【続き】女騎士「体が熱い…さっき飲まされた媚薬が!」山賊「バカめ、あれは媚薬じゃない」
女騎士「体が熱い…さっき飲まされた媚薬が!」山賊「バカめ、あれは媚薬じゃない」
騎士団長「う、ぷ」
騎士団長「どこ、ここ…?」
騎士団長「……知らないひとんち?」
騎士団長「飲みすぎて…あー記憶無い…頭痛い…」
騎士団長「ていうかここ誰のうち…?普通の日本家屋だけど…」
騎士団長「服着てるから…なにもされてないよね…?」
に ゅ る
騎士団長「!?」
騎士団長「しょ、触手…!」
騎士団長「え、いきなりエ口ゲーみたいな展開…?こ、心の準備が…」
触手「あの」
騎士団長「え」
触手「お水もってきました」
騎士団長「あ、美味しいです…」
騎士団長(なぜ私は日本家屋で触手から朝食を出されているのか…)
騎士団長「う、体が…熱い! まさか、これ、は媚薬…!」
触手「あ、実家から送ってきた新巻鮭の粕汁です。体暖まるでしょ?」
騎士団長(なんか…思ってた展開と違う…)
女騎士「死守した松茸が証拠品として押収されて泣いてましたからね…」
騎士「いい年して維持汚いんだよなあ。まあ最近群馬せめてこねーしまあいいか」
女騎士「まー平和なら出番ないし」
トゥルルルル
騎士2「群馬への斥候任務中にヤバいものを発見した!画像を送るから確認してくれ」
騎士「おう来てるわどれどれ」
騎士「……なんか、縮尺がおかしいムーミンがいるぞ?」
騎士2「ムーミンじゃない。群馬の野球チーム、群馬ダイヤモンドペガサスのマスコット球馬くんだ」
騎士「だからタバコの箱」
騎士2「そんなもん役に立つか。目算で全長30メートルはあるんだぞ」
騎士「」
女騎士「物置からやっとデッキ引っ張り出してきましたよ…しかし群馬が現代機器使うとか…」
騎士「いつもは矢文とかなんだけどなぁ。向こうも文明進んだのか。では再生っと」
白衣の群馬人「こんにちわ、埼玉の諸君」
科学による究極の兵器を開発した」
騎士「あいつら…科学なんて知ってたのか!」
女騎士「いつも槍と盾と投石で攻めてきましたもんね…」
白衣の群馬人「まずライオンの骨を粉にし、そこに墓場の土を混ぜる」
白衣の群馬人「そうやって最先端科学の末に出来上がったのが、あの侵攻兵器である巨大球馬くんだ」
騎士「何一つ科学らしいことを喋ってねぇぞ…!」
女騎士「魔術の類を科学と呼んでるのでしょうか…」
騎士「しかも焼きまんじゅうの実を付けているだと…!」
騎士2「そして周囲の気温が下がっていく」
女騎士「上州空っ風…!」
騎士「球魔くんの歩いた所は群馬の領域になっているようだ」
騎士「なんでもアリだな…」
騎士「ということは…」
女騎士「県庁制圧…埼玉全域が群馬に…!」
騎士「十万国饅頭が十万国焼き饅頭になっちまう…!」
女騎士「どこの店もスパゲティが大盛りデフォになる…!」
騎士「団長をどこだ!探しだしてこのふざけたムーミンを止めろ!」
女騎士「あの、団長なんですけど、見つかりました…」
騎士「どこだ?」
女騎士「YouTubeで吉見百穴遺跡の紹介しながらソフトクリーム食ってるところが写ってます…」
騎士「またこのパターンかよ!」
女騎士「騎士団長と…触手って…つまり」
騎士「…最後までみたけど、真面目に史跡の説明してるだけだな。なにもエ口いことしてねぇぞ。なにやってんだこいつ」
女騎士「コメントも『思ってたのと違う』って書いてありますね」
騎士団長「そりゃでていくでしょう…」
触手「真面目にサラリーマンをやっていましたが、趣味の遺跡紹介の動画作成もそれなりに人気出てきたんですよ。しかし所詮は中年…花は無い。そこに団長さんを見つけたわけで」
騎士団長「あーあの蟹食い競争の…」
騎士団長「なんか『思ってたのと違う』『ひぎぃ!とかしないの?』ってコメントがやたら多い…」
触手「まあ基本は真面目に遺跡紹介をするだけなので…」
騎士「なにやってんだあのアホ!」
触手「なにぶん予算がないのでまずはこの辺りで…」
騎士団長「レバニラ美味しい!」
騎士「日高屋があって、酒飲める銀だこ屋…大宮辺りにいるな!
Twitterでメッセ送って呼び出して…あ、俺のアカウントブロックされてた」
女騎士「なにやったんですか…」
騎士「ちょっと罵詈雑言飛ばしただけでブロックしやがって…」
女騎士「私達含めて9人しかいませんね…」
女エルフ「あのー市役所から手伝えって言われて来たんですけど、あのデカいムーミンを矢で射ればいいんでしょうか…?」
ドワーフ「焼きまんじゅう美味しい」ムシャムシャ
女騎士「あ、山賊が新しい動画上げてる!ちょっとこれ見て!すごい!」
騎士「今はそんなもんどうでもいいよどうせ竹の子かなんか掘って」
女騎士「こんど誘拐してきたの茨城のWWWW姫騎士だってWW茨城のWW姫WW」
騎士「マジかWWWW茨城の姫WW」
女騎士「あ、なんで姫騎士なのか説明が乗ってるWW…国会議員の娘だって」
騎士「すげーのに手出しやがったなあのヒゲ…」
騎士団長「ゼリーフライ美味しい」モグモグ
触手「こうやって有名になれば脱サラからのYouTuber生活も可能!妻子も戻って来てくれるかも!」
騎士団長「川幅うどん美味しい」モグモグ
騎士「大体場所割り出せたから団長のいってくるからな!お前足止めしろよ!ちくしょお何でこいつこんな麻雀強いんだよ!」
エルフ「あのーあんなデカいのにいくら弓撃っても全然効かないんですけど…」
ドワーフ「あれの写真取っていい?孫が喜びそうなんで」
女騎士「この人数で時間もないし重機も借りてこれないのに掘れないよ…」
エルフ「有針鉄線はったけど、意味ないよね…」
騎士「西武鉄道に爆弾でも着けて突っ込ませろよ!じゃあいってくるぞ!」
女騎士「まーた最近見た映画に影響されてる…」
触手「なんとか有給を五日取りました!独身時代の貯金を資金にこの期間でYouTubeの人気動画を作成出来ればYouTuberで食っていけることを証明できます!そして妻よカムバック!」ニョロー
騎士団長「触手さんの中の悪魔がYouTubeで食っていけと囁いている…」
女エルフ「あのーもう私なにすればいいんでしょうか…やることがない…」
ドワーフ「とりあえず休憩しない?味ごのみ買ってきたよ」
女騎士「こんな時こそ…逆境こそ騎士の精神力が試される!」
姫騎士『おじ様のアンコウ捌きすごい…これが7つ道具…』
姫騎士『おいしい!取れたてアンコウなんて初めてです!』
女騎士「ああ…山賊チャンネルの姫騎士とグルメ探訪すごい人気…私もこの頃に戻りたい…」
騎士2「もう心折れてるこいつ…」
女騎士「あれドームじゃなくて壁のない屋根付き球場ですよあんなの群馬にやっちゃえばいい」
女エルフ「アクセスが辺鄙な所にあって行きにくいんですよねぇ」
ドワーフ「カブレラ地蔵なんて作るくらいなら近くに食い物屋作ってほしい」
騎士団長「触手が料理してるとこ初めて見た…」
触手「おっと忘れていた唐揚げにはタルタルソースですよね」ブチュチュチュ
騎士団長「そうだよね!タルタルソースたっぷりじゃないと!うちの部下みんなダメだって怒るんだよ美味しいのに!」
触手「あー青春ですねぇ妻との出会いを思い出すなあ」ニョロー
騎士団長「二人っきりだといつ押し倒されるかドキドキすることがある」ヒック
騎士「なんかわからないが無性に腹が立ってきたぞ…なんでだ?」
触手「あ、アマゾンで頼んだ八丈島干物セットかな?」ニョロー
騎士団長「じゃあ私でるね!」
騎士団長「シマアジ干物ー!」ガチャ
騎士「ドーモ、騎士団長=サン。騎士団長スレイヤーです」
騎士団長「アイエエエエエエ!?」
女エルフ「冬寒いし夏暑いし雨入ってくるし作った人何考えてたのアレ」
ドワーフ「階段キツい老人に優しくない」
騎士2「ああああ!西部ライオンズは最強!西部ライオンズは最強球団!」
女騎士「精神崩壊してる…」
騎士「うるせえなはよ帰るぞ球馬くんをぶちのしてこい!」
騎士団長「やだやだ!私は触手さんとYouTuberで有名になって食っていくんだ!」ジタバタ
騎士「しばらくみないうちに知能指数が一段と下がってやがる…!」
触手「あ、お客さんですか?」ニョロニョロ
騎士「イヤイヤイヤいい年して変な夢追いかけないで早く嫁さんに土下座して戻って貰えってまだ会社辞めてないんだから
団長、あんたも三十路いってるのになにアホなことを」
騎士団長「私まだ29才!」
触手「でもこれを足がかりに見てくれている人が増えれば」
騎士「あんたも男なら経験あるだろ?これ深夜番組のあるあるだぞ」
団長の巨乳しか見てねーよ!エ口くなるの期待してるだけだっての!」
触手「ああああ……」ニョロー
触手「ちいさんぽやぶらり途中下車みたいな路線に落ち着ければと思ってたのにぃ…」ニョロニョロ
騎士「お前それよりによって一番どす黒い台詞じゃねーか…」
騎士「しょーがねーだろ知名度低いんだから!」
騎士団長「私の功績を称えてアニメくらいやってもいいのに!シャフト製作で!」
騎士「頭に乗るなよ貴様」
騎士「身の程を知れよ…お前に真綾とか無駄使いってレベルじゃねぇぞ…」
触手「あのーとにかくあと一つ動画作ろうと思うので団長さんにはやはり協力を…」
騎士団長「試しに見てただけだよ!お、お前だって職場の帰りに快楽天とかエ口漫画雑誌買ってるの目撃されてんだぞ!」
触手「私の家で醜い争いは止めてくださぁい…」
騎士「えーと…じゃあ山賊チャンネルに出てた女騎士知ってるか?」
触手「あ、知ってます人気ありましたよね」
騎士「アイツ今こっちにいるから、そのヨゴレ芸人の代わりにそっちに貸すよ」
触手「どうぞ団長さんをお持ち帰り下さい」ドケザー
騎士団長「」
騎士「うるせえ泣くな運転の邪魔だ!いくぜカローラマークⅡ!今日こそお前のエンジンの封印を解いてやらああああ!」ギュラララララ
触手「なぜ私まで載せられてええええ!?」
騎士「ついでだから手伝い頼むわ。球馬くんをひぎぃ!とかやってくれ!」ギュルルルル
騎士団長「な、なにぃ?」ヒックヒック
触手「私、動画投稿で食っていくの諦めて嫁さんに謝ります今までありがとうございました」
騎士団長「え…?」
騎士「うおおお!この峠をドリフトで越えたら俺は走り屋の伝説になるっっ!!」ギュラララララ
触手「真面目で堅実なサラリーマン…そういう風に見えるようにやっていくことに限界があって」
触手「とはいっても本来の私なんてただの小心者な中年で、エ口ゲーみたいな触手なんてとてもできないんですえどね」
触手「最近やっと作った趣味の史跡探訪の動画が人気ちょっと出てきて『これで他人に気を使わずに暮らせるかも!』と思ったら暴走してこの様です」
触手「妻にも逃げられて騒いでやっと目が覚めました…」
触手「団長さん…」
騎士団長「だが、自分から逃げることはできないと思うんだ。群馬と戦うのはもうイヤだと思うけど、騎士や部下は私を信じてくれている」
騎士団長「色々情けない所を見せてしまったけど、私はまた戦おうと思う。逃げることは、いつだって出来るから」
触手「団長さん…」
騎士団長「埼玉県人は埼玉県に関心がない。埼玉が無くなろうとわりとどうでもいいと考えている」
触手「え」
触手「ええ…」
騎士団長「しかし、そんな埼玉の人々もたった一つだけ思うことがあるんだ。私はその思いのために戦っている」
触手「そ、それは」
触手「なんて後ろ向き…」
騎士団長「私は戦う。触手さんも奥さんのために戦ってくれ」
騎士「後ろでうるせぇぞカニカマ食って大人しくしてな!」ポイッ
騎士団長「はあああん!カニ美味しいよお!」ムシャムシャ
触手「言葉の重みが無い…」
騎士団長「なにあれぇ…お祭りのバルーンかと思ったらすごいデカい球馬くんじゃん…」
触手「あんなのひぎぃ!とかできまけんよ」
女騎士「あ!団長!」
騎士2「とうとう浦和駅前まで来ちゃったからなぁ。しかし団長来たのか。もう二度と現れないと思った」
騎士団長「部下から全く信じられてないよおおお!」
女騎士「絶対騎士は団長呼ぶっていって逃げ出すと思ってた」
騎士2「俺も俺も」
騎士団長「やーいお前も信用ない!」
触手「なんて荒んだ職場だ…」
触手「お、お前なんでここに!」
騎士「え、夫婦?」
女騎士「埼玉県狭いなぁ…」
騎士団長「…えぇと、やるよ!とりあえずやるよ!やればいいんだろ!おい騎士!アレ持ってきてるか!」
騎士「ありますよ、団長の商売道具!」
騎士団長「県知事がくれた。なんかなのかーぼんちゅーぶがどうたらってすごい頑丈な剣。筑波大に作ってもらったんだって。全力で振っても鯨が乗っても壊れないからすごく便利」
触手「え」
結局の所は団長が全て終わらせてしまう。
騎士団長「よし騎士!全員早く退避させて邪魔だから!」
多少常識外れだろうと、団長の前では同じことだ。
俺は役立たずではない、と思いたい。
でも、時々思うことがある。
もしこの人がダメ人間じゃないなら、俺達はきっと要らない役目だ。
団長一人でなんとかなってしまう。
団長は、それをわかっててダメな人間を演じているだけなんじゃないか。
俺達のために、ダメな人間をやっているのか
でも、きっと、この人は答えてくれないだろう。
ふざけてバカなことをいって、ごまかしてうやむやにして流してしまうのだろう。
騎士団長「――これじゃあ、死体の処理が大変じゃないか」
この人は、めちゃくちゃ強いから
騎士「浦和駅三分の一ぶっ壊してクレーター作りまくって上からめちゃくちゃ怒られたからな。巨大球馬くんは泣きながら逃げたから死体の処理の手間は省けたけど
まあふて寝でもしてんだろ」
騎士2「市民団体から『ムーミンをいじめないで』って抗議の声が来てるぞ」
騎士「あー奥さんレポーターにしたら人気爆発したらしいな。そら女騎士よりエルフだよなあ」
騎士2「エルフいいよね」
騎士「は?団長にボコボコにされて逃げたろあいつ」
騎士2「いや…アレは黒い…そして表情はややイケメン風…恐らく球馬くんと対となる存在の雷馬くんだ!」
騎士「…おい!団長探してこい!」
終わり
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女騎士「体が熱い…さっき飲まされた媚薬が!」山賊「バカめ、あれは媚薬じゃない」
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女騎士「体が熱い…さっき飲まされた媚薬が!」山賊「バカめ、あれは媚薬じゃない」
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