持続可能な食と農を支えるクラウドファンディングサービス「Barnraiser」
グローバルな視点で新たな食の仕組みをつくる
持続可能な食の仕組みの確立は、私たち一人ひとりが、グローバル規模で考え、国・地域レベルで取り組むべき課題のひとつですね。
「Barnraiser」は、この課題を解決につなげるべく、持続可能な食や農に取り組むプロジェクトに特化したクラウドファンディングサービスです。2014年4月22日、地球環境について考える日とされるアースデイ(Earth Day)に合わせて、米カリフォルニア州で創設されました。
Barnraiserを立ち上げたのは、アイリーン・ゴードン・チアレロ(Eileen Gordon Chiarello)さんです。技術スペシャリストとして、アップル社など数社で勤務したのち、カリフォルニアの有名シェフ、マイケル・チアレロ(Michael Chiarello)氏と結婚し、カリフォルニアワインの産地として知られるカリフォルニア州ナパ(Napa)に移住。食材や雑貨などを販売するセレクトショップ「NapaStyle」の運営や、休閑地の一部を活用したぶどう園の創設など、地元ナパを拠点に、起業家として活動の幅を広げてきました。これらの活動を通じて、多くの人々が、心身の健康や食・地球環境の持続可能性に心を寄せ、これらの要素を日々の購買や消費の判断基準に取り入れつつあることを実感するようになったそうです。
このような背景から、Barnraiserでは、「グローバルな視点で新たな食の仕組みをつくろう」という志を持った人々を集め、コミュニティ化し、食のムーブメントを推進することをミッションに掲げ、食や農にまつわるプロジェクトの資金調達をサポートしてきました。これまでに、伝統的な技を受け継ぐ食肉店の業界グループ「The Butcher’s Guild」や、街のあちこちで実る野菜・果物の情報を収集し、マッピングするプロジェクト「FallingFruit.org」などがこのサービスを通じてクラウドファンディングを実施し、目標額を大幅に上回る資金を獲得しています。