。

PENTAX K10 SMC-PENTAX-FA F2.8/50mm Macro

https://www.flickr.com/photos/palpha/sets/72157647625079945/

120から127を作る その2

前回からずいぶん時間が経ってしまったことは忘れようじゃないか。そういうわけで、まずは120フィルムを127フィルムに切り出すための材料から。

●材料

(1)HOLGA120シリーズどれか

(2)OLFAデザインカッターとその替え刃

(3)127フィルムのスプール

(4)120フィルムとスプール

(5)定規,セロテープ,印を付けるペンなど

●材料について説明

(1)HOLGA120(手元にあったGCFNを使用)

making 127 from 120

HOLGA120シリーズを使うのはなぜかについては前回も書いた。

 なによりも加工しやすいプラスチック筐体であることと、着脱できる純正のマスクが2種付属していること、そのうち1種はほぼ需要がないであろうセミ判であること。どう考えても正方形のロクロク判しか必要なかったのではないかと思う。コスト削減のためには減らすべきじゃないのかこれ。

 それと多重露光防止機能なんてものがないので、シャッターを押さないでも一気に巻き上げができることも利点。ついでに言えばカメラとしては比較的安い。中古を探せば、オサレな雰囲気に乗せられてトイカメラとして買ったもののもてあましてしまった人により更なるお手頃価格で売られていることもある。なんだかんだと素晴らしい。

 そういえばいろいろ調べてたら120から110フィルムを3本切り出せるようなマスクをHOLGA120で作っている先達もいた。しかし110はフィルムカートリッジに入れなくてはならないので少しハードルが高い…いつかやってみよう。

(2)OLFAデザインカッター

making 127 from 120

OLFAデザインカッターは何かと便利な高性能カッターなので普通に持っていたものを流用。これは持ちやすくて本当によく切れる。100均のペキペキ刃を折るカッターなど目ではない。その上1本買えば替え刃がドサッと付いてくる。これは切れ味が悪くなったらどんどん新しい物に替えろということなのだろうが、刃の長さ大きさといい切れ味といいコストパフォーマンスといい、マスクに仕込むカッター刃としてはベストだと思う。

(3)127フィルムスプール

making 127 from 120

 127フィルムのスプール、プラスチックでも金属でもなんでもかまわないが、材料の中でハードルの高いものと言えばこれだろうか。それでもネット通販を探せばかわうそ商店等で新品の127フィルムは購入することができる。またスプールだけや使用期限切れの古いフィルムなら中古カメラ店やヤフオク等で手に入れることもできるだろう。手元には期限切れのefkeとmacoのものがある。

 ちなみに中古カメラ店フェアで買った金属スプールもある。寸法正しくキッチリ作られたベビーローライにはこれが良いのだけど、実は自作フィルムだと金属スプールでなくともなんとかなるようになる。フィルムを45mmよりもわずかに短めに切ればいい。巻いたフィルムとスプールの円の間にほんのわずかな隙間ができることでフィルムのフチが少しくらい感光するかもしれないが、それくらいは諦めてもいいと思う。実用に足る127フィルムが気軽に作れるようになるほうが大事だ。プリントする段階でトリミングしてフチを捨ててもいい。

(4)120フィルム

 FUJI REALAでもKodak EktarでもRolleiでもAgfaでもなんでも好きなのを。とはいえはじめは失敗の可能性があるから安い物を使った方がいいかもしれない。巻き取り用にスプールも1本。

(5)定規,テープ,ペンなど

ご家庭にございます文房具をご活用くださればと。

 ●127フィルムカッターの作り方

(1)定規でセミ判マスクを測り、下から45mmの点にペンで印を付ける。120フィルムの通る幅の部分を45mmと16mmに分けさえすれば、別に下からでも上からでも問題はない。

(2)OLFAカッターの刃を1本、火であぶり熱する。

(3)セミ判マスクの印した点に、熱した刃で外側から垂直に穴をあける。

(4)新しい替え刃をマスクにあけた穴の内側から差し込む。テープ等で垂直に固定。

(5)マスクをHOLGA120本体に嵌め込む。完成。

 ●作り方について説明

(1)45mmの点にカッター刃を差し込む穴をあけると、切り取り出すフィルムは約44mmになる。そんな感じ。

(2)手で刃を持ったら普通に火傷するので、カッター軸に付けた状態でコンロなりライターなりであぶる。あぶりすぎないように。

(3)カッター刃を仕込む位置に熱の力でグサーッとやる。たぶん外側(フィルム面が通る側)から刺した方が穴のフチにバリが立たない…と思う。たぶん。のちのちフィルム面を傷つけにくいと思う。それでもバリが立ったら? ヤスリ取りましょう。

making 127 from 120

(4)穴あけのために焼いたのじゃなく、新しいピカピカの切れ味ゲージ最高の刃を差し込もう。両端が刃になってておっかないので、片側はマスキングテープでぐるぐる巻きにして安全性を高めてみた。内側からドスッと差し込んで、ぐらつかないようテープで固定。非常に切れ味は良いのでそんなにガッツリ接着剤で留めたりしなくても大丈夫だと思う。接着してしまうと刃が交換しにくくなるし。

making 127 from 120

(5)本体に嵌め込んでみて、干渉したりぐらついたりしなければOK。刃が垂直になっておらず斜めになったりしてたら微調整を。自分のも後からちょっとだけレジン片をテープで挟み込んで、切ってる時のカッター刃を受けとめるようにしてみた。

making 127 from 120

工作終了。ね、簡単でしょ?

making 127 from 120

なお、製作段階で2回くらい刃を指に刺し、さらに実際にフィルムをカットする際また指に刺してしまったので、今では色ペンで線を引いてわかりやすいよう刃を囲んである。

120から127を作る その1

HOLGA120GCFNというトイカメラを改造して、127フィルムカッターを作ったことについて書く。なぜかと言えばHOLGA120シリーズがいかに127フィルムカッターを作るのに向いているかということに気づいてしまったからだ。

making 127 from 120

2013年現在、世の中に出回っているフィルムのほとんどは135フィルムか120フィルムである。他にもAPSとか110とか127とか126とか、まだまだたくさんいろいろな規格があったのだけど今はほぼ滅んでしまった。それらは世界中を見てもほとんど生産されておらず、販売しているところも相当に少ない。

メディアの趨勢は仕方ない。時代の流れもある。PCにおけるメディアだって8インチや5インチフロッピーディスクは絶滅してしまった。ZIPなどというメディアは覚えている人すらほとんどいない気がする。しかしPCメディアと写真フィルムには違う点があって、それは滅んだ規格のフィルムが性能的に劣っていたわけではないというところにある。ものによってはただ現行のフィルムと幅の大きさや長さが違うだけだったりする。光に当たれば感光する薬剤が塗布されたフィルムという生産物そのものは同じなのだ。上に貼った写真で言えば、左の黒い紙で巻かれたものが120、右の白い紙で巻かれたものが127の大きさである。

120フィルムすなわち幅60mmのブローニー判を切って小さくすれば、今ではほとんど生産されておらず入手も困難な127フィルムことベスト判、幅45mmのフィルムが作れる。副産物として16mmのフィルムも作れる。というわけで、世の中にはそれを自作してしまおうという人もクラシックカメラ好きには少なからずいる。根本的には市販品を切れば作れるのだから。カメラという機械が好きならば、なおさら127フィルムのカメラをただ眠らせておくのは忍びないだろう。機械は使われて動かされてこその機械なのだから。

というわけで、フィルムカッターを自分も作ることにした。インターネッツ上には前述の先達たちの残した情報がいくらかある。概ね「カマボコ板を加工して120のジャンクカメラに嵌め込める形にし、そこにカッター歯を埋め込み接着剤等で留める」という手順が述べられている。

木材をピッタリの寸法に加工して嵌め込む、というのは、サラリと書かれているけれど結構面倒なことだ。こういったものは少しでも隙間があればガタついてしまう。また、フィルムの表面を傷つけないよう木材表面を滑らかに研磨するという必要もある。

面倒だ。

その時非常に幸いなことに自分の手元には、改造しても別段問題ないカメラとしてHOLGA120GCFNがあった。なぜ改造してもかまわないかといえば、単純に価格の安いプラスティックなトイカメラだからだ。あと、あまり使っていない。というか全然使っていない。

そして、何がそんなに幸いだったかと言うと、このカメラには写真サイズを変えて撮って楽しむための取り外し可能な6x7および6x6のマスクが付属していたということだ。カマボコ板を嵌め込む改造のために寸法を測ろうとして気がついた。付属マスクに穴あけてカッター刃埋め込むだけで、カメラ内部にピッタリ嵌まって(元々付属品だから当然だ)取り替えも簡単なフィルムカッターユニットが作れるではないかと。

making 127 from 120

そういうわけで作った。

making 127 from 120 

巻き取りネジを回していけばフィルムは右に流れ、スルスルと2つに切られて分かれていく。素晴らしい。

さらにこのチープでプラスティックなトイカメラは美点を隠し持っていた。巻き取りネジは巻けばいくらでも巻けるのである。自動で巻き上げ量を止めるオートマットや、ましてシャッターチャージなどというオシャレな機能は全く備えていない。いわゆる赤窓方式なのが幸いした。120フィルムを切るためのセッティングさえ済ましてしまえばあとはただただネジを巻くだけでいい。

正直なところHOLGA120GCFNにはあまり愛情を注いでいなかったが、このカメラは自分にとっては127フィルムカッターの素体として生まれて手元へやってきたのだと思う。ともあれ、127フィルムを自作するにあたり、HOLGA120シリーズはマジオススメ。

次回は作り方について続きを書く。

松屋銀座へ行くために銀座へ。
昔々学生の時、銀座のダイニングバーでバイトしていたので土地としてはわりと馴染みが深い。
生の黒ギネスという、日本でもわりと稀少なものを出すようなこじゃれた店だった。
それから10数年経った2013年の銀座では、GUCCIの店頭をジョリーンが飾っている。
6部が連載されていたのもちょうど2000年頃だったか。
ダイニングバーもまだ残っているが、なんとなく今の店に入る気にはならない。

松屋銀座へ行くために銀座へ。
昔々学生の時、銀座のダイニングバーでバイトしていたので土地としてはわりと馴染みが深い。
生の黒ギネスという、日本でもわりと稀少なものを出すようなこじゃれた店だった。

それから10数年経った2013年の銀座では、GUCCIの店頭をジョリーンが飾っている。

6部が連載されていたのもちょうど2000年頃だったか。

ダイニングバーもまだ残っているが、なんとなく今の店に入る気にはならない。

いつの間にかposterous帝国の滅亡が決定づけられていた。
また遺跡も見つかっていないのに追放されるというのか…
だいたいposterousといえばシンプルさが売りだったのに、あんなspaceとかいうゴチャゴチャした機能を増やしたのがまずかったのだ。それにあの四つ目のアイコンも不吉だった。滅亡の時は来るべくして来たのだ。
どこか他に住める土地はないだろうか。
できれば設定が楽なやつ。メール送ればなんとかなったり、写真や動画もほどよく埋め込める感じの。カスタマイズとかもあまりいらない。やれプラグ...

いつの間にかposterous帝国の滅亡が決定づけられていた。
また遺跡も見つかっていないのに追放されるというのか…

だいたいposterousといえばシンプルさが売りだったのに、あんなspaceとかいうゴチャゴチャした機能を増やしたのがまずかったのだ。それにあの四つ目のアイコンも不吉だった。滅亡の時は来るべくして来たのだ。

どこか他に住める土地はないだろうか。
できれば設定が楽なやつ。メール送ればなんとかなったり、写真や動画もほどよく埋め込める感じの。カスタマイズとかもあまりいらない。やれプラグインだなんだとカスタマイジングに凝ってしまうと本末転倒になるので、基本機能はposterous程度が望ましい。そもそもそんな大それたことは書かれないのだし簡素でいい。
あと、できれば今風で海外発のオシャレなやつがいい。○○やってるって言うとなんとなくアーリーアダプター面できるやつ。
はてなとかじゃダメなんだ。
というわけでとりあえずWordpressに登録して寝た。

しかし今日になって「Tumblrでいいんじゃね」という声を受け、それもそうかと思いTumblrにブログを増やすことにした。まあTumblrでいいんじゃね。