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安モノ買いの銭失い症候群。人材不足が実はかなりコストの増加を起こしている?

モチベーションは楽しさ創造から - 給料は低く抑えることができれば儲かるのか?安モノ買いの銭失い症候
という記事を読ませてもらいました。

いわゆる給与の問題点で、給料を低く抑えてばかりいるこれまでの常識では、逆に『人材不足』という問題点が解決されず、より経営を圧迫していくのではないかと言う記事。

このような事に固執する為に、「いつまでも社員が入ってこない→入ってきても、通常よりモチベーションの低い社員が入ってくる→モチベーションが低いので仕事を教えるのも大変→そしてスグに辞めていく→また、採用が必要になる」といった負の連鎖が起こっているとすると、この常識的な考え方を変えていく必要があると思うのです。

この記事の最も危惧する問題点。
それは離職コストだと考えられます。

不景気が続いたおかげで、多くの経営者がコスト削減に対する考えを強めている。
今回は、こうした人材不足が発生させている人材負荷コストについてお話したいと思います。

人材不足から来る社内的コストの増大


目先だけを考えるコスト削減。
これは今までお会いした会社の皆さんからお話を聞けばすぐに出てくる。

でも少しだけ深く考えていくと、人材不足による問題というのは、様々なところにコストが発生しています。

私というプログラマの視点から考えても結構あります。
例えば一つのプログラムや、WEBサイトを構築するときは、『一気にやらなければ』大量の時間的コストが発生します。

これは人件費と、制作時間的コストに繋がる問題になるわけですが、簡単なところから考えて見ます。

1)保存先を探す作業


PhotoShopで画像を作り、それを保存する為にある特定のフォルダを探す。
これは、他の作業をしてしまった場合(例えば社長からスキャナを使って、少しだけ違う作業をした場合)またそのフォルダを探す作業が発生します。


2)作ったプログラムを思い出す時間


作っている最中、例え2時間でも違う作業が入り、そちらに集中した場合、まずそのファイルを開き、どの部分まで作ったか確認しなければいけません。
これが2時間ではなく1週間となると、かなり疲れる作業になります。


3)ページ数が膨大になってくると、違う作業をする事への疲れ


モチベーションに関わってくることですが、最終的なバグの取り除きや、どのページがどの役割をしているなどが頭に入った状態にする等、必ずと言っていいほど脳を酷使する作業が発生します。
この状態のとき、本当に簡単な作業であってもぽんと違う作業を頼まれると急激なモチベーションの低下を起こします。
これは海外と違い、色々とやら無ければならない人材不足の日本では特に多いことではないでしょうか?


こうした時間的コストの発生に関しても、当のやってる本人達にしか、言わなければわかりません。
このような問題も人材不足によってかなりおきかねないと思っています。

業種が違えど、人が足りないことで、作業を掛け持つと言うのは、こうした時間的コストの発生が起きていると言えます。

あの作業も、この作業も・・・って思っているうちにミスなどを起こしたら、大きなモチベーションの低下を引き起こしかねないのと同時に、ミスをリカバリーする為の時間も膨大に発生します。


人材負荷コスト


私はこれを人材に対する負荷のかけすぎによっておこる人材負荷コストと言っています。

これは、本来であれば、一人で集中して行うことで減らせるミスや、漏れ、作業効率が、たった1.5人分の作業でも行うことで、増えてしまうような状態が引き起こす時間的コストを表しています。

これらの解決の為、多くの企業では今、新規採用を行ってきています。

ところが、人材が集まりません。
これらの原因が、上記エントリにあるように、給与的な問題も絡んでいるとすれば、もう少し経営者の方は、先を見ていかなければいけない世の中になっているのではないでしょうか。


離職コストは非常に膨大なコスト増


実際に新規採用を行ったとしても、ここから一時的に新人の育成期間のコストが発生します。
ここで増大する育成コストは、今後の会社のために必要不可欠な部分ですから、当然投資覚悟でみな雇います。

さらには育成する為の、現社員達による人材負荷コストが発生します。
先ほど書いたとおり、こうした人材負荷コストは現社員のモチベーションを左右する問題にも発展します。

部下を持つことで高まるモチベーションとは別に、多くの疲れが出てくる期間ともいえます。

こうした様々なコストを発生させ、ようやく慣れてきた頃に離職。

これらを考えた場合、膨大なコストを会社は支払っている事に、今一度目を向けなければいけないのではないかと思います。

そのとき、現社員のモチベーションはどうなっているのか?

そのとき、一体どれ程の人材負荷コストが発生しているのか?

社員を雇い、離職された場合、次の社員次の社員と考える前に、現社員の方も、一度目を向けてみる必要があるかもしれません。

少なくとも私の友人達は皆、新規採用と離職は大きな疲れとなって現れています。

こういった現社員への気配りのある中間管理職さんや社長さんはすばらしいですが、ここでもやはりコストが発生しているということを忘れてはいけません。

お気をつけて。


おまけ


モチベーションは楽しさ創造から様。
もしも万が一この記事を見ていただけたならちょっとだけお話を聞いてください。

でも絶対余計なお世話だと思われるので、あまり気にしないで欲しいのですが、個人的に下のバナーがすごく劣化してて気になって気になって仕方がありません。

バナー


気になって寝れないので、もし良かったらこれ使ってください。
motib.gif

画像は現在の画像サイズと同一のものにして仕上げています。

使ってもらえたら管理人すごく喜びます。

ではでは。

@yamada_nt
Posted by@yamada_nt
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Comments 4

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H  

その余計なお世話をかけたい気持ち、よーくわかります。
店舗も従業員もとても感じが良くて、ウェブサイトもスッキリかっこよくしあがっているある店舗のファビコンがぐちゃぐちゃだったりすると、どうしても許せない気分になります。

ところで、バグ取りは、バグ取り専門家を雇えばとても効率的だと思います。バグ取りとか、グラフィックデザインではパス取りとかが好きなヒトって、いっぱいいますので。
デザインのセンスがあまりなくても、みんながやりたくないバグ取り・パス取りを喜んで、しかもカンペキにやってくれるのならば、他のデザイナーと同等程度の給与を支払ってもいいですよねー。

2007/09/15 (Sat) 11:42

G  

ちょっと違うきがしますねー。
企業はその人間がいかに売上げを出してくるか、効率性がよいか
を評価するので、売上げがでない事業はすぐ切り離しか、撤収しますよ。そこにいる人間も、別部署に飛ばすか、出来損ないの部下を押し付けて、連帯責任でやめるようにしむけるとか。
yamadaさんがどのくらいの地位にいらっしゃるか知りませんが、
そういう状況になったら気をつけたほうがよいのでは?
今の給料以上かせげるならまだしも、同じ程度なら生き残れる様
がんばってください。
会社は思っている以上にえげつないところですよ。

2007/09/15 (Sat) 19:01

hg  

ちょwwHGってw

>会社は思っている以上にえげつない

えげつない会社が安モノ買い銭失いをしている気がする。

2007/09/18 (Tue) 17:04

やすえ  

同感です。

現状かなりの売り手市場ですからね。いちばん厳しい状態の中小企業のプログラマーは転職すれば100%給料があがることを知ってるので、給料以外のアドバンテージが無いと引き止めて置くのは難しいですよね。これって最終的には人情とか義理の話に行き着くとおもいます、イコールトップに立つ物の人格ですよね。えげつない会社じゃ給料以外の理由で人を引き止めるのは難しいですよ。

ちょっと前のブログスフィアで話題になったのですが、
http://blogs.itmedia.co.jp/repedant/2007/06/post_c660.html
こう言う問題も根にあると思います。

すぐに解決出来る問題じゃないけど、考えて情報発信するだけでも何かのアクションに繋がると思いますよ。

2007/09/20 (Thu) 10:30

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