2024年7月10日、日経平均株価は史上最高値の4万2224円2銭を記録した。その一方で、8月には過去最大の暴落幅を記録し、株価乱高下の時代に突入している。インフレ時代の今、自分の資産を守り抜いていくために私たちはどのような対策をすべきなのか。NVIDIA急成長の背景や新NISAとの向き合い方を見直しながら、日本経済の未来について考えていかなくてはならない。
本連載では世界的経済アナリストのエミン・ユルマズ氏と第一生命経済研究所の永濱利廣氏が語る日本経済復活のシナリオを、『「エブリシング・バブル」リスクの深層』より一部抜粋・再編集してお届けする。
『「エブリシング・バブル」リスクの深層』連載第47回
『トランプ再選の速報に「ロシアが歓喜」…プーチンが画策するウクライナ侵攻「勝利のシナリオ」が一気に加速』より続く
ウクライナ侵攻はスペイン内戦に似ている
エミン:エミン・ユルマズ。トルコ出身のエコノミスト・グローバルストラテジスト。レディーバードキャピタル代表。1996年に国際生物学オリンピック優勝。1997年に日本に留学し東京大学理科一類合格、工学部卒業。同大学院にて生命工学修士取得。2006年野村證券に入社し、M&Aアドバイザリー業務に携わった。現在各種メディアに出演しているほか、全国のセミナーに登壇。
永濱:永濱利廣(ナガハマ トシヒロ)。第一生命経済研究所首席エコノミスト。1995年第一生命保険入社。98年より日本経済研究センター出向。2000年より第一生命経済研究所経済調査部、16年より現職。景気循環学会常務理事、衆議院調査局内閣調査室客員調査員などを務める。
エミン:いまはイランとロシア、中国、北朝鮮が互いに軍事技術や武器を融通しあい、グループを形成して西側と対立していますが、この構図がはっきりしてきている。
ロシアのウクライナ侵攻はある意味、爆薬庫みたいなもの。いまは膠着状態にありますが、いずれ爆発してもっと大きな戦争、それこそ第3次世界大戦などに発展する可能性があります。非常に危険なゲームが行われている。
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ロシアのウクライナ侵攻は1936年のスペイン内戦に似ていると思っています。
スペイン内戦では戦車や飛行機といった新兵器が投入されました。その後の第2次世界大戦では戦車や戦闘機が大量に使用され、勝敗を決定づけています。