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食品会社と環境問題

こんにちは!
食品の品質管理研究所の花野です。

7月1日から全国でレジ袋が有料になりました。
以前から一部の小売店さんでやってましたので、特に抵抗もなく「そこらへんの
袋を使ったらいいわ・・・」くらいの思いでした。

しかし、いざ無料で手に入らなくなると、いつも当たり前のようにゴミ箱の内側に
敷いていた袋がありません。

エコバックとかいって売っていますが、私のようなおっちゃんにお似合いのもの
はありません。

だからといって、たとえ3円とかいっても、お金は払いたくありません。
(どーせいと!)

そもそもレジ袋有料化はご存知の通り、地球規模の環境問題の対策のひとつ
としてのプラスチックゴミの削減が目的です。

レジ袋はさておき、環境問題は私たち一人ひとりが真剣に考えなくてはならな
くなっています。

今日も昨夜から激しい雨が断続的に降り続いています。
梅雨時期には毎年、日本のどこかで大雨の被害が出て、多くの尊い人命が
奪われています。

「大雨の特別警報」が次々に発令され、「これまでに経験したことがない大雨」
が誰でも経験することになっています。

また、夏から秋に来襲する台風も年々凶暴化し、各地で大きな被害をもたらし
ています。

これは地球温暖化により、日本列島が熱帯気候に急激に変化している表れで
はないでしょうか。

「環境問題は私の生きている間は関係ないし・・・」なんて言っておれない、切迫
した状況になってしまっていることを私たちは認識せざるを得ません。

そして、なによりも次の世代の人たちのことを考えると・・・
私たちの責任は重いです。

さて、レジ袋を有料化したからといって、その効果は微々たるものであることは
明白です。

しかし、これは私たち全員が環境問題を考えるスタートであることは間違いない
と思います。

「レジ袋有料化」の次のステップは「レジ袋禁止」なのかな。
そうなると今度は、環境負荷がいくらかは低いバイオマス素材の袋が一般化し
たり、紙袋の比率が増えたりして、なんとかなるもんです。

食品に目を向けると、多くの食品がプラスチックを身にまとっています。
しかも、二重、三重にもプラスチックで包装されている加工食品もあります。

長く食品会社に勤めていましたので、なぜ十二単(じゅうにひとえ)じゃあるまい
し、二重、三重に包装されされているのか、その理由は理解しています。

でも絶対必要? 紙じゃだめなの? って思うと、今の半分くらいはプラスチック
ゴミの削減は出来てしまいそうです。

ペットボトルの飲料だって、紙パックにしてもOKなのがたくさんあります。
炭酸飲料はアルミ缶でも昔ながらのガラスビンでもOK。

包装にかかるコストは確実に上がると思いますが、だから包装の簡素化が進み
そうですし、今までになかった新しい工夫ができるのです。

ということで、食品会社の頑張りでプラスチックゴミは、ものすごく削減できそうで
すし、そういった取り組みに一生懸命な食品会社が、これから繁栄していきそうに
思います。

環境問題、みんなで考えましょう。


不顕性感染

こんにちは!
食品の品質管理研究所の花野です。

みなさんは「不顕性感染」あるいは「不顕性感染者」という言葉をお聞きになった
ことがあるでしょうか。

昨今の新型コロナウイルスのニュースでよく、感染者の中で無症状の人が多い
といっています。

ウイルスに感染しているにも関わらず、症状の出ない状態を「不顕性感染」、
症状の出ない人を「不顕性感染者」と呼んでいます。

本人は身体になんにも症状がないので安心している間に、どんどん周りのひと
に感染させてしまいます。

そんな中に高齢者や基礎疾患を抱えている人がいると、生死にかかわる事態に
追い込んでしまっているかもしれない訳ですね。

さて、食中毒としてダントツに患者数の多いノロウイルスにおいてもこの不顕性
感染が大きな要因になっています。

いたって健康なのにノロウイルスに感染していて、食品の調理や製造に携わって
いたがゆえに、とんでもない集団食中毒を引き起こす危険があります。

いまからもう6年前のことですが、学校給食の食パンが原因で患者数1271名の
大規模なノロウイルスによる集団食中毒事故がありました。

この時の原因は、不顕性感染の従業員さんがパンを一枚ずつ手に取って検品
していたことによるものとされています。

食品用の手袋を着用していましたが、手洗いが不十分だったために、パンにノロ
が付いちゃったということです。

ある資料によりますとノロウイルスによる食中毒事故のうち、50%以上が不顕性
感染が原因で、30%が症状が出ていたのに調理や製造にかかわったことが原因、
6%が汚染されたカキを食べたことによるものとなっています。

この数字は、いかに不顕性感染の対策が重要であるかを物語っています。
不顕性感染の対策・・・
手洗いです。

30秒以上、しっかり手洗いすることによって、ほぼ99%のウイルスを洗い落とす
ことができます。

手のアルコール消毒・・・
ノロウイルスの場合はアルコールは効かないとされています。
なおさら、しっかりした手洗いが重要なわけですね。

新型コロナウイルスの感染状況は小康状態といったところでしょうか。
第2波、第3波は必ずやってくると思っていた方がいいですね。

新型コロナウイルスに対しても不顕性感染の対策が重要です。
ノロウイルスと同様に手洗いは大切ですね。

こちらはアルコール消毒が有効のようですが、神経質になってしまって、あっちで
も、こっちでもアルコールを見るたびに手にシュッとしていると皮膚がヤバくなりま
すので使い過ぎには気を付けてくださいね。

そして、新型コロナウイルスは飛沫感染ということなのでマスクの着用は絶対に
大事です。

新型コロナウイルスのサイズは1/10000mm ということで、ウイルス自体はマスクを
平気で通過しますが、飛沫を防ぐことができます。

昨日、理研さんの発表で、咳やくしゃみでどんだけ飛沫がみられるかをスパコン
富岳のシミュレーション映像をみました。

マスクの有無で飛沫の量や距離が全然違います。
一般的な不織布のマスクが飛沫に対してものすごく有効なのがよく分かりました。

ノーベル賞の山中先生が言われている「ファクターX」は、もしかしたらマスク着用
の習慣、着用率も含まれているのかもしれません。

ということで・・・
➀一生懸命、手を洗おう!
②人と接する場面ではマスクを着けよう!

熱中症に気を配りながら、必要なときには必ずマスクをしましょう。
食品従事者の視点からは、鼻が出ているマスク姿はアホ面に見えます(某大臣)

お気をつけください。

スピード感って大事

こんにちは!
食品の品質管理研究所の花野です。

何かと話題(?)のアベノマスクの全国での配布率はまだ20%ほどとのことです。
我が家にもまだ届いていません。

緊急事態宣言が解除され、マスクは以前よりもまだ少々お高いですがフツーに入手
できるようになり、「何をいまさら・・・」とも言われていますが、私は大事にとっ
ておこうと思っています。

遅くとも秋から冬にかけての第2波襲来は必至だと思っています。
なので、また同じような状況になっても不思議じゃありません。

とにかく、スピード感には程遠いマスクの到着を心待ちにして、ありがたくいただ
きたいと思います。

さて、マスクはともかく、政府は国民一人一人に向けて、中小企業に向けて、個人
事業者に向けて、医療関係者に向けて、学生に向けて・・・と様々な支援策を次々
に打ち出しています。

特別定額給付金については、国民全員に一律10万円を支給するというありがたい
制度です。

マイナンバーカードを持っている人(取得率15%!)はオンライン申請できるとの
ことでしたが、オンラインといっても受付事務は超アナログで余計に時間が掛か
ってしまい、オンラインでの受付をやめちゃった自治体が続出です。

私はマイナンバーカードを作っていませんので、申請書の郵送を待っていました。
ようやく届いたのが5月21日のこと。
さらに振り込まれるのは2ヶ月くらい掛かりますって・・・。

幸いなことに、私は今すぐ現金が必要という状態ではないのでかまいませんが、
コロナ禍で収入が激減し、今すぐお金が必要な人もいっぱいいるのにね。

私のコンサルの仕事は2月後半からキャンセルが増えはじめ、今月まで売上は
前年比20%くらいまで落ち込みました。

4月はじめころには先が見えない状況で「いったいどうなるんやろ・・・。」と
不安の渦中にいました。

そこに救世主! 
個人事業主や中小企業対象にした「持続化給付金」の制度です。

5月1日に申請スタートでしたので、さっそく書類を作って申請しましたが・・・
お約束のサーバーダウンです。

それでも何とか5月1日中に申請することができました。
給付は5月8日からとのことで楽しみにしていましたが、8日に給付されたのは
約23,000件とのことでした。

私の申請番号は80,000台でしたので、仕方ないなってとこでした。
その後、ちょこちょこATMに記帳しに出向いたものの一向に気配なく、もしか
して、給付条件に合ってなかったんかなって、だんだん不安になっていました。

ネット上の情報でも、初日に申請した人は給付が遅れており、サーバーダウン
の際にデーターが壊れてしまった! なんてうわさも拡がっていました。

でも私の場合は申請から3週間後に満額の振り込みがありました。
通帳に印字された時の「ジジーッ」て音に救われました。

しかし今日になっても振り込みのない方が、どうもたくさんおられるようです。
「持続化給付金」です。月末にかけての支払いに間に合わない方も少なくない
ようです。

ある人は「振り込まれた時はすでに終わっているかも。給付金じゃなくって香典
やな・・・」とため息でした。
また、ある人は「”地獄化”給付金やな・・・」っと。

他にも雇用調整助成金も、申請初日でアウト!!
って、信じられません。

この国のリーダーは「200兆円を超える世界最高の対応だ!」と豪語されています。
確かに、次々と給付金、助成金や特別融資などの予算をとって決まっています。

でも、そのほとんどが未だいきわたっていないのです。
スピード感って大事ですよね。

結局は来年からの大増税で、今回恩恵を受けた人も、そうでない人も、いっぱい
吸い取られてしまうんですから。。

さて、これからの国の使命は、特効薬とワクチンの開発。
それと、世界的にみた時の日本の感染者、死亡者数の特異的な少なさの解明です。

スピード感をもって頼みます。



今、気になること 今は気にせんこと

こんにちは!
食品の品質管理研究所の花野です。

緊急事態宣言が出されてから一ヶ月が経ちました。
予想通りでしたが、5月末まで延長となりましたね。

今までの生活が一変してしまった方も多いかと思います。
私もその一人で、毎日の多くの時間をPC作業に費やしています。
現役サラリーマンの時からフットワークを大切にしてきただけに、つらいところです。

個人的には高温多湿の6月以降には一旦、収まるのではないかと根拠はないです
が思っています。

今の日本の社会、いろいろ気になることがあります。取り敢えず、食品関係に絞っ
てみると・・・。

瀕死の状態になっている飲食店さんがたくさんあります。なんとか生き残るために
今までしたことがなかったけどお弁当を作って販売されている事例が多いです。

みなさん必死で頑張っておられますが、お弁当となるとお客さんが持って帰って
すぐ食べるとは限りません。

調理後、想定より長時間が経過して食中毒菌が増殖してしまっているかもしれ
ません。

普段、お客さんの目の前で料理を提供し、その場で食べていただいているのと
ちょっと違います。

営業許可上の問題もあるかもしれません。でも、今はそんなの私は気にしません。
これから気温がどんどん上がってきます。
ただただ、安全なお弁当を提供してくださいね。

コンビニさんの弁当を「添加物まみれ!」だとか言って嫌う人が多いです。
でも、あれは食中毒を防ぐための工夫です。
「添加物は体に悪い!」なんて言う前に食中毒になったのではどうにもなりません。

次です。
スーパーさんのお総菜売り場で、以前はコロッケや天ぷらなんかがばら売りで、自分
でトングでとって、パックに入れるタイプのものをよく利用していました。

今は売り場は同じですが、みんな包装されています。
個包装することでコストは上がりますが、衛生的にはいいことだと思います。

しかし、表示がないことがありました。
ルール上は、容器包装された食品には原材料表示や期限表示、栄養成分表示など
決められた表示が必要です。
でも、今は個人的には中身は以前と一緒やし、気にせんとこって思っています。

次です。
これは深刻です。
コロナ関連の倒産がいっぺんに増えています。
感染が収まっても暫くは続くと思います。

今は観光に関する会社の倒産が多いですが、食品関係にも危機が迫っています。
特に、お土産のお菓子とかのメーカーさんは極めて厳しい状況です。

政府には中小零細の事業所を助ける給付金、助成金なんかを、もっと、もっと、もっと
手厚く、スピード感のある対応をお願いしたいです。

例の「アベノマスク」もいまだに届きません。
毛髪や虫が入っていたとかカビが生えていたといいますが、人の作業で作ったものなの
で髪の毛が入ることもありますよ。

布製で繰り返し洗濯して使えるものです。
洗ったらいいじゃないですか。

食品への髪の毛混入がクレームになるのは日本だけといいます。
「髪の毛やゴミが入っていたら取り除いてください」
今はそれでいいと思います。

最近になってマスクの販売が見られるようになってきました。
しかしまだ、あほらしくなる価格です。
「アベノマスク」だって、待っている人は少なくありません。

マスクにカビ?
カビは生えんな。
洗ったらOK!

みんなで頑張りましょう。



ウエルシュ菌

こんにちは!
食品の品質管理研究所の花野です。

前回はリステリア菌についてお話ししました。
リステリア菌による食中毒は、日本ではめったにないことですが、今回のテーマ
であるウエルシュ菌による食中毒は、ちょくちょく耳にします。

食中毒としての特徴は腹痛や下痢が主な症状で、そんなに重い症状にはなりま
せんが、やけに患者さんの数が多くなることです。

昨年の統計では、ウエルシュ菌による食中毒は全国で22件あり、患者数は1166人
となっています。

最近では、2月に東京都港区の企業の社員向けのカフェで「チキンの煮込み」が
原因食となり、184人の患者さんが出ています。

また、これも2月に愛知県で給食弁当が原因になり、幼稚園児ら162人が下痢や
腹痛の症状を訴えました。

さて、そのウエルシュ菌とは・・・
クロストリジウム属に属するグラム陽性の嫌気性桿菌で耐熱芽胞を形成し・・・
ポイントは、酸素が嫌いで加熱にはめっぽう強いってことです。

なので、一般の方がイメージするするバイキンとはちょっと違うかもしれません。
加熱調理することや真空パックすることが防止にはならないってことです。

自然界に広く分布し、とくに土壌中や私たち動物の腸内の常在菌でもありますが
少し特殊な性状を獲得したウエルシュ菌が食中毒を起こします。

原因となる食品は加熱食品で、肉や魚、野菜を使った大量調理食品(大きな鍋
を使うやつ)で、スープ・カレー・シチュー・他の煮込み料理などです。

これらの食品を大量に加熱調理した後、そのまま放置することによって食材に
潜んでいたウエルシュ菌の芽胞が50℃くらいの品温になると目を覚まし、猛烈
な勢いで増殖してしまいます。

食品1gに1個という少ない数のウエルシュ菌であっても、10分に1回、2倍に増え
ますの3時間足らずで食中毒発症の目安となる1gあたり10万個を超えてしまう
のです。

なので、加熱調理後はすぐに食べるのが原則ですが、一般家庭でもそうはいか
ないですね。

再加熱して食べる場合には、できるだけ浅い容器に小分けして、粗熱をとってか
ら冷蔵庫に保管します。

国内の給食施設を対象として作られた「大量調理施設衛生管理マニュアル」には
30分以内に20℃以下に、1時間以内に10℃以下に冷却するよう工夫すること、と
なっています。

食中毒防止のためには十分な加熱に加えて、すぐに食べない場合には、速やか
に冷却することが大事なんですね。

2日目のカレーはおいしい!
でも、2日目のカレーは(少し)キケン!⚠   
なんです。

お気をつけください。


プロフィール

QCマスター

Author:QCマスター
株式会社 食品の品質管理研究所
代表取締役 花野 章二
食品衛生コンサルタントとして独立開業いたしました。
どうぞ宜しくお願いいたします。

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