スイートプリキュア 最終回

  • 2012/01/29(日) 17:53:05

第48話、最終回です。

良かった。
とても。

先週から「全然次で終わりなんて気がしない」とか
「終わんなきゃいいのに」と思ってて、それは話やキャラを全部
出し尽くしてないのと、話の出来として最終回に向けてそれまでが
作られてないのが理由だと考えてたんだけど、そんな気分だったのに
これで終わったんだなと実感できたし、素直に受け入れられた。

最終回の出来はシリーズ一でした。
やっぱり一話まるまるエピローグに使うのはいいね。
あんまり見せるより余韻を残した方がいいと考えられてるけど
そんなことはない。
満足させてこそのラストです。



この最終回はまずハミィが良かった。
天然だけどみんなのことで一生懸命だったハミィをみんなが
大事にする回が欲しいと常々思っていた俺にとって、ある意味今回の
メインとも言える扱いをされたのはとても良い。

みんながいなくてちょっと不安なハミィを、みんなが囲って
歌ってあげるシーンはなかなかに感動的だった。
それにピーちゃんを待つ間、4人は直接ハミィに感謝を伝えた。

個人的にはハミィを抱きしめたりなでたりといった直接的な表現が
見たかったんだけど、それに相当する行いだったと思う。
ハミィも今までで一番大きな幸せを感じたようだしね。


そしてノイズ。
涙を浮かべるのを見て、正直、じんと来た。

前回も書いたように「悲しみから生まれたことが悲しい」のは
本当に悲しい言葉なんです。

普通は悲しみから生まれたのなら悲しみそのもの、悲しみを司る
存在だから世界を悲しみに包もうとするのがパターンで、
本人もそれが使命としている。

でもノイズはそうじゃない。
自分の境遇を悲しんでいる。
ということは、つまりノイズは響たちと同じ
人間らしい心の持ち主だということなんですよ。
普通の人間が悲しみから生まれ、自分の声も姿も忌み嫌われていた。

「悲しみから生まれたことが悲しい」という言葉は
それを意味し、一言で表しているセリフなんです。
本当に悲しい。

そしてそんなノイズの心を知っているからこそ、
ノイズが浮かべた涙に感動する。
「これからはずっと一緒だからね」と言われたことが
本当に涙が出るほど嬉しかったんだなあと。
消えてなくなればいいと思っていた自分が、ついに受け入れられた。
あの涙はただの話の流れなんかじゃあ決してない。

このシーンがクライマックスでした。
一番見ていてたまらなかった。

悪役が許されることに疑問を抱く人間はいると思う。
確かに複雑な事情があったり改心したから「あなたも傷ついてたんだね、
みんな被害者だよ!」みたいなのは絶対に良くない。
本当の被害者が報われないし、罪をなかったことにされてはたまらない。

しかしノイズの場合は一度消されたことで決着はついたと考えられる。
再び現れたのは白ノイズ、もしくは単純にピーちゃんで要は
生まれ変わったと解釈すればさして腹を立てることでもないでしょう。

ノイズは悲しみそのものなので響達の「いくら幸せの世界になっても
悲しみや苦しみが全て消えるわけじゃない」、「悲しみを見ない振りを
するのが幸せとは言えない」としてノイズを受け入れるという判断も
筋が通ってるしね。
ノイズがごく普通の心を持っていたからこそ、響達もそこに至った。

悲しみが集まればまた生まれるから倒しても意味がないなんてことは
言いませんが、この処遇はセーフだと思います。


以上、今回は見たかったものがおおむね見られ、
思わなかった感動があり、それだけを取っても良い最終回だった。
わざわざハミィのために前半使ったってだけでも
十分大切にされていると考えていいかもしれないな。

もちろんノイズもだし、スタッフが大事に思ってなければ
このような内容にはならなかったと思う。
特にクローズアップすることなく「倒して良かったね」で
終わっててもおかしくはない。

何より、ハッピーエンドで本当に良かった。
今更ながらハートキャッチはダメですよ、あんなことして。
悲しみを認め受け入れたスイートはシンプルなハッピーエンドでは
ないけれど、たとえ単純だったとしてもそれがどうした、
バカみたいに幸せで何が悪いって思うよね。
ここでこそ「子供向けなんだから」って言葉は使うんです。

「子供向けアニメなんだから話や作画に文句を言うな」なんて擁護は、
たとえ相手がアンチや荒らしだったとしても使っちゃあいけない。
もちろん恥ずかしげもなく言う奴は子供をバカにしてる大バカでね。
作品の出来に子供も大人もないんだ。

よくぞ大きな幸せを奏でてくれた。
いい最終回だった。
シリーズ一です。

では、この後はシーンごとに振り返ります。
長くなったので作品全体の評価は分けて書きます。



丸一日起きないハミィ。
いない、で終わってからすでに戻ってきていたところから
始まったのは手っとり早くていいと思います。
ついでにトリオの石の姿で降ってきた。

ハミィの夢の中。
エレンのギター、すごいな(笑)。
そして初めてエレンって書いた気がする。
なんとなくです。
歌はセイレーンの声優だろうか。
目覚めたハミィはセイレーンにお礼を。

軽いノリで幸せのメロディーを歌います。
よく流れるチャ~ラ~ラ~ラ~ラララララ~の曲…って
伝わらないか(笑)、あれかと思ったら違った。
不幸のメロディーのちょっと違う奴、たまに流れた曲だったと思う。
もちろん歌うのはハミィであって三石でない人です。
アコとアフロディテ、抱き合う母娘の絵と一緒なのが好きです。
トリオも復活。
のしかかられて「重いわ!」、「ごめんなさい!ごめんなさい!」、
「一生ついていきます!」に「やかましわ!」と昔のような感じに。
でもごめんなさいを言ったのがファルセットだと思ったら
一生ついていきますの方のようで、だとするといったい誰の
セリフなんだろうか。

メイジャーランドから元の世界へ出発。
音吉さんがメフィストをチクリと刺し、
クレッッシェンドトーンもメフィストに一言を。
ここ以外出番がないからかなあとこのときは思いました。
アフロディテは素晴らしい歌声だったとハミィを褒める。
ここでもハミィはセイレーンを褒める。
おお、急にセイレーンを持ち上げ始めたぞ?
なんでだ?

帰還。
別れの時に手を振る二人、特に奏が可愛かった。
無事に宇宙船・調べの館号は戻ったものの、ちゃんと埋まってない(笑)。
50cmから1mぐらい段差があったように見えたんですが、
雑じゃありませんかね(笑)?

石から元に戻っていた人々。
奏の母親は最終回でも声が特徴的。
みんなあまり不安を感じなかったそうな。
響の両親だけは歌が聞こえていた。
ハミィの歌声ですね。

ピーちゃんを待った4人。
音吉さんがとても警戒してた。
そして音吉さんの顔が変だった。
悲しみも受け入れ、これでそれぞれの夢に向かって
鼓動のファンファーレも響かせられるね!
「新しい夢に向かって変身するのよ!」
するのよ、がちょっと面白い(笑)。

それぞれの新しい毎日。
変身の決めポーズでエンド。
キャスト紹介みたいで悪くない演出ですね。
次はもうEDで、これは変身後のEDとつなげる意味もあった?

エンドカード。
良い。
やっぱ一枚絵はいいね。
フラットな色使いのアニメとまた違って。


以上。
長くなったね。
この上さらに全体の評価を別に用意するという恐ろしい長さ。
全体の評価はここから

ああ、スイート終わったなあ。
スマイルまでの間、落ち着いて浸りたい。
ちなみにスマイルの印象は全体の評価のとこに書いてます。

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  • 2012/01/30(月) 16:45:01

この記事に対するコメント

評価企画参加へのお誘い

はじめまして
ファンサイト「花は舞い 月は輝く」及び
ブログ「星屑の流星群」の管理人の花月(かづき)です。
実はとあるブログの評価企画へのお誘いに来ました。
12月終了アニメ評価企画という企画なんですが
よろしければどうでしょうか?
「スィートプリキュア」も評価対象です。
下のURLにルールが書いてあり、
記事を書き終えた後にそこにトラックバックを送れば完了です。
http://picoro106.blog39.fc2.com/category20-3.html

  • 投稿者: 花月(かづき)
  • 2012/02/01(水) 16:54:21
  • [編集]

コメントありがとうございます。
お、「ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人」さんの企画ですね。
もちろん参加の予定です。

ちなみにプリキュアに関しては「フレッシュ」のときに
12月終了作品の対象になり、実際は1月終了であるため私も含め
知らなかった人が多く票が集まらなかった結果、3月終了作品の
対象としてもう一度参加を呼びかけたという経緯があります。
「ハートキャッチ」も3月だったし、おそらくスイートも
そうなるでしょうから一応注意された方がいいと思いますよ。

では、お誘いありがとうございました!

  • 投稿者: chocobis
  • 2012/02/02(木) 07:12:16
  • [編集]

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