2024.12.29

「結婚の話はなかったことにしてほしい」…“実家が団地住まい”の女性が、相手両親に「結婚を反対された」許しがたい理由

難癖で相手先の両親に結婚を反対

多くの親にとって、息子や娘が連れてくる結婚相手というのは重大な関心事のひとつだ。

暴力癖のある相手、身の丈にあわないギャンブルをする相手、酒乱の相手など、親自身が考える「ふさわしくない相手」を連れてきてしまったら…と大半の親は一度は想像したことがあるだろう。

そして多くの場合、連れてきた相手の素性にほっとして、「素敵な人で良かった」とか「普通が一番」だと納得し、歓迎したりもする。相手に多少の「ひっかかり」あったとしても、「必ず幸せにします」などと強いまなざしを向けられれば、「子供の人生だから」と受け入れ応援する。それが大多数の親の「パターン」なのかも知れない。

一方で、猛反対して子供の結婚を破談に持ち込む親もいる。親の考える「子供にふさわしくない相手」に出会ったときに起こりやすい。ただ、この「ふさわしくない相手」の条件がややこしい。

相手両親のいわゆる「ガチャ」でハズレを引けば、見栄や偏見、無知、エゴイズムなどによって凝り固まった「常識」によって、結婚に猛反対してくることも起こり得るからだ。そんな災難としか言いようのない悲劇に見舞われたカップルの事例を取材した。どうか、彼らの嘆きを聞いて欲しい。

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CASE1「団地住まいの実家を見た途端、顔色を変えられて」
佐山秀美さん(仮名・32歳・介護士)

栃木県在住の秀美さんの場合、結婚相手の両親が「団地」に偏見を持っていた事例である。

「彼(40歳)とは、5年前に友人の結婚式で知り合いました。グループ交際のような形でお付き合いが始まり、2年前からは恋人同士です。年齢的なものもあってか、彼はすぐに結婚を前提とした付き合いを望んでおり、私も異存はありませんでした」

結婚の意思を確認し合ったふたりは、まず彼の家に挨拶に行ったという。

「彼は『女性の方の親に先に挨拶に行くのが筋だ』と言ったのですが、やはり結婚して彼の家に入ることを考えると、先に彼のご両親に認めてもらった方が良いと思ったんです」

彼の両親は「婚期を逃しかけている」と焦っていた息子の結婚報告に大喜びで、秀美さんのことも「大歓迎」といった様子だったという。

「そうと決まったら、早く秀美ちゃんの親御さんにも挨拶に行かないとね!」

そう言って浮足立つ彼の母親と、「そんな急かすもんじゃないよ。お前はせっかちだなあ」と苦笑いを浮かべる父親。

そんなふたりの様子を微笑ましく感じたという秀美さんは、彼の両親が実家にやって来る日を心待ちにしていたという。ところが…。

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