ほんとうに今更。Googleがすごいのはネット初心者をほとんど相手にしないスタイル
米comScore Networks調査にて2005年3月と2006年の3月の比較でYahooのユーザーを明らかにGoogleが奪っているのがわかります。
Google 36.4%→42.7%
Yahoo! 30.6%→28.0%
MSN 16.5%→13.2%
Nielsen//NetRatingsの調査では2006年4月の結果。米国検索市場の50%はGoogleが占めていると発表。
Googleがシェア50%に到達より
これが2007年では、もっとすごい差がつきました。
米では65%を越し圧倒的。国内でも迫るGoogle
2007年4月のシェアは
1位 Google (65.26%)
2位 Yahoo! (20.73%)
3位 MSN/Live.com (8.46%)
Google、米検索市場でライバルを引き離すより
検索市場の中ではダントツです。
Googleのシェアは日本では負けているけど、世界的には完全勝利状態です。
そんな日本でもGoogleのシェアは少しずつあがっている模様。
2007年7月 米コムスコアの日本法人のコムスコア・ジャパンの2007年9月12日発表の内容では
Yahoo! 47.4%
Google 35.0%
こうしてみるとやはり国内では圧倒的にYahooが勝利している。
しかし、この一年でYahooはなんと18.6%も数字を落としている。
逆にGoogleは7.2%増えています。
こうした数字的な面で見ると、国内でもGoogleが勝利する日がやってくるのも、そう遠くない気がしますよね。
Googleが伸びた理由
Googleを私個人が使う理由から考えてみたい。
1)ツールバー
非常に個人的な視野で言うと、私はGoogleツールバーをインストールした後から、圧倒的にGoogleを使うようになりました。
Yahooツールバーよりも、Googleツールバーのリリースが早かったのも1つの原因ではないかと思う。
これはWEB制作を行う人たちにとって、最重要ではないけどある意味必要な『ページランク』表示機能がついています。
制作たちからしてみると、WEBのページランクが何の意味をもたらすかはわかります。
Googleが最初にさらったユーザー。
それはインターネット利用率の高い、WEB制作者ではないでしょうか。
2)検索の速さ
検索結果の表示スピードにおいても、圧倒的スピードを誇っています。
特に最初の10件のみを表示するために組まれたプログラムは、Googleの仕掛けの1つ。
Google検索システムの性質上、10件を割り出すスピードはすごいですが、これを20件にすると即重くなるのも、Googleの仕様です。
いかにして最初の10件を即座に届けるかと言う事を追求して作り上げたシステムですから、10件だけなら本当にスピーディーな検索が可能になっています。
アンケートでは検索結果は20~30件の希望が多いそうです。
ですが、このタイムラグが0.5~0.7秒あるという理由だけで、20件表示以上のユーザーはほとんどいないそうです。
それだけユーザーは『速さ』を求めていると言う事がわかります。
3)検索結果にすばやく載る
Yahooはロボット型サーチを開始する前、完全な人認証システムでした。
そのため、Yahooの検索結果に掲載されない事に対する不満がつのるユーザーが多かった。
ところがGoogleは完全ロボットで日本上陸。
SEOなんていう言葉はまだそんなに耳にすることは無かった頃ですが、『タイトル』位をきちんとつけておけば、検索結果に表示される事に驚いたものです。
自分が作ったサイトを自分のパソコンじゃない端末から検索する場合。
キーワード検索と言うのは、結局インターネットを利用する上で、圧倒的に使いやすい。そこにすばやく(当時は2週間から1ヶ月かかることもありましたが)掲載される。
検索できればやっぱりWEB開発に携わる人間として、Googleを使ってしまうんですよね。
こうした理由から、私はどんどんGoogleを使うようになりました。
周りをみても、結局Web開発に携わる人間はみんなGoogleです。
ノイズの処理の仕方が自らの首をしめたYahoo
私が最近Yahooを圧倒的に使わなくなってしまった理由。
検索エンジンを使う理由なんていうのはそれまで好き嫌いというか、たいした違いは無いだろうと感じていましたが、Yahooはノイズ処理の仕方が結構乱暴です。
それは『ブログの排除』検索です。
色々とブログの記事を見て回ると結構Yahooのブログ排除は嫌われているのがわかります。
利用者にとって見れば、それは便利な機能であるに違いありません。
ところが、やっぱり逆側。
開発者、ブロガーからしてみれば、自分のエントリやブログが排除されているのを『気分的に』嫌がります。
そう、絶対嫌だという機能なわけではないのです。
ですが、ちょっとした気分の違いでYahooをちょっとしたきっかけで使わなくなってしまっている人が多いのではないでしょうか。
これも良く考えれば、Googleはノイズの処理の仕方がYahooより一歩上に出ている結果ではないかと思います。
Googleも2004年には、検索結果がブログだらけという状況がありました。
ブログの性質上、ページが自動生成され、さらにリンクも網の目になる。これがSEOとして当時は非常に価値があるとはんだんされ、情報の薄い日記などの記事も、上位に表示され埋め尽くされていたのです。
ですが、現在ではブログに対するアルゴリズムがきっちり導入され、関連の強いものが上位に表示されます。
こうしたブロガーへの配慮も、Yahooとは全く違います。
次々と出るサービスは初心者に向けられたものではない
初心者、という定義がどこまで初心者なのかと言う話にもなりますが、そもそもWEBサービスというのを利用しきれない人は非常に多いはずです。
私の周りにもたくさんいますし、Googleブックマークだって、ツールバーを入れているにもかかわらず使った事が無い人だって多いです。
私も2ヶ月前に自宅のFirefoxのほうで使ってみて、会社のIEでも同一の共有ができ、ようやく便利だと言う事に気がつきました。
驚くほどスピーディーにお気に入りができて、お気に入りが取り出せる。
これほどすばやい動きが出来るとは知らなかったわけですね。
iGoogleにしてみても、結局RSSを知らないと使えないと言う理由から、やっぱり使い始めたのはWEB制作者や、インターネット利用時間の長いブロガーあたりじゃないかと思います。
情報収集が必要なIT関連の仕事をしている人には物足りないかもしれませんが、便利である事にかわりはありません。
ところが初心者にこれを教えるのは結構大変な作業です。
また、各種APIをいち早くGoogleが提供しましたが、こんなものがネット初心者に必要とされる事は無く、明らかなWEB開発者向けの公開です。
初心者を相手にGoogleは展開してないように見えます。
Yahooはなんとなく初心者向けというイメージがあるからかもしれません。
ですがGoogleの伸びは、私はインターネットに『詳しい』とされる開発者やブロガーが、『詳しくない』人を巻き込んでいっていると考えます。
『詳しい人』さえGoogleは押さえておけば、あとはほうっておいても広がるという事だと思うのです。
本当に単純ですが、教えてもらう立場にいる初心者を教える人と言うのは『詳しい人』である可能性が高いわけで、そういう人はGoogleを使っている可能性が高いと思います。
情報と言うのは、『詳しい人』から『詳しくない人』へ情報が流れるのは基本です。
電話やなんかでも、次の構図が成り立ちます。
『詳しい人』から○○と検索してと『詳しくない人』に言う。
これだけで、Yahooを利用しているユーザーは、Googleを使うように指示されます。
また、パソコンを使うあらゆる場面でこの流れが発生した場合、Googleの名は出てくると言えます。
こうした理由から、Googleの人気の秘密と言うのは、初心者を全く相手にしないスタイルではないかと思っています。
皆さんはGoogleの人気。どこにあると思いますか?