リアリストとドリーマー
何度かここでも書いていますが、アリエル開発の入社面接を通るのはある意味簡単です。 ある技術を究めようとしていて、その理由が、楽しいから、好きだからと答えれば、面接は友好モードに入ります。 技術に関してのぼくの個人的な好き嫌いはありますが、それは関係ありません。 例えばExcelのマクロであっても、それを究めようとしていて、それがいかに楽しいかを切々と語れば、たぶん好意的に感じると思います。Excelマクロの良さを語る人がいれば、ぼくはUnixコマンドの直交性の良さを語って対抗しますが、議論を楽しむためで、友好モードには変わりありません。 究めたと言いながら、浅いレベルで満足していたらダメです。基本的に、簡単に満足するような人はあまり好きではありません。持っている技術がどうであれ、まだ何か足りない、と思っている人の方が好きです。究めようという心意気が重要です。
一方、アンチパターンは、「就職/転職に有利そうだからJavaをやっています」や「将来性がありそうだからJavaをやっています」と言った回答です。Javaの部分が本質ではなく、その前の動機の部分が本質です。きっかけはどうあれ、そこからJavaを究めようという方向に向いていれば友好モードですが、上っ面をなめて、とりあえずできますのレベルに到達することしか目が向いていない人の場合、攻撃モードがオンになります。面接なので、表面上は温厚そのものですが、密かに攻撃モードに入っています。技術の将来性などという未来予測をどういう根拠でしているのか、と突っ込みます。理路整然と持論を披露してくれば見直して友好モードに切り替わるかもしれませんが、どこかのIT系ニュースサイトの記事や、もっと悪いことに、どこかの広告記事を無批判に受け入れたような主張をしてきたら、相手の年令にもよりますが、説教モードに入ります。
この2項対立が適切か分かりませんが、後者をリアリストと呼ぶなら、前者はドリーマーと呼べるかもしれません。この2項対立のもとでは、ぼくは一貫してドリーマーに優しい面接者です。
しかし、ソフトウェアの開発グループの中にリアリストが不要かと言えば、そうではない、が自分の答えです。こういうタイプも採用すべきと思いつつ、いざ面接の場で、「業務で困らないのでこれ以上深く調べようとは思いません」と答えられると、かちんと来て、「もっと深く調べればいつか何かの役立つかもしれないし、なぜ深く調べる前に必要ないという判断ができるんですか」と言ってしまいます。
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Re:リアリストとドリーマー
try to be リアリスト now.