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NHK「「被曝(ひばく)の森~原発事故 5年目の記録~」: 福島の放射能は安全だって

2016-03-07
 ひで~な、NHK!!
 一応終了している本ブログですが、一言、書かずにはいられないじゃないか。
 昨日2016年3月6日放送のNHKスペシャル「被曝(ひばく)の森~原発事故 5年目の記録~」、11分35秒くらい~16分25秒頃までで紹介される弘前大学・三浦富智・准教授の研究紹介、

被曝(ひばく)の森01

(ナレーション)「つまり、ネズミは被ばく量が多いにもかかわらず、現在のところ、染色体への影響は見られない。」

 だそうです。
 三浦富智の研究というのは、福島原発事故で汚染された森で捕獲されたアカネズミの染色体を調査して、放射線の影響を考える研究なのだそうですが、この研究、最初から間違ってます
 番組のナレーションは言います、「アカネズミが暮らす森の地面、今なお高い放射線量が測定される。また、食べ物となる木の実なども汚染されている。体の中からも、外からも被曝するアカネズミは、影響を受けやすいのではないかと三浦さんは考えた。」
 こんな考えでアカネズミを調査しているならば、研究者として大バカでしょう。なぜなら、ネズミはネズミ算で生きている生物だからです。
 誰でも知ってるように、ネズミは多産です。アカネズミがどれだけの繁殖力を持っているかは知りませんが、ラットなどでは一度の出産で子ネズミを5~6匹生み、これを3~4か月ごとに繰り返し、2年程度続きます。ざっと掛け合わせると30匹以上、しかも、子ネズミの方も3~4か月で出産可能になりますから、こっちも増えて・・・まあ、とんでもないネズミ算です。
 でも、ネズミが増えすぎて困るといった事態は、普通の森の中では起きません。ある森の中では、ほぼ一定の個体数が維持されています。何が起きているかといえば、例えば、1匹のネズミが15匹の子を残すなら、次の世代に生き延びるのは1匹だけで、他の14匹は死んでいるということです(1つがいから30匹なら、1匹ならその半分ということで、とりあえず15匹)。キツネやタヌキ、イタチに猛禽にヘビ、と、ネズミを餌にしている動物はいくらでもいて、大抵のネズミは喰われて死んでいる、ということです。その森の許容するニッチのサイズ(個体数)を超えた個体は、理由の如何によらず消去される、というのが森の掟です。
 このような強烈な生存競争(高い淘汰圧)の下にあるのがネズミですから、遺伝子異常でもなんでも、ちょっとでも調子の悪い個体がいれば、それはすぐに生存個体群から除去されます。毛の色が保護色と違ってしまった、ちょっとした体調不良で素早く逃げられない、関節の形が変形していてうまく動けない、なんて個体はすぐに捕食者に食われるでしょう。つまり、その辺をピンピン跳び回っている個体を捕まえてみたところで、遺伝子異常なんて見つかるはずがないのです。問題は、死んでいった14匹のうち、放射線障害に起因する死亡個体数が、1匹だったのか、7匹だったのか、ということなのです。死んでしまってここにいないネズミこそが放射線障害の真実を証明できるのであって、ここにいるネズミは何も語らないのです。死人に口なし、いや死ネズミに死体なしなのですから、結局、何もみつかるはずないのです。(細かく言えば、生きているネズミでも、月齢数を比較することにより、多少の推計を試みることはできる・・・障害発生が死に直結すると考えられる今回のケースでは、生涯の各時点での放射線障害発生率=死亡率上昇は、ニッチに許容される個体数や個体群の健康度を変化させなくとも、早めに死ぬ確率を高くするわけですから、個体群構成の低年齢化はさせると考えられる・・・しかし、そのためには、膨大な個体数の月齢を測定する調査と、放射線以外の要素が全て同じというあり得ない前提を置かないと、なかなかうまくいかないはずですが)。
 こういうインチキ研究をもとに、

(ナレーション)「これまでの調査では、奇形や個体数の減少など、目に見える異変は見つかっていない。」

被曝(ひばく)の森2
(三浦発言)「この線量が本当に体に悪いのか、実際はわからない部分が多いのが現状」

 と来ます。バカかぁ。わざと「実際」が分からないようにする研究してるんじゃないか。

 で、これがいかに悪質かというと、

福島県内の野生生物における遺伝学的変化を指標とした放射線の生物影響評価
 三浦富智が研究分担者として名を連ねている報告ですが、

「本年度は、以下に示す研究成果を得た。まず第1に、2011年秋期では両地域で捕獲したアカネズミの齢構成を比較すると、齢カテゴリーwIV(2011年2~6月出生)の個体は青森県で27.3%を占めるのに対し、福島県では捕獲されなかった。また2012年春期においても齢カテゴリーwV、VI(2011年1~10月出生)の個体が青森県に比べ福島県では有意に少なかった。いずれの場合も福島第一原子力発電所事故発生時期に出生した個体が少ないという結果を得た。」

 と書いてあります。何を研究しなければならないか、解っているじゃないですか。ネズミの歳、月齢(引用文中の「齢」)ですよ。

 もっとも、その後で「一方、両地域間では、染色体異常頻度や個体成長率に有意な差が認められなかった。以上より震災前後に出生した個体数の減少における放射性物質の影響である可能性が少ないことが示唆された」とも書いてあります。ネズミ算の世界が本当に解っていないバカなのか?? (そもそも、福島では原発事故期に生まれたネズミがいない--青森では27.3%もいたのに--というのが、原発事故の影響ではないと、何でそうなる??)

 いずれにせよ、ここまでバカな研究(もしくは分かってやっているなら悪意に満ちた研究)をたっぷりと時間を取って紹介するNHK、原発推進安倍政権へのご奉仕ご苦労さんなことです。

 ちなみに、この番組も最後のところでは強烈な淘汰圧のかかっていない(ネズミ算の世界ではない)サルの研究例を出して、放射線による異常が発生してることを述べざるを得なくなっています。ま、人間が考えなければならない問題が、ネズミ算の世界と、サルの世界のどちらに近いのか、明らかではあります。


PS. 生きネズミの染色体に語らせるならば、DNAの中立領域における変異確率を調べて、そこから、DNAの有用領域へのダメージを推計するという方法も考えられるでしょう。でもそれは、染色体の中身となるDNAの分析なので、三浦がやっている染色体の数を数えるような原始的な研究方法では絶対に無理なことです。


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盛り上がってるぞ、官邸前デモ! & 安倍は何に「おわび」したのか?

2015-08-14
 実質賃金下がりっばなしのアベノミクス↓

 「実質賃金、6月は前年比2.9%減 毎月勤労統計 特別給与減る」(日経HP)

 先月は「実質賃金、25カ月ぶりマイナス脱す」とか数字のごまかしができたかのように報じられましたが、ま、結局はこんなもんです。

 で、安倍、本日「70年談話」で一応「おわび」の言葉だけ盛り込んでゴニョゴニョ言っていますが、何について「おわび」したのか?

 「世界を巻き込んだ第一次世界大戦を経て、民族自決の動きが広がり、それまでの植民地化にブレーキがかかりました。この戦争は、一千万人もの戦死者を出す、悲惨な戦争でありました。人々は「平和」を強く願い、国際連盟を創設し、不戦条約を生み出しました。戦争自体を違法化する、新たな国際社会の潮流が生まれました。/当初は、日本も足並みを揃(そろ)えました。しかし、世界恐慌が発生し、欧米諸国が、植民地経済を巻き込んだ、経済のブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃を受けました。その中で日本は、孤立感を深め、外交的、経済的な行き詰まりを、力の行使によって解決しようと試みました。国内の政治システムは、その歯止めたりえなかった。こうして、日本は、世界の大勢を見失っていきました。/(中略)/我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫(わ)びの気持ちを表明してきました。その思いを実際の行動で示すため、(後略)」(「安倍首相の戦後70年談話全文」朝日新聞HP

 ふ~ん、“第二次世界大戦だけが間違いだったので、それについてだけ詫びます”、というわけです。それ以前からの韓国(朝鮮)・台湾の植民地支配や、中国大陸での利権あさりなどは全く反省の外ということになります。村山談話は植民地支配そのものをおわびしていたので、そこんところ取り消しですね。歴史修正主義者の面目躍如です。
 形だけ「おわび」を口にして内外各方面をごまかし、とりあえず戦争法案を通そうという魂胆、あまりにも見え見えだし、でも身内ウヨに見捨てられても困るので、なんとか日本史を修正しようともしているムリムリな作文、見苦しい限りです。

 こんなの許せるかよ!! 本日もやっています、金曜官邸前抗議行動。

国会
↑国会前

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↑官邸前

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↑官邸前へ続く坂道

 「再稼働反対!!」 「安倍はやめろ!!」 シュプレヒコールは轟き渡っています。一時ひどい雨↓も降ったけど

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 前回来た時より参加者も多く、盛り上がっています。

 浪江町からは、“東電と自民党のせいで町が消えた、許さない!!”と、実物大の牛が抗議です↓
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 自転車だって雨にもめげず、頑張っています↓
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 このところずっとブログ更新できてませんが、川内再稼働、絶対反対!! です。

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原発なしでも電力会社は圧倒的に黒字/阿蘇は2万年でも大爆発!!

2014-11-10
 安倍政権は着々と川内原発の再稼働へ向けて手続きを進めているわけですが・・・

 「鹿児島県知事が川内再稼働同意」(47NEWS←南日本新聞 11月7日)

 しかしなぜ再稼働しなければいけないのか、再稼働すればどんないいことがあるのか、全く不明確です。原発停止で電力会社の経営が厳しいと言うけれど・・・

収益は黒字
(朝日新聞西部本社版朝刊 11月8日)

 朝日新聞の見出しは「続く原発依存」だけど、なんと、現在赤字を出している電力会社は2社だけ後はみんな黒字。まあ、税金でやっている東京電力は話の外でしょうが、赤字は北電と九電だけです。はっきり言ってこの2社が「経営努力しろよ」というだけの問題です。
 原発停止以前の原発依存度によって苦しさが違うとか言うけど、関電は44%で黒字、なのに九電は39%で大赤字319億円・・・九電の経営陣、さっさと辞表書くべき。
 というか、“無駄な原発維持費を支出した上で大半の電力会社が黒字とは、現在の電気料金水準、高すぎるんじゃないのか”状態です。全体で言えば、さっさと電気料金、値下げすべき状況です。
 だいたいそもそも、原発を動かせば、使用済み核燃料が増えて、処理費が膨れ上がりますから(で、その費用は後で電気代か税金で取られるだけですから)、長期的に見れば国民に経済的メリットはありません。川内原発再稼働なんてのは、単に九電の現経営陣を救済する以外に効用はありません。こんな目的で再稼働するのに、何で皆がひどく危険な状況に付き合わされなければならないのか、全く意味不明です。

 で、川内原発の再稼働手続き、瑕疵だらけだけど、昨日は火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長、痛烈に原子力規制委の方針を批判です。

 「火山学会が規制委と対立 川内原発への噴火リスク軽視に不信感」(47NEWS←西日本新聞 11月9日

 「九電は規制委の川内原発の審査で『南九州で平均的なカルデラ噴火の間隔は約9万年の一方、直近の噴火は約3万年前で、6万年間隔の余裕があるなどと主張。これを基に規制委は『運用期間中にカルデラ噴火に至る状況にないが、万が一を考え事業者にモニタリングさせる』とした。/火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長(東京大名誉教授)は痛烈に批判する。『例えば阿蘇のカルデラ噴火の間隔は2万年、3万年、11万年などとばらばら。6万年大丈夫というのはとんでもない議論だ』」(上掲リンク先、西日本新聞記事)

 専門家の意見を無視して“基準合格”とは、なにやってんだ原子力規制委員会!!


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大躍進アベノミクス!!(笑)

2014-10-29
 いやぁ~、吹いたなぁ~、NHKニュース。「鉱工業生産指数 2か月ぶり前月上回る」という、日本経済・アベノミクスにとってとても明るいニュースです。

大躍進アベノミクス
NHK NEWS WEB

 鉱工業生産指数、前月比2.7%上昇したところで、平成22年に届いていないわけです。このいい味出てるニュース・コーナー作っちゃったNHKの職員、クビになったりしないだろうな・・・。

 ま、読売でも「経済産業省が29日発表した9月の鉱工業生産指数(速報値、2010年=100、季節調整済み)は前月より2・7%高い97・8で、2か月ぶりに上昇した」と書いてますから、問題ないか・・・。
 それにしても読売の記者も役所の発表そのまま書くんだな~、少しは頭使わんのかな。

 (産経も同じだけど→「経済産業省が29日発表した9月の鉱工業生産指数速報(2010年=100、季節調整済み)は97.8となり、前月比2.7%上昇した」。)

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馬鹿さ加減をさらけ出す、経済紙、日経!!

2014-10-23
 それにしてもメディア、バカだな~。プロパガンダ(政治宣伝、それもウソ八百)にしても、これほど見え見えにアホな話し、よく書けるなぁ。

貿易赤字20141023b
(西日本新聞朝刊 10月23日)

 貿易赤字の原因として一番に挙げられているのが「原発の長期停止で、火力発電の燃料油入額は依然として高水準で推移」と来ました。いや、いいですよ、火力発電用の燃料輸入額がそれなりにあることは確かでしょうから。で、いくらなのか。
 電気事業連合会・電力中央研究所の計算で、原発代替燃料費は年額、2.5兆円とされています(ここからリンクされている先の論文見ると、2.5兆円~2.9兆円なんですが、このリンク元HPでは「最大2.5兆円」www)。これは電力業界が自ら認める数字です。今回の貿易統計発表は半年分の数字ですから、それに合わせて半期にすれば1.25兆円程度ということになります。なお、ほかの所の計算では、自然エネルギー財団なら年額2.4兆円財務省なら年額1.6兆円です。まあ、経産省や自民党の年額3.6兆円という数字もありますが、それでも半期なら、1.8兆円程度ということになります。
 さて、今回発表、2014年4~9月期の貿易赤字、5.4兆円です。1.25兆円÷5.4兆円≒23%、ということで、貿易赤字の77%は、原発代替燃料以外の原因によることになります。ちゃんと目を開けて記事書いてるのかぁ~。
 貿易赤字の最大の原因は、アベノミクスが敗北し、壊滅状態の輸出が全く復活できていないというだけのことなんですけどね~。

 で、他紙も↓こんなんです。

 「貿易赤字は円安の進行や、原子力発電所の停止で火力発電所向けの燃料の輸入が高止まりしていることが大きい」(読売新聞HP 10月22日)
 「円安が進んで輸入品の円建て価格が押し上げられたことに加え、火力発電用の液化天然ガス(LNG)の需要が伸びたためだ」(時事通信 10月22日)
 「LNGは原子力発電所の稼働停止を受けて火力発電向けの燃料としての需要が高まった」(日経新聞HP 10月22日)

 時事や日経は、上の西日本新聞記事よりもまた一段と馬鹿さ加減が増しています。なぜなら、LNGの輸入増は、貿易赤字の減少要因だからです。原発停止したのは2年半も前の話(2012年5月16日泊原発停止により事実上原発ゼロ)です。その後は特に火力発電量が増大する理由もなく(株価は浮かれても、生産活動は伸びてないんで)、LNGの使用量が増えるとしたら、燃費悪過ぎの石油火力発電を、燃費効率の良いLNG発電にリプレースしているからということになります。つまり、LNG輸入が増えれば増えるほど、発電用燃料の輸入総額は減少します。ですから、LNG輸入額の増加は、日本の貿易赤字を減少させるのであって、時事・日経のバカ記事どもが伝える貿易赤字増大原因というのとは、話が反対です。
 大丈夫かよ、経済紙、日経!!


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アベノミクス「持ち直した」なんちて(笑)

2014-10-08
 本日は財務省から、経常収支の発表がありました。

 「8月の経常収支は2871億円の黒字 貿易赤字は拡大」(朝日新聞HP 10月8日)
 「経常収支、2か月連続の黒字…貿易収支は赤字」(読売新聞HP 10月8日)

 ううぅん?? 読売新聞、アベノミクスの成果を誇るんじゃないんですね?? せっかく経常収支が2ヶ月連続して黒字になったのだから、何も貿易赤字を見出しにまで書き添えなくたって良いのに・・・そもそも、貿易赤字の方は既に先月発表済みで、今日の話題ではないはずなんですけど。
 まあ、これが書きたいからしょうがないのか→「原子力発電所の停止に伴う火力発電向け燃料の割合は引き続き大きいものの、・・・」(上掲リンク先)
 これがいかにウソかは、貿易赤字が発表された時、既に書いています(貿易赤字の85%は原発代替燃料以外が原因)ので、本日は経常収支についてだけ。(まあ、この数字があまり意味が無いということも書きましたが、一応、アベノミクスの公約でありますので、「アベノミクス、ちゃんと宿題できているかな」という点検です。)

 本日発表の財務省HPの図に、円ドル・レートその他、少し書き込んでみました。

20141008185011fe8_20141008203847845.png
(元の図は財務省HP10月8日から。円ドル・レートは財務省各月「報道発表」・・・一例・・・から)

 黒のラインを見ていくと、まあ、アベノミクス、今年4月以降、なんとか(それまで続いていた)経常収支の急激な悪化からは、逃れたかもしれません。それでもプラマイ0よりちょっと上、というだけで、黒田日銀総裁就任直後の“カンフル剤が効果を上げた”時期の、から騒ぎ(といっても、民主党政権期2011年9月のゆらぎ的な好収支と同程度なのですが)を除けば、あとは民主党政権の、経済パッとしなかった末期より成績悪いですね。
 で、円相場です。安倍首相就任とともに、円の価値、ガクッと落ちていきます。まあ、意図的に円安政策を取ったのですから、当然の話しですが。お陰で、日本人の賃金、ドルベースで見れば、2割以上の減収です。貧しくなったものです。海外旅行しにくくなったのはもちろん、パソコンのパーツとか、高くなりました。食料品、ガソリン、今はまだ小売がやせ我慢して2割以上高騰とかにはなっていませんが、いずれそれも不可避でしょう。
 これで、貿易収支の赤字は拡大、経常収支もプラマイ0程度です。はっきり言って、何も得られていない、損ばかり、です。

 それにしても上の図を遠目に見てみれば、原発停止の影響なんか、あるんだかないんだか良く分からない一方、アベノミクスの惨状(貿易・経常収支ジリ貧+円安貧乏)は依然として明確です。


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言論規制、ブログ抹殺体制の始動か??

2014-10-02
 ライブドアブログの「とある原発の溶融貫通(メルトスルー)」さんブログが、削除されています。

ライブドア404

 ご本人が削除されたなら、特にどうということでもないのですが・・・

 「『FC2』実質運営会社捜索 わいせつ映像ライブ配信ほう助容疑」(47NEWS=京都新聞 9月30日)

 私が疑っていたのは、むしろFC2、こっちのブログに警察(その背後にある政治勢力)が圧力をかけて来るのではないか、ということでした。いわゆる「別件逮捕」はよくあることですが、メディアへ圧力かけるのに、まず「わいせつ図画」で締め付けて、“ちゃんと自主規制しなさいよ”、というのは、常套手段です。
 なんせFC2、

 「みんな楽しくHappy♡がいい♪」さん
 「原発はいますぐ廃止せよ」さん
 「日々坦々」・「日々坦々資料ブログ」さん
 さらには
 「カレイドスコープ」さん

 と、脱原発や反政権的なブログがかなりあり、相当なアクセス数を獲得しています。

 うちみたいにマイナーで、既に終了を宣言した(なんか宣言しただけになってるなぁ・・・)ブログにまで、何か来るのかはともかくとして、“なんか状況が怪しいな”と、思っていた次第です。
 まあ、少なくとも、FC2にブログを開設している反体制派の人々のID・パスワード情報、アクセスログなどが、今回の捜査で、警察の手に渡った可能性は高いのではないかと思っています。

 といったところへ「とある原発の溶融貫通(メルトスルー)」さんの削除です。
 「とある原発の溶融貫通(メルトスルー)」さんをクリックして出てくる404ページ、しばらくするとlivedoorブログのトップへ、ジャンプします。

ライブドアFC2
(リンク先はlivedoorブログトップ・・・10月2日12:00には、上のようになっていました)

 私のブラウザからcookieか何かでFC2を読み取ったのかもしれませんが、なんかFC2、相当に意識されているような・・・。
 これ良くあることですが、ある会社を「みせしめ」にすると、他の会社は何も言わなくても勝手に自主規制する、といった流れが疑われます。ターゲットにされたのはFC2だったが、反応したのはライブドアブログだったとか。もちろん、直接的な働きかけがあった可能性も考えられますが。(さらにはブログ削除要請に応じなかったからこそ、FC2がターゲットにされたとかも・・・)
 ためしに上のバナーをクリックしてみると

FC2からの引越し方法

 へえ~、引っ越しって、簡単にできるんだ・・・じゃなくてぇ、“引っ越した途端、バサッと削除じゃたまらん”でもなくてぇ、日付が9月30日です。FC2に警察捜査が入ったその日です。なんか連携してやってたりしないか・・・FC2ブログ潰し??

 と、まあ、すべては私の妄想、というのならば良いのですけど・・・


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なんてわかり易いんだ、アベノミクス!!

2014-10-01
 なんと言うか、凄いことになってきました日本の経済。

 「みずほ異例の賃上げ、今年2回目 11月から0.5%」(日経新聞HP 10月1日)
 「企業保有株の含み益が16兆円余に」(NHKホームページ 10月1日)
 「日銀短観 2期ぶり改善」(NHKホームページ 10月1日)

 いやあすごい、景気が良くて良くてしょうがありませんね。
 でも、しかし、です↓

 「1世帯(2人以上)あたりの消費支出は・・・略・・・物価変動の影響を除いた実質で前年同月比4・7%減」(読売新聞HP 9月30日)
 「サラリーマン世帯の実収入は、実質で5・4%減」(読売新聞HP 9月30日)
 「鉱工業生産8月は予想下回る‐1.5%、出荷弱く減産追い付かず」(msn=ロイター 9月30日)
 「日銀の個人景況感、2期連続悪化 生活アンケート、物価で負担増」(47NEWS=共同通信 10月2日・・・追加)

 すごいすごい、景気が悪くてしょうがありません

 何でこんな矛盾したことになるのか、ま、上の日銀短観のニュース内容を見れば、すっごく簡単ですけど→「大企業の製造業の景気判断はプラス13ポイントと、小幅ながら2期ぶりに改善しました。/しかし、小売りなど非製造業や中小企業の景気判断は悪化し・・・」(NHKホームページ 10月1日)。
 要するに金の回るところには回り、回らないところには全然回らず困窮化が進む、という二極分化です。

 で、全体としてこの経済状況、プラスなのかマイナスなのか、と言えば、全体を均せば「サラリーマン世帯の実収入は、実質で5.4%減」(読売HP)なのですから、酷いマイナスでしょう。

 いったいアベノミクスは何をやらかしたのか。官邸HPからです↓

アベノミクス3本の矢
官邸HPから)

 第一の矢「大胆な金融政策」、第二の矢「機動的な財政政策」、第三の矢「民間投資を喚起する成長戦略」とあります。身内からも実施できてるか疑問視されるような第三の矢(「日銀・黒田総裁、失速気味な「成長戦略」の重要性を強調」)はどうでもいいとすると、問題は「大胆な金融政策」と「機動的な財政政策」ということになります。
 前者のキャッチフレーズは「異次元の金融緩和」ですから、金融関係は儲かってしょうがないはずで、冒頭のリンクのように、みずほ銀行が「異例の賃上げ」となるわけです。後者は公共工事・公共投資の受け皿となる企業が儲かってしょうがないわけで、2番目・3番目リンクのように大企業は大儲けというわけです。
 これ、儲ける側に立てなかった者は不満に感じるとしても、世の中に儲けた人がいて、金をパーっと使ってくれれば(いや、まじめに投資してくれれば)それは悪いことではないと考える人もいるでしょうが(特にアベ支持ウヨとか)、“ちょ~っと待った”です。
 なんのペナルティもなく、金融緩和・公共投資ができるならともかく、ここには重要なペナルティがあります。金融緩和も公共投資も、先立つもの、カネが必要です。どこから金を捻出しているのでしょう??

日銀資産
日経新聞HPから)

 黒田総裁になってから日銀資産、ウナギ登りです。「資産」と名が付いていますが、一番増えてる黄色の部分、「長期国債」です。つまり、国の発行した国債を日銀が買っている・・・日銀の刷ったお札と交換しているわけです。このお札が、みずほ銀行とかに回っているわけです。そりゃ景気いいよね~、・・・カラ景気!!
 ま、国債は、日銀だけが買っているわけではありませんが、それも含めて、いずれは税金で返済するものです。

日本の国家予算2
財務省HPから)

 ↑先日も使った図ですけど、財務官僚、身も蓋もなく書いています「国債とは将来世代の負担」。

 いや~、わかり易いなぁ~、アベノミクス。将来世代から金まきあげて、金融関係と大企業とでどんちゃん騒ぎしているだけなわけです。全体では「実収入、実質5.4%減」なのですから。・・・将来世代どころか、今の世代からもまきあげてますな。消費税は既に増税されましたし。


 ついでに→「円、一時110円台=米景気期待で6年ぶり安値-東京外為市場」(時事通信HP 10月1日)です。
 円の安値定着は、いよいよ日本経済が国際的な信用を失ったということですが、アベノミクス円安関係については既に書いています(「またも惨憺アベノミクス・・・GDP年率6.8%減」)ので本日は省略します。

(それにしても、官邸HPのアベノミクスの図、明らかにスーパーマンのパクリですね・・・アメリカ・コンプレクス丸出しです→「この反日勢力め」、とか書いてみたりして (^_^;; )


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いいのか川内原発!! 専門家が「できない」と言ってるのに「できる」ことになってる火山予知

2014-09-28
 何の予測もなされないまま、木曽の御嶽山が噴火しました。火山噴火予知連絡会の最重点観測対象だった(リンク先59~64ページ)にも関わらずです。

 「噴火予知連 藤井会長『目立った変化観測されず』」(NHKホームページ 9月27日)

御嶽山噴火
youtubeへリンクしてます)

 この火山噴火予知連絡会の藤井会長は、川内原発の新基準適合性審査に関連して設置された委員会において、姶良カルデラの破局噴火の予知なんてできない、と発言しています。

 「言葉も出ない!! 川内原発、巨大噴火予知不可能!! 規制委会議」(当ブログ記事 8月25日)

 だから、ホントに、火山の噴火、現状では予測不能なわけで、それをあたかもモニタリングで予測可能なように言い繕ったって始まらないわけです。
 この現状において、姶良カルデラ・桜島その他の噴火問題を抱えた川内原発の再稼働をするなど、論外です。


 “川内原発に対する火山噴火の危険はモニタリングで対応可能”という判断を下した当時の原子力規制委・島村委員長代理の苦渋の様子を見ると、何らかの政治的圧力があったのではないかと疑われますが、このところの日本の政治、あまりに馬鹿馬鹿しい現状認識錯誤(もちろん意図的と思われます)によって動かされています。
 その代表は、原油使用量のわずか15%しか発電用に使われていないにもかかわらず、原油輸入額の増加がすべて原発停止のせいであるかのように言う、政治家と報道のプロパガンダですが(実際は、アヘノミクス円安のせいで円建て原油輸入単価3割近く上昇した方が遥かに大きな要因)、本日もまた、バカバカ政治家の発言を耳にしてしまいました。今朝のNHK「日曜討論」です。


 消費税の10%への引き上げに関する発言で、維新の党・小沢鋭仁、“まず国会が汗をかくべきだ、定数削減を”です。いや確かに、衆議院予算740億円、参議院予算438億円、合計1178億円というのは、金使いすぎだろという気はしますが、日本の国家予算、95.9兆円の0.12%ほど。

日本の国家予算
財務省HPから)

 大胆に国会予算半減させたって、0.06%にしかならないわけで(現実には予算1割カットだって大変な話なわけで、そうなると0.01%)、社会保障とか、他の予算の話とは全く桁の違う話です。
 これを他の予算の話と一緒に提起するとは、はっきり言ってバカじゃないのか。さらには、どうせ進展しない国会改革の話を「まず」やるとは、要するに、他の重要な政策をやる気が無いんじゃないか、と思えます。
 まあ、消費増税に関連して国会定数削減という話は、もともと民主党なんぞがしていた話なんで、要するに日本の政治家、何がどれだけの重みを持っているのか、全く理解していない、ということになります。


 とにかくバカな政治家が、現状を全く誤認、もしくは歪めて認識し政治を進めていく現状、深刻です。


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電力余り九州電力、行き掛けの駄賃に、再生エネ潰し!!

2014-09-25
 九州電力は、再生可能エネルギーの買い入れの契約を、数ヶ月程度停止することを発表しました。

 「九電、再生エネの買い取り中断 企業や自治体に困惑広がる」(47NEWS=東京新聞 9月25日)

 表向きの理由は、“再生可能エネルギーが多くなりすぎると、発電電力の変動に対応できなくなるため”とのことですが、もちろんウソです。ま、後述のように“行き掛けの駄賃でやり過ぎた”ということかもしれませんが。
 確かに、九電管内の夏の電力需要のピークは約1600万kW、これに対し、現在申し込み中の再生エネを全部受け入れると定格出力1782万kWですから、この1782万kWが、快晴で全開になったり、曇りのため一斉に出力ダウンしたりすると、まあ、それは大変そうです(数字は「スマートジャパン」9月25日記事から)。もちろん、曇ればエアコン使用量減って、電気の使用量も減るので、ちょうど良いあんばいだろうという気もするわけですが、そのたびに電圧変動と睨めっこしなければならないのは、面倒なことだと言えば面倒なことかもしれません。

九電再エネ潰し
(朝日新聞西部本社版朝刊 9月25日)

 しかし、です↓

 「ただし地熱やバイオマスは出力が安定しているため、このような問題を生じない。水力発電も天候による出力の変動は小さい。ところが九州電力は太陽光や風力に限らず、すべての再生可能エネルギーを対象に加えて、発電設備の接続申し込みを保留することに決めた」(スマートジャパン 9月25日)

 本当に電力安定が問題なら、地熱やバイオマスの契約拒否をする必要はないわけです。そこまでやったらやり過ぎです。

 要するに九電、“川内原発再稼働するんだから、余計な電力はいらない”と強気に出て来たわけです。地熱やバイオマスの契約拒否は、行き掛けの駄賃といったところでしょうか。


 それにしても、はっきり言ってしまうと、夏の電力ピーク時は太陽光発電もビークになるわけで、その時、太陽光発電だけでピーク電力をまかなえるということは、もう原発なんて全然いらないじゃないか!! ・・・なんですけど、それが、困るわけね、九電的には。
 で、再エネ潰しと来たわけです↓

九電再エネ妨害西日本
(西日本新聞朝刊 9月25日)

 しかし、どこぞの会議ではCO2排出削減を巡って、どこぞの首相が意味不明な発言をして顰蹙を買っている最中なんですけどね。

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