今回は、なかなかおもしろかったです。
アイドルとして新人賞に選ばれた、中川かのん。テレビに熱中するエルシィとは反対に、桂馬は全く興味を示していなかった。だが、その中川かのん、実は桂馬たちの学校の、しかも桂馬と同じクラスの生徒だったのだ。彼女が久しぶりに帰ってくるということで、沸き立つ校内。しかし、一人ゲームに没頭していた桂馬のところに、かのんは現れ、桂馬に話しかけてきたのだった。ところが桂馬は彼女のことを知らない。そんな桂馬の様子を見て、かのんは・・・、という話。
次の桂馬のターゲットとなる女の子が現れましたね。中川かのん、アイドルですか。アイドルが通っているなんて、桂馬、というか桂馬のいる学校はすごいですね。今回、そんなかのんと桂馬の接触とともに、かのんのアイドルっぷりを魅せる話だったかな、と。アイドルとして歌うかのんの姿、作画的にも、なかなか気合い入ってましたね。まぁ、今回の話で、かのんがアイドルである、ということを説得力あるかたちで印象づけないと、次回の話が成り立たなくなる可能性もあるので当然なのかもしれませんけどね。
今回の話でおもしろかったのが、桂馬のターゲットであるかのんのほうから、積極的に桂馬に関わろうとしていること。これまでの話では、桂馬がターゲットの女の子に対して、強引なまでに接触をはかろうとしてきたわけで、そういう意味で、かのんの桂馬に対するアプローチは新鮮でした。桂馬がターゲットを「落とす」というかたちがあっても、桂馬がターゲットを追うことにならなくてもいいのですからね。所詮、男女の関係ですから、男性が追うほうに回るとはかぎらない。なんか、この作品でこういう構図は、ちょっとした盲点だった感じもしましたよ。
もうひとつおもしろかったのが、今回は桂馬が多くの場面で、ニヒルでクールな感じに描かれていたこと。変に、エルシィとのドタバタにもならず、一貫して現実を冷めた目で見て、ゲームにしか没頭しない。これこそが、桂馬、という感じがして、とてもよかったです。かのんの登場で浮き足だつ周りとの対比も鮮明で、おもしろかったし。それにしても、現実のアイドルより二次元のアイドルに価値があるとする、桂馬のアイドル論・・・(笑)。ていうか、ギレンですか、桂馬(笑)。そのアイドル論、二次元のアイドルのほうが、偶像として変わらないままでいてくれる、それこそがアイドルたりうる、ということですよね。そういう点で、なるほどという感じもしますけど、現実のアイドルが変わるからこそ、飽きずにいられる、ということもあるのではないかと思ったり。まぁ、飽きたりだの変わったりだの、アイドルとして一過性の存在にすぎないと考えれば、現実でも二次元でも変わらない感じはしますけどね。
存在自体に無関心な桂馬に、やたらと気を引こうとするかのん。桂馬のいるところで、独り言を言うところから違和感バリバリでした・・・(笑)。なんだろ、アイドルとしてみんなの耳目をひく、だれかに邪険に扱われることにアイドルとしての存在自体が疑われる、みたいな強迫観念があるようですね。好きの反対は無関心、という考えの元、無関心にされることに嫌悪感があるということでしょうか。たぶん、そのことに彼女の心の闇があるのでしょう。でも、たとえアイドルと言えど、もれなく誰にでも興味を引く存在であるべき、という考えは、傲慢な感じもしますけどね。多くの人に興味を引く存在、それでいいと思いますけどね。しかしまぁ、桂馬はかのんに対して、徹底して無関心を貫くなぁ(笑)。お得意の格言も登場してるし(笑)。なんだったっけ・・・?そして、かのんも、桂馬のためだけにライブをやるなんて、すごい力の入れよう。桂馬のためだけに、あのセットを用意して大丈夫だったの・・・?
徹底して無関心を貫く桂馬の前で、かのんは突然消失してしまいました。・・・どういうことなんだろ?全然わからん・・・。かのんが、実在の人間ではないとか、そういうことでもないですよね?とても興味を引く終わり方だった今回。次回が待ち遠しいなぁ。かのんが、消えたのはどういうことだったのか。また彼女の闇となっている過去とはなんなのか。いろいろと気になります。ということで、次回も楽しみにしてますよ。
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