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ソニー、ミラーレスカメラでフルサイズセンサー搭載の「α7R」
位相差AF対応で画素数を抑えた「α7」も
Reported by 本誌:鈴木誠(2013/10/16 15:08)
ソニーは、35mmフルサイズ相当のCMOSセンサーを搭載するEマウントデジタルカメラ「α7R」および「α7」を11月15日に発売する。あわせてフルサイズ対応のEマウントレンズ5本とAマウントアダプター2機種も11月15日から順次発売する。店頭予想価格はα7Rが22万円前後、α7が15万円前後、α7ズームレンズキット(FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS付き)が18万円前後。
いずれも35mmフルサイズ相当のCMOSセンサーを搭載するEマウント機。製品名から「NEX」の名前がなくなった。NEXの頃からレンズ交換式デジタルカメラαシリーズに属していたが、今回から機種名にAマウント機と同様の「α」を冠するようになった。これまでのAPS-CフォーマットのEマウントレンズは製品名が「E」で始まっていたが、35mmフルサイズ対応のEマウントレンズは「FE」で始まる。
同時発表のレンズについては各記事を参照頂きたい。
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
FE 70-200mm F4 G OSS
Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA
Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS
α7シリーズは、2機種で仕様の異なるセンサーを採用。α7Rは、35mmフルサイズ相当(35.9×24mm)有効約3,640万画素の光学ローパスフィルターレスCMOSセンサーを採用。α7は光学ローパスフィルターを持つ35mmフルサイズ相当(35.8×23.9mm)有効約2,430万画素のCMOSセンサーを採用する。感度はともに通常時ISO100-25600(拡張でISO50、マルチショットNRで最高ISO51200相当まで設定可能)。
同社の位置づけでは、α7RはAマウントフラッグシップのフルサイズ機「α99」 の下、α7はAマウントAPS-C機「α77」の下で、EマウントAPS-C機「NEX-7」の上に位置する。 2機種では本体重量が約9g異なり、α7Rのほうがレンズ交換式の35mmフルサイズ機で最小最軽量になるという。
ボディはトップカバーや内部構造体などにマグネシウムを採用。二重構造化やシーリング処理により防塵防滴に配慮した設計としている。大きなAマウントレンズの使用にも配慮した形状のグリップとした。
操作部は35mmフルサイズセンサー搭載のレンズ一体型機「サイバーショットDSC-RX1」に近く、背面の右手親指位置に後ダイヤル、右下にコントロールホイールを備えるほか、新たにグリップ部に前ダイヤルも搭載した。上面右手側には独立した露出補正ダイヤルも装備している。操作部のうちカスタマイズ可能なキーが9個あり、アサインできる機能は45種類としている。
新しい画像処理エンジン「BIONZ X」では、新たに「回折低減処理」を搭載。絞り値に応じた最適なフィルター処理を施し、ボケたりにじんでしまった点像を復元するという。エリア分割NRも従来より進化させた。
α7RのAFはコントラスト検出方式のみだが、α7はコントラスト検出方式と位相差検出方式を組み合わせた「ファストハイブリッドAF」を利用できる。連続撮影速度はα7Rが約1.5コマ/秒、α7が約2.5コマ/秒。速度優先連続撮影時はそれぞれ約4コマ/秒、約5コマ/秒となる。
シャッターは縦走りのフォーカルプレーンシャッター。シャッター速度は2機種とも最高1/8,000秒。ストロボ同調速度はα7Rが1/160秒、α7が1/250秒。α7のみ電子先幕シャッターも利用できる(オン/オフ可能)。
EVFは0.5型約236万ドットの有機EL。α99などと同じ光学系だが、有機ELデバイスの進化により視認性が向上しているという。アイポイントは接眼枠から約22mm。背面の液晶モニターは3型92万ドットのチルト式。
基本の撮影機能以外では、13種類のピクチャーエフェクト、手持ち夜景モード、スイングパノラマ、オートHDR、オートフレーミング、全画素超解像ズームなどを利用可能。
Wi-Fi機能、NFC、HDMIマイクロコネクタ、マルチインターフェースシュー、マイク端子、ヘッドフォンジャック、リモコン受光部を2機種とも備える。内蔵マイクはステレオ。
カメラ内にアプリをインストールできる「PlayMemories Camera Apps」に対応。当初は「スマートリモコン」、「ダイレクトアップロード」のみ利用可能だが、そのほかのアプリもバージョンアップでα7シリーズに順次対応予定としている。
動画記録は2機種ともに1,920×1,080/60pのAVCHDや1,440×1,080/30fpsのMP4に対応。
記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカード(UHS-I対応)、メモリースティックPROデュオ、メモリスティックXC-HGデュオなどに対応。
バッテリーは「NP-FW50」。撮影可能枚数はEVF使用時約270枚、液晶モニター使用時約340枚。
ストロボは内蔵されていない。マルチインターフェイスシューを介して、純正クリップオンストロボを装着できる。
本体サイズは2機種とも約126.9×94.4×48.2mm。バッテリーとメモリースティックPROデュオ込みの重量はα7Rが約465g、α7が約474g。
各種アクセサリーも用意。次のいずれも11月15日に発売する。
マウントアダプター「LA-EA4」(3万6,750円)は、トランスルーセントミラーテクノロジーを搭載した35mmフルサイズ対応のAマウントアダプター。AFモーター、絞り駆動機構を備える。15点(3点クロス)のAFセンサーも内蔵。全AマウントレンズでAEが効くとしている。防塵防滴にも配慮した。
マウントアダプター「LA-EA3」(2万1,000円)は、連動機構を持たないコンパクトなAマウントアダプター。35mmフルサイズのイメージサークルに対応する(テレコンには非対応)。底面に三脚穴を備える。
縦位置グリップ「VG-C1EM」(3万1,500円)もラインナップ。ボディ同様、防塵防滴に配慮した設計としている。
ソフトキャリングケース「LCS-ELCA」(1万4,700円)は、本革仕様のα7R/α7専用ケース。「Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS」(2014年1月発売予定)までのズームレンズに対応するという。
液晶保護シート「PCK-LM16」(1,575円)は、指紋が付きにくく拭き取りやすいというコーティングを施したセミハードタイプ。