ジェラール「魂が奮い立つような、この力…次々によみがえる歴戦の記憶…これは父上の…!!」
概要
バレンヌ帝国の皇帝レオンが、謎の女魔道士オアイーブから齎された秘法で、己の力と記憶を任意の相手に引き継がせる技である。
レオンの弁によれば「己の人生を捨てて戦う覚悟がある、強い意志を持った人間」のみが受け継げるという。
ゲーム中では現在の皇帝が死亡または退位すると後継者を指名し、その者に引き継がせる事になる。
ただし無限に使えるわけではなく、限界が存在することがオアイーブから示されている。
その「限界」として現れ、七英雄との因縁を終わらせる為に彼らとの最後の決戦に向かうのが最終皇帝である。
書籍『ロマンシング サ・ガ大全集』の記述によると、古代人が使う「同化の法」を短命種用に調整したものであり、基本的には同じ物とのこと。
また「全ての皇帝の遺志は伝承法によって繋がっており、全て同一人格である。故に本当の意味での主人公はレオンである」とも書いてあるが、それは流石にツッコみどころである。
なお自動人形のコッペリアの継承は独特であり、玉座ではなく発明したヒラガの横で伝承法を引き継ぎ、仲間の時では荒々しかった口調が皇帝の時は丁寧な口調になる。
リメイクのリベンジオブザセブンでは演出が強化されており、新しい皇帝が伝承法で継承する際には玉座の前に跪いて
「今、受け継ごう。歴々の皇帝の力と記憶を!」
の台詞と共に降り注いだ光の中で今までの皇帝の記憶が映り、新しい皇帝がその光をまるでインストールするが如く継承し、振り返ると(年代ジャンプor皇帝退位による伝承法の場合)新しい皇帝のクラスごとに固有の決め台詞を言うようになっている(前皇帝が討ち死にしたことによる伝承法の場合は必ず「先帝の無念を晴らす!」で統一)。
ちなみに、最終皇帝の場合の伝承法は、
「魂が奮い立つような、この力…次々によみがえる歴戦の記憶…これは先帝達の…!!」
の台詞と共に玉座の前に立った最終皇帝に光が降り注ぐだけでなく、レオンから続いてきた先帝達の幻影が最終皇帝に入り込むように消えていき、そのあと降ってきた光の雫が最終皇帝に当たって
「今、受け継ごう。歴々の皇帝の…力と記憶を!」
の決め台詞と共にマントを翻して決意を固める。
という固有の演出となっている。
同化の法
古代人が用いた他者の肉体に自分の魂を移して乗っ取ることにより延命させるという秘法。
これにより古代人は『他者に殺害される』以外の方法では死ななくなった。
吸収の法
ノエルが編み出した同化の法の発展系(※オリジナル版では名称無し)」。
延命の手段として用いる同化の法に対し、この吸収の法は『相手を取り込むことでその相手の能力などを獲得する』という自分を強化する秘法。
そのため多くの生物を取り込めばそれだけ強くなれるのだが、『ただ単に能力を得るだけでなく、取り込んだ対象の特徴に自分の心身が影響される』という大きな欠点が存在する。
例:殺人鬼を取り込めば殺人が快楽になる。
そのため、自分の心身や自我を保つためには吸収する対象は考えて選ばなければならず、ワグナスやスービエ、ダンターグ、ボクオーン、クジンシーは人間の頃の面影が全くない異形の怪物の姿になっているのに対し、ノエルとロックブーケは人間の頃と比較して外見の変化が殆どないのはこれが理由である。
とはいえ影響が出始めたのは、七英雄が数々の次元を渡り歩いた末に辿り着いたラストダンジョンに来てからである。
古代人の法は相手から奪うのが本質であるのに対して伝承法は相手に託すというまさしく対照的な概念である。
考案
ただし次の皇帝に選ばれた者に拒否権があるのか?形式として拒む権利があったとしても拒んだ際に帝国の一部に組み込まれた地域の民、一族がどんな扱いを受けるか分からないなどの問題も考えられる事。
自我のないコッペリアへの継承で分かる事は、行為としては人格を追加でインストールするようなものであり自我への影響が確実に発生している。そしてコッペリアの製造以降なら人形に継承を繰り返すべきものを帝国の民に行い続ける事。加えて発端が子を殺されたレオンの復讐と帝国の領土拡大手段になっている。
七英雄の復讐と支配欲(クジンシーやボクオーン)の過程で誕生した復讐者が同じ手段を用いて七英雄と同じ復讐と支配の拡大を行っていると言う状態からも伝承法も単純に「託す」と言う表現で美化されるようなものではないだろう。