ユーザーの視線を誘導する3つのユーザビリティ改善方法
2011年01月06日 公開

webサイトにおけるユーザーの視線は、なかなか見る事が出来ない代物ではあります。
実際に企業や、あなたが作成したwebサービスが、ユーザーに訴えたい事を、ユーザーにきちんと届ける為に、どのような方法があるのかを考えて見ましょう。
1)全ての情報を遮断する
手っ取り早い方法としては、あらゆる情報を遮断する方法があります。
つまりその言いたい事意外の情報をあえて隠蔽するわけです。
実にシンプルな方法です。

ただし、シンプルであるがゆえに非常に難易度が高いです。
なぜなら、配置するテキスト選びは慎重にしなければなりませんし、訴えたい事が多い場合、何をまず訴えるべきかをしっかりと考えて、ユーザーが迷う事なく、そして的確な操作が出来るように誘導して上げる必要があるからです。
1)サービスに対して興味を少しだけ持ってもらう情報を書く
2)サービス開始はちょっと・・・という人のためにクリックしやすいリンクを配置してあげる
3)2択~3択意外のリンクは排除してしまう
また、商品の販売のケースにはこのパターンはあまり使えません。
※悪い例

大きな違いとしては金品が絡むか絡まないかです。
金品が絡む場合、ユーザーは特に警戒心が高くなります。商品の写真も見ずに本を購入するケースはまれなのです。
2)大きな数字を付け加える事で目線を誘導する
ユーザーが見る物はいつも左側を重点に見ています。
この時、web製作者は大きな2択を迫られます。
1)縦に少し長くしてそのまま読んでもらう方法
これはブログなどがそのいい例です。文章自体、区切りを作ったとしても縦に縦にスクロールしてもらうケースが多いですが、これと同じです。
2)左と右に独立した情報を掲載して、見てもらう方法です。
あまりスクロールさせずに目線のみで訴えたい情報をアピールする方法。
情報がもしも1スクロールほどで収まるならわざわざ縦に長くして『先の見えない状況』を作る必要もありません。
コンパクトにまとまるのであれば(2)の方法が最適です。
そのとき、ユーザーの視線を誘導させる必要があります。
※悪い例

この形に数字をつけて上げる事で目線を手軽に誘導する事が出来ます。
※良い例

これはプリントデザインの基礎の本に大体書いてある方法ですが、webだと意外と使われずに放置されているサイトが多く見かけます。ちょっとした変更で小さな成果を上げます。
そしてこうした小さな積み重ねこそが大きな成果へと変わるのです。
3)人物の存在を活用する
ユーザーは誰かわからない人の写真を視界から消すという恐るべき能力を持っています。

Alertbox: ウェブコンテンツとしての写真(2010年11月1日)
逆に知っている人物、または、興味を持っている人物の場合、その人のプロフィールよりも遥かにその画像を見ている時間の方が長いのです。
こうした特性を利用し、ユーザーの飽きを防ぐ事が出来ます。
これはページをスクロールする事への配慮としても使えるのです。

この右メニュー付近に運営者の写真等を使ってユーザーの視点を散らします。

こうしたユーザーの視点を少しだけ飛散させたりする事ができるのが、顔写真が持つ力です。
flickrやfacebookなどの顔写真にも効果があるようです。
また、ブログ等では記事の下部に顔写真を掲載するのが主流です。
これは、記事に集中してもらい、最後に誰が書いているかをそっと知らせる為です。企業のwebサイトと違い、どちらかと言うとブログは『記事ありき』の為記事よりも遥かに目立つ顔写真を最初に見せたりしないようです。
これらの視点誘導の必要性
基本的には、ユーザーの視点を誘導するなどおこがましいにも程があったりします。
しかし、作り上げたコンテンツを見てもらわないからには、あなたの企業やサービス、ブログは評価もされません。
そのためにどうすれば良いのかと言うのを考えると、結局はユーザーへの配慮が最も重要です。
今回紹介した3つの方法もそうですが、ユーザーにとって
1)わかりやすいか
2)みやすいか
3)選びやすいか
という3つの配慮を複合しています。
いつでもおもてなしの心を忘れないように心がけるといいかもしれませんね。
それでは、また。