論理的思考の放棄3

先日の日記で「論理的思考の放棄」というのを書いたが、効率的に作業を行うために論理的思考を放棄したいと思った場合でも、初めのうちは結構難しい。
何も考えず作業に没頭しようとすればするほど、何か論理的なことを考えてしまったり、関係無いことを考えてしまったりすることがある。


そのような時にどのようにすれば、色々な考えが出てくるのを防ぎ、作業に没頭することができるのか、ということに関心のある方は多いと思うが、その最適な方法は人によって異なるので、これが良いというようなことを論理的に説明することは難しい。


一例を挙げるので、もし試してみたい人はやってみてください。

論理的思考の放棄の具体的方法

何か重要な作業を効率的にしようと思うのに、次々と考えが思い浮かんでしまい集中できないときは、まず、頭の中で、以下のように上下左右に強力な磁石のようなものが設置されている様子を想像する (ここで磁石には N 極と S 極があるがどっちの方向を向いて配置されているのかといった論理的なことは考えなくても良い。とにかく磁石のようなものがある、という程度で良い)。
磁石のイメージをリアルに思い浮かべる必要は全くない。だいたい磁石のような、何かを吸い寄せるような性質のものがあるな、という程度で良い。


次に、その磁石で囲まれた空洞の中央部分に、少し重いけど、手で簡単に持てる程度の鉄球 (鉄を思い浮かべなくても、磁石のような何かに吸い寄せられるような何か) を思い浮かべる。



背景のイメージは Microsoft Windows XP の壁紙からの引用であり、コンピュータのディスプレイを見ながらイメージをするというイメージをしやすくするための表現です。


この状態で、常に鉄球を、磁石によって構成される空間の中央部分に在るかのように想像する。
このような状態が物理的に存在すると仮定すると、論理的に考えれば、鉄球が少しでも中心点からずれて、上下左右のいずれかの方向に動くと、そっちの方向にある強力な磁石に引き寄せられ、吸い付いてしまうことになる。そのような性質があることについても、頭の中でなんとなくイメージする。しばらくそのようにすると、少し鉄球が動いたような感じがするだけで、本当に、その鉄球が上下左右のいずれかの方向に吸い寄せられ、磁石にくっついてしまう状態がイメージできるようになる。


そうしたら、今度は、引っ付いてしまった磁石から鉄球を引き離し、再び中央点へ戻すイメージをする。完全な中央点に鉄球がある限り、鉄球はいずれの磁石にも吸い寄せられないので、なるべくその位置に鉄球が存在し続けるように軽く想像する。少しでも中心点から鉄球がずれてしまうと、また磁石に引き寄せられるので、再度中心点に復帰させる。


そういうことを夢中で想像しているうちに、しばらくすると、鉄球が、ずっと中央点に留まっていて、まったく上下左右にぶれなくなるようになる。そうすればまず第一段階は成功したことになる。


第二段階として、次に、上記に書いたようなイメージに専念するのではなく、何か作業を行うときに、作業を行いながら、あたかも脳の内部で新しい優先度の低いスレッドを作成して並列実行するかのような感じで、上記のようなイメージ作業を行う。
そのとき、初めのうちは、やはり鉄球がいずれかの方向に吸い付けられてしまったり、そのうちイライラして、磁石と鉄球のイメージが崩壊してしまったりするが、何度か繰り返すうちに、作業をしながら、並行して、中心点に留まって微動しない鉄球をイメージすることができるようになる。


まさにそのとき、目的としている作業に 100% 完全に没頭することができる。脳の思考能力の多くを、上記の鉄球と磁石のイメージに費やしているので、無駄な考え (論理的な思考や、無関係なことを思い出すなど) を自動的に消滅させ、「何も考えないで」作業を完了させることができる。
作業が完了した後、本当に何も考えなくても作業が完了したという、これまでと異なる意外な結果に驚き、多少感動することになる。


前述したように、この方法は例の一つなので、誰にでも適しているという訳では無いが、こういった方法を基礎としていろいろイメージトレーニングをしていけば、自分に最適な方法を発見することができるはずである。