キング・クリムゾン来日公演(2018年)のセットリスト予想
10月29日のボーンマス公演よりキング・クリムゾンの秋冬ツアーが始まりました。
当初は初夏ツアーと同じ「Uncertain Times Tour 2018」と題されていましたが、トニー・レヴィンのロード・ダイアリーによると「Meltdown Tour」に名前が変わったようです。グッズ等は変更が間に合わないので「Uncertain Times Tour 2018」と記されていると思います。
この記事では10月28日のFriends & Family Showから11月17日のパリ公演までのセットリストから来日公演で演奏される曲を予想したいと思います。
演奏される可能性:100%
「Court Suite」
- Moonchild
- Bass, Guitar & Piano Cadenzas
- The Court Of The Crimson King
「Lizard Suite」
- Cirkus
- Borelo
- Dawn Song
- Last Skirmish
- Prince Rupert's Lament
「Radical Suite」
- Radical Action (To Unseat The Hold Of Monkey Mind)
- Meltdown
- Radical Action II
- Level Five
現在のキング・クリムゾンのコンサートは3つの組曲(Suite)がメインになっていると言っても過言ではありません。
1つ目は「Court Suite」。『In The Court Of The Crimson King』(1969年)のB面を再現した組曲です。「Moonchild」の後半のインプロヴィゼーション部分は、トニー・レヴィンのベースソロ、ジェレミー・ステイシーのピアノソロに置き換えられています。11月12日のグラスゴー公演からロバート・フリップのギターソロも加わりました。今回の秋冬ツアーから「The Court Of The Crimson King」のコーダがスタジオバージョンのようにリプライズまで演奏されるようになりました。この点も注目です。
2つ目は「Lizard Suite」。『Lizard』(1970年)のA面1曲目「Cirkus」とB面の組曲「Lizard」より「Borelo」「Dawn Song」「Last Skirmish」「Prince Rupert's Lament」の4曲が続けて演奏されます。初夏ツアーでは組曲「Lizard」からは1曲だったり2曲だったり3曲だったり4曲だったりと公演によって異なりましたが、秋冬ツアーでは必ず4曲すべてが演奏されています。
3つ目は「Radical Suite」。『The Power To Believe』(2003年)の2曲目の「Level Five」と、トリプルドラム編成になってからの新曲3曲で構成されています。この組曲は2015年の来日公演でも全ての公演で演奏されたので覚えていらっしゃる方も多いと思います。
当初は「Radical Action III」という新曲がありましたが、11月2日のロンドン公演を最後にセットリストに載らなくなりました。これは「Radical Action III」を演奏しなくなったというわけではなく、実質「Radical Action」の変奏曲なのでわざわざセットリストに「Radical Action III」と書かなくなったと私は判断しています。
- Starless
2014年の活動再開以降「Starless」は全ての公演で演奏されています。来日公演でも全ての公演で演奏されるでしょう。
演奏される可能性:90%
- Islands
- Discipline
- Indiscipline
- Neurotica
「Discipline」「Indiscipline」は秋冬ツアーでは14公演すべてで演奏しています。ただし初夏ツアーも含めた2018年全体で見た場合、演奏されていない日もあるので100%ではなく90%にしました。
「Islands」「Neurotica」は秋冬ツアーでは14公演中13公演で演奏しています。
演奏される可能性:80%
- Epitaph
- Easy Money
- Larks' Tongues In Aspic, Part Two
「Epitaph」は秋冬ツアーでは14公演中12公演で演奏しています。
「Easy Money」「Larks' Tongues In Aspic, Part Two」は秋冬ツアーでは14公演中11公演で演奏しています。
演奏される可能性:70%
- 21st Century Schizoid Man
- Suitable Grounds For The Blues
「21st Century Schizoid Man」「Suitable Grounds For The Blues」は秋冬ツアーでは14公演中10公演で演奏しています。
「21st Century Schizoid Man」は昨年までは2回の特別な例外を除いて必ず演奏されていましたが、今年になって演奏頻度が下がりました。
今回の来日公演が人生で初めての(そして唯一の)キング・クリムゾンのライブになる人がもしこの曲を聴けなかったら残念です。
ただしこの曲がセットリストに含まれていなくても、盛り上がればダブルアンコールで演奏してくれるかもしれません。実際に11月2日のロンドン公演では予定になかったこの曲をダブルアンコールで演奏しています。
「Suitable Grounds For The Blues」は今年になってイントロにジェレミー・ステイシーによるピアノソロが付きました。
演奏される可能性:60%
- One More Red Nightmare
「One More Red Nightmare」は秋冬ツアーでは14公演中9公演で演奏しています。
「One More Red Nightmare」は2017年はセットリストから外れていましたが、今年になって復活した曲です。2015年の来日公演では東京公演でしか演奏されませんでした。今回は比較的高い頻度で演奏されているので地方でも演奏されるかもしれません。
演奏される可能性:50%
- Cadence And Cascade
- Larks' Tongues In Aspic, Part One
「Cadence And Cascade」「Larks' Tongues In Aspic, Part One」は秋冬ツアーでは14公演中6公演で演奏しています。
「Cadence And Cascade」は今年に入ってレパートリーに追加されましたが演奏頻度は高くありません。
演奏される可能性:40%
- The Letters
「The Letters」は秋冬ツアーでは14公演中4公演で演奏しています。
演奏される可能性:30%
- Red
「Red」は秋冬ツアーでは14公演中3公演で演奏しています。
今年になって「Red」のドラムアレンジが変更されました。2015年の来日公演で「Red」を聴いた人も新鮮な気持ちで聴けると思います。
演奏される可能性:20%
- Pictures Of A City
- Peace: An End
- The ConstruKction Of Light
- Larks' Tongues In Aspic (Part IV)
「Pictures Of A City」「Peace: An End」「The ConstruKction Of Light」「Larks' Tongues In Aspic (Part IV)」は秋冬ツアーでは14公演中2公演で演奏しています。
「Peace: An End」は2015年の来日公演ではジャッコが1番を日本語の歌詞で歌いました。今回も日本語の歌詞で歌うのか、最近のアレンジ通りに1番はギターがメロディーを弾くのか注目です。
「Larks' Tongues In Aspic (Part IV)」は今年になってレパートリーに追加されました。初夏ツアーでは高い頻度で演奏されましたが秋冬ツアーでは演奏頻度が下がっています。ちなみに「Coda: I Have A Dream」は演奏されていません。
演奏される可能性:10%
- Sailor's Tale
- Fallen Angel
- Breathless
- The Errors
「Sailor's Tale」「Fallen Angel」は秋冬ツアーでは14公演中1公演で演奏しています。
「Breathless」「The Errors」は秋冬ツアーでは1回も演奏されませんでしたが、初夏ツアーで3回演奏されており来日公演でもやる可能性があると判断して0%?ではなく10%としました。
演奏される可能性:0%?
- The Talking Drum
- Exiles
- Fracture
- Heroes
- VROOOM
- A Scarcity Of Miracles
- The Light Of Day
これらの楽曲は今年のツアーでは"ほぼ"演奏されていません。「Fracture」は6月12日のFriends & Family Showと6月13日のポズナン公演で演奏されましたが、その後再び封印されています。
来日公演でやる可能性は低いと思っておいた方がいいでしょう。
ですが11月16日のパリ公演で今年一度も演奏していなかった「Sailor's Tale」が突然復活したように何が起こるかわかりません。予想外のことが起こることに期待しています。