死への恐怖とあられもない姿態を晒される屈辱、そして後悔の念…それらがいりまじっていたのではないでしょうか。
ミスアクマ2は1に比べて戦闘シーンでの活躍はほとんどなく、ガマゴンに尻をなめ回されても悲鳴をあげるだけなど戦闘力には何の期待もされていませんでした。おそらくはスパイといっても悪の組織にありがちなお色気要員だったのでしょう。
にも関わらず、普段はミスアクマ1と必ずタッグを組んで行動するのに反逆を疑われているレイダー、ガマゴンの偵察に限り単独で行かされたのは、女肉を貪ることを悦びとするガマゴンにひ弱なミスアクマ2を襲わせて反逆心をはっきりさせるというポルター、魔王サイコの意図があったためと考えられます。彼女が直前にポルターに対して反抗的態度をとったため、見捨てられたのでしょう。
ミスアクマ2も変装が得意なのですから、その意図がわかっていればわざわざガマゴン相手に露出の多いピンク服で偵察にいくこともなかったのでしょうが、いつもポルターにひっついてるだけで最前線に立ってこなかった経験不足がここで仇となってしまいました。光に敏感なガマゴンを偵察するのに岩影から生尻を持ち上げてのぞきこむなど、お色気要員としての本能が出てしまったのか、私を食べてと言わんばかりの自殺行為にしか思えないのですが……(二重偵察していたサイコの分身も呆れたのか、助ける素振りもありませんでした)
ガマゴンの舌にからめられ獣臭充溢する大口にくわえこまれた時、彼女の頭には逃れられない死への恐怖と自らの考えの甘さへの後悔が去来したことでしょう。ですがすべては後の祭りでした。同じくポルターに反抗したミスアクマ1は最期までポルターに付き従えたことを考えると、ミスアクマ2の惨めすぎる死は自分の色気にかまけて戦闘力を磨かなかったことのつけだったのでは、とも思えます。
追伸:常に戦闘にきっちり参加するミスアクマ1は叩き上げの臭いがしますが、ほとんど仕事をしていた形跡のないミスアクマ2は、なんとなくマドーに縁故入社したのではと思わせます。彼女の後ろ楯がもしガイラー将軍だったとしたら、彼が死んだとたんに彼女がひどい目にあったのも必然……いろいろ想像してみるのも楽しいものです。