刑事事件「地裁無罪」、過去13年で最多の92人

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070607-00000301-yom-soci

無罪となった被告数は、公職選挙法違反事件で一度に43人に無罪が出た93年に104人を記録して以降、2002年まで30〜50人で推移してきた。しかし、その後徐々に増加傾向となり、昨年は前年より29人増の92人に上った。

毎日、いろいろなニュースを見ていますが、確かに、以前よりも「無罪」が多いな、増えてきたな、という印象はありますね。その原因がどこにあるのか、はよくわかりませんが。
検察庁の起訴の在り方が変わってきた可能性、裁判官の証拠評価の在り方が変わってきた可能性など、可能性としてはいろいろと考えられるでしょう。

風見さん長女交通事故死、運転の被告に地裁が実刑判決

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070607STXKD032906062007.html

村上裁判官は言い渡しの最後に「反省しているのは分かるが、被害者がこれから何年間の人生があったと思うか。責任は取らなければいけない」と述べた。

「被害者がこれから何年間の人生があったと思うか。」という点に、非常に重いものを感じます。交差点での右折、左折時に、横断中の歩行者をはねる、というのは、事故としては多く、運転者としては慎重な上にも慎重に臨むべきところと言えるでしょう。

株券印刷会社元社員を逮捕 インサイダーで1億超利益

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007060701000240.html

容疑者は同社で校正作業などを担当していた。取締役会決議の通知内容から知った上場企業の株式分割などの未公開情報を夫や夫の父母、兄弟に電話や電子メールで伝え、インターネットを使って株取引をさせていた疑いがあるという。

先日、日本経済新聞の広告担当者が、似たような手口でインサイダー取引を行い有罪判決を受けていましたが、こういった手口は、一種の「盲点」のような面があるように思います。こういった仕事に従事する人々が悪事をはたらくはずがないという、一種の性善説に立ってしまうのはやはり問題であり、適度な管理、監視下には置かれている、という必要が、やはりあるでしょう。

検事の執務室

判例時報平成19年6月1日号133ページに、「弁護士が検察庁の検察官執務室で被疑者と面会接見した際に担当検事及び検察事務官が立ち会ったことを違法として国家賠償請求が認められた事例」(名古屋地判平成18年10月27日)が掲載されていました。
本ブログでも取り上げたことがある「面会接見」が問題となった事例として興味深いものがありましたが(面会接見の際の「立会」の在り方に関する判断が特に参考になります)、別の意味で参考になると思ったのは、名古屋地検特捜部の検事執務室の見取図が、別紙としてついていて、内部の様子が、よくわかることでした。部屋の大きさや室内の配置、備品のサイズまで記載されていて、ドラマ等でこの種のシーンを撮影する際には、この見取図があれば、典型的な検事の執務室(一人部屋)が再現できると思います。

視力の変遷

先日、新しい眼鏡を作るため、眼鏡店で視力を検査したところ、1年ほど前に検査した時に比べ、視力がアップしていることがわかりました。
振り返ってみると、高校生までは、視力が1.5から2.0あって、もちろん、眼鏡は不要でしたが、高校卒業後、次第に視力が低下してきました。これに拍車をかけたのが、司法試験受験で、早めに合格はできましたが、視力はどんどん落ち、両眼とも0.1程度になってしまいました。
司法修習中も、実務修習を実家がある広島で行って、他にすることもなく、本を読んでいる時間が長かったせいか、視力は改善されませんでした。
検事になった後は、今度は、連日、時間に迫られ追われて供述調書等の資料を読んでいて、かつ、若い頃は今よりも読書することが多く、依然として視力は改善されることはありませんでした。
検事を辞めた後、入ったのがヤフー株式会社で、今度は、連日、多数のメールを読むことになり、仕事を終えて会社を出るときには、目の疲れをどっと感じるような状態で、やはり、両眼とも0.1程度で低空飛行でした。
今年の4月以降、それなりにメールは来るので読んでいますが、ヤフーを辞め、メール数は格段に減り、おそらく、目が休まる状態が持てるようになったのではないか、と思います。受任している事件の記録を読んだり、読書したり、ということも、もちろん、していますが、目を過度に使わず適度な休息が取れている、という状態になって、そのこともあって、視力に改善が見られたのではないか、という気がしています。
ただ、視力検査の担当者の話では、「近視の人が年をとってくると、こういう経過をたどる場合が多く、次第に老眼になってくるんですよ。」とのことでしたが・・・。