至上のブログ ~瑠々に魅せられて~

主にJuice=Juiceの段原瑠々さんに関連する内容です。2014/1/5までは昔の「愛に観せられて」の内容をインポートしています。

夢の世界にいざなう存在

「ヘヴン状態」のまま大阪に帰ってきましたw それでは今日の感想を書いていきたいと思います。

シンデレラ the ミュージカル 8/10昼夜公演感想 「夢の世界にいざなう存在 〜新垣里沙」

さて、もうすっかり今回のミュージカルにヤラれまくって「余は満足じゃ」状態の私ですが、なぜそうなるのか? ということですが、これは今回は王子役のガキさん(新垣里沙)の存在がかなり大きいです。

最初のレポにも書いたように今回のミュージカルに関して私は、まったくの「宝塚歌劇」目線で観ています。つまり普段、ムラとかで観ているのと全く同じ感覚だということです。では、そこでは何がポイントなのかというと・・・

やっぱりねえ・・・ “夢”なんですよ。「夢舞台」という言葉があるように、どんな舞台作品でも多かれ少なかれそこには夢の存在があるわけですが、特に宝塚歌劇ではそれが顕著です。観客は舞台の男役と娘役が繰り広げるラブロマンスに「うっとり」するために観に来ているわけです。だからどんなに歌が上手くても演技が上手くても、観客を夢の世界にいざなうことができなければ、ヅカではダメだと私は思っています(^^;

そして、今回のこの『シンデレラ the ミュージカル』は、前回の『リボンの騎士 ザ・ミュージカル』が様々な愛を描いた物語であったのに対して、一人の少女の夢物語になっているわけです。

主人公のシンデレラは、いつも継母や義理の姉達にイジメられて暮らしながらも、いつかは白馬の王子様が自分を迎えに来てくれることを夢見ている少女です。といっても、そうなるように野心を持って努力するわけでもなく、ただ自分だけの「秘密の場所(In My Own little Corner)」で思っているだけです。しかしそんな少女でも、ある時、奇跡が起きてその夢が現実になるという・・・ まさに夢の世界… 「少女マンガ」の世界なわけです。

じゃあその夢の世界を表現するのに何が重要かというと、男役の存在が絶対的です。もうとにかく格好良くて華麗で逞しくて凛々しくて、その他いろいろの部分も含めて、全ての女性に対して「理想の存在」であらねばならないわけです。宝塚歌劇の男役さん達は、そういう存在を表現すべく日々、舞台上で切磋琢磨されています。

ですから今回のこのミュージカルにおいても、シンデレラの魅力はもとより、その相手役の王子がショボかったら話にならないわけです(^^; 「何コイツ、ダセえ」って感じだったら、夢の世界に入っていけないわけです。というところで、今回の王子役はガキさんが務めているわけですが・・・


これがねぇ・・・ イカしてるわけですよw 夢を見させてくれる存在になっているわけですよ(^^) これは本当に賞賛していいと思います。

最初にこのミュージカルの話が決まった時、私は王子役は高橋愛がいいと思っていました。そしてシンデレラ役は小春がいいんじゃないかと・・・ 高橋は前回でもう主役を経験しているし、男役も立派に務めるだけの実績もありましたから… しかし結局はシンデレラは高橋愛がやるという・・・ じゃあもう王子役はガキさんしかいないかなって感じなんですよ、正直なところ今の娘。では・・・ でもガキさんは、見た目だけでいえば背も低いしメインの男役をイメージするには少々厳しい存在でした。ところが、いざ蓋を開けてみれば見事に男役を演じてくれています。

もちろん実際の宝塚歌劇の男役さんと比べるには無理があります。本場の宝塚歌劇でさえ「男役十年」という言葉があり、十年たってやっと一人前だと言われるような世界です。

しかしこのミュージカルでの新垣里沙は、限られた時間の中で自分のできるだけの努力をして、相手役であるシンデレラの魅力を引き出すべく男役に果敢に挑戦しています。普段、宝塚の男役を見ている私からすると、それがヒシヒシと伝わってくるわけです。そしてそれなりの男役の世界を醸し出して見せてくれるのです。…だから夢の世界に入っていける。いや本当にちょっと驚きです。

前回のリボンの騎士では石川梨華のフランツ王子がそういった存在でしたが、今回のシンデレラでも新垣里沙の王子は無くてはならないものとなっています。

特に見どころとしては前日の内容でも書きましたが、一幕ラストのシンデレラと二人で舞踏会の夜を過ごすロマンチックなシーン。それからこれは私の知り合いから聞いたのですが、本当の一幕ラストで幕が下りる時の、シンデレラが残したガラスの靴を抱きながら奈落に降りていくガキさんの表情に注目とのこと。・・・ここはちょうど一幕ラストで拍手をするので双眼鏡から手が離れるため、近い席でないとなかなか確認できないわけですが、「必ずこの靴の持ち主を見つけ出す」という激しい愛情と強い意志に満ちた表情がポイントだそうです。近い席の時は是非注目したいと思います。

あとはやっぱりクライマックスの、靴がぴったりあってシンデレラの存在が分かるところから結婚式までのシーンですね。もう今日(8/10)の夜公演では特にイカしてました。凛々しい王子が、シンデレラを初々しくも誠実な愛で優しく包み込む… 見ると相手役であるシンデレラの高橋愛の目に涙が一杯たまっていました。・・・ガキさんの愛の表現が伝わってきたんでしょうね・・・ いやシビレました。

だから私も今回のミュージカルでは、前回のように毎回ボロボロ泣いたりしないけれど、毎回「涙目」になります(^^; こぼれないけれど涙が目に滲むという感じ。それは同期の二人が目の前で宝塚ロマンスを演じているのを観て、私の二人に対する思い入れがそうさせるのかもしれません。

と、いうわけでガキさん王子のクリストファーは、マジでイカしてます!オススメ! ・・・是非、ヅカファンのお姉様方にもたくさん観に来ていただきたいですw ・・・いや本当に今回のこのミュージカルはヅカファンなら楽しめると思うんだけどなあ(^^) ヅカOGもいっぱい出てるし。

では、今日の紹介曲は、そのイケてるガキさん王子とシンデレラが二人してこれでもかと見せつけてくれる二人の愛の曲 “Do I Love You Because You're Beautiful?(邦題:愛しているから)” …この曲もいいんだよなあ… さすがロジャース=ハマースタイン。


明日(8/11)は雪組公演を観に行きます。