練習帳@blog

これからは写真中心で行きたい

自虐史観の種を見つけた。

いろいろとネタにされている「オマニー*1」。

編集長vs岡田有花の戦いを見物していて、偶然「自虐史観」の種を見つけた。編集長vs岡田有花は大体以下の流れ

  1. ブログでも2chでもない「市民新聞」とは――オーマイニュース鳥越編集長に聞く - ITmedia ニュース
  2. 「批判があれば記事を書いてほしい」オーマイニュース鳥越編集長 - ITmedia ニュース
  3. どの情報を信じますか? - ITmedia ニュース

問題の箇所は、この一番先のインタビューの中の以下の一文だ。

――2ちゃんねる(2ch)やブログなど、発言の場はたくさんあるが。

 2chはどちらかというと、ネガティブ情報の方が多い。人間の負の部分のはけ口だから、ゴミためとしてあっても仕方ない。オーマイニュースはゴミためでは困る。日本の社会を良くしたい。日本を変えるための1つの場にしたいという気持ちがある。

 オーマイニュースも、基本的にはブログとそう変わらない。ただブログは基本的には日記。内容は他愛もないことが多く、社会が変わるような発言は少ない。内容が事実である担保もなく、中身の確認はできない。

今回の争いの核心でもあるわけだが、俺が注目したのは鳥越氏のこの部分。

オーマイニュースはゴミためでは困る。日本の社会を良くしたい。日本を変えるための1つの場にしたいという気持ちがある


実態を全く知ろうともせず、少しでも気に食わなければ全否定。悪事を誇張し良いことは無視。さらに「自分なら良くできる、いい日本に変えられる」という根拠のない確信。

この思考パターンが、「大東亜戦争」を戦った「皇軍」を全否定し、南京大虐殺を誇張し、必要以上に日本と言う国を辱めてきたと言えるのではないだろうか。

すなわち、「自虐史観の種」と言う訳。


うーーん。われながらすばらしい洞察。










って、ちょっとまて。





「少しでも気に食わなければ全否定。悪事を誇張し良いことは無視」している奴らが、他にもいるぞ。

曰く

  • バブル崩壊、拝金主義、西洋礼賛。日本の文化を否定してどうしてまともな人間と言えるのか。
  • 日教組の教育のせいで、国民が自信をなくし国力が低下している。
  • 人権尊重、男女平等。社会の役割を忘れた馬鹿共のせいで、少年犯罪が急増しているぞ。
  • 外国人の言いなりで、いつまでもぺこぺこしているなんて、恥を知れ!外国人の犯罪も増えているぞ。
  • 教育勅語を学んでいない現代の若者は駄目だ

しかもこいつらは、「日本がだめになった」=今の日本がだめだと言っているぞ。


60年間にわたりどこからも侵略されず、どこにも侵略せずにすごしてきたことや、敗戦から一転世界に誇れる豊かな国となったと言う事実は、一切無視しているぞ


最近になってちょっと格差が広がっているとはいえ、よほど特殊なことがない限り、餓死したり子供が死んだりしない国を作り上げたと言うことも一切無視しているぞ


「世界の第一線で活躍する日本人」「世界的に有名となったメーカー」。政治の面ではどうだか知らんが「人材」「製品」についてはもう十分自慢していいはずなのに、一切無視だ。


「自虐史観」の人たちは60年以上前の日本を否定しているのは間違いない。が、あの戦争で悪いことをしたから今の社会もだめだとは言っていない。

反「自虐史観」の人たちは、60年以上前の日本を肯定するあまり、今の日本を否定し悪し様にののしり、良くするためには昔に戻るしかないと言っている。


今の日本人が、今の日本に誇りをもてないような言動ばかりしているのはこいつらの方じゃないのか?



「君が代」を元気に歌えば、核武装すれば、「北朝鮮」を滅ぼせば、親に無条件に従えば、道徳を重んじれば、「靖国」に参拝して「英霊」に感謝すれば、教育勅語を学べば、

「少年犯罪」は減るのか? 「ワーキングプア」や「ニート」から脱出できるのか? 格差は無くなるのか、世の中良くなるのか?


馬鹿馬鹿しい。


戦後60年の「民主主義社会」日本が全部正しかったとは思わない。が、その60年間の実績にちょっと翳りが見えたからといって、それを全部捨てた上にあろうことか60年以上前のたった15年間の実績(しかも最終的には大失敗)にすがるなんて、「サヨク」とか「ウヨク」とか以前に、ありえない話だと思うんだが。


今の日本は大体良い国だ。60年間戦争しなかったことは誇らしいことだ。それは間違いない。そしてそこには、「戦後民主主義」の影響が少なからず反映されている。


その60年間の成果を、あるいは一人ひとりの日本人の「自分が生きてきたこと」の成果を、「自虐史観」と称して頭ごなしに否定するような連中が、我々の誇りを取り戻し守ってくれるとはとても思えない。



反「自虐史観」派の言動を読んだときに湧き上がる、なんともいえない悔しい気持ちってこの辺が原因なんだろうなぁ。

*1:酷い略し方