【開発プロセス勉強会@熊本】開催しました

2月頭から準備を始めた開発プロセス勉強会、皆様のご協力のおかげで無事開催する事ができました。(3月24日崇城大学にて)
熊本県のIT企業7社からの参加を中心に、17名の方にご参加いただきました。
職種も開発者、営業、コンサル、デザイナーと幅広く、経営者の方や大学の先生、学生さんまでご参加いただき、様々な視点からの意見交換ができたと思います。

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個人的には、ここにユーザーさん(お客様)も交えていきたいです。
会の中では「アジャイル」というワードも出てきましたが、アジャイルを行うのであればお客様の巻き込みもテーマにあがります。
そして開発者がアジャイルで開発したいのであれば、お客様に「アジャイルでやってくれ」と言って頂く事も近道の一つではないでしょうか。
アジャイル開発を得意とする会社さんでお客様向けのアジャイル教室(実際にはRFPの作り方教室のような場で、アジャイル開発の概要と利点を語る感じでしょうか)を開催されると良いのではと思います。
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スペシャルサンクス

ゲスト講師として休日に福岡から来てくださったヌーラボ山本さん!会場を提供してくださった崇城大学和泉先生!本当に有難うございました。

発表内容

◇ヌーラボの開発風景:(ゲスト講演)ヌーラボ 山本さん
Cacoo
ヌーラボさんと、そのサービスの紹介。Backlogとその開発風景を通して「開発プロセス」を語っていただきました。
 様々なツールやアジャイル開発のエッセンスが盛り込まれたお話でしたが、語り口はあくまで平易で自然。ツールや習慣がチームに浸透している証拠だと思います。
 参加者からは「ヌーラボさんで働きたい」という声も。
 新しいチャレンジをする際には『一緒にやる仲間を見つける事』『継続する事』2つのアドバイスをいただきました。

 <キーワード>
  SCM(subversin,git)、ITS/BTS(Backlog)、CI(Jenkins)、コミュニケーション(朝会)、レビュー(とにかくレビュー)、お客様の声(鵜呑みにせず根本を探る)、デザイン(デザイナーさんとの関係)、ASPとパッケージ

◇保守開発とアジャイル:開発者 Nさん
 アジャイル関連の書籍は新規開発を取り上げる事が多いが、保守開発に威力を発揮するのではないか?との切り口から、勉強中かつ試行錯誤中との事です。
 今回は、アジャイルの概要と現場での問題点や課題を列挙していただきました。次開催では実践結果を発表してくださるという事で期待大です。
 
 <キーワード>
  アジャイル、派生開発、社内での啓蒙(コミュニケーション、教育)

◇仕様書自動生成の事例:開発者 Uさん
 「自動化できる事は自動化して幸せになりましょう」とのスローガンで、自動化の実例を紹介していただきました。(求む汎用化)
 *開発プロセスを考える意味とは?Nさんにとっては楽しい事(新しいアウトプット)を考える時間を増やす事が幸せ。考える時間を産み出すためにもプロセスを磨く。 

 <発表された事例>
  SCMで管理されている案件 > Jenkins+EC2/GAE > GoogleDocsへ出力
 (今回は概要のみ。技術的な話はまたの機会にとの事)
  
 <キーワード>
  自動化、開発者の幸せ、Jenkins、ドキュメント

◇開発プロセス複雑化の要因:シェアード熊本
 開発プロセスを考える際には、その土台となる部分から検討する必要があるのではないかとの立ち位置から、会社の方向性、製品(サービス)、顧客、組織、採用、教育などが製品と開発プロセスに与える影響をお話させていただきました。

 <キーワード>
  ソースコードの複雑化、プロダクト増加、社員数増加、顧客の増加(保守作業の増大)

◇和泉先生から総括(意訳です)
 ウオーターフォールモデルだって(そもそもソフトウエアの世界自体が)大した歴史があるわけではない。変えられるし、変わっていく。
 最初の風穴は自分であけるしかない(「勝手にやる」をマイルドに表現してみました)。そして仲間を増やしていくには教育(啓蒙)が大事。
 教育の現場で学生達を見ていて感じる事は、プログラミングは難しいという先入観を持っているという事。
 開発の敷居は下がり続けているが、普段目にするサービスのレベルがあがっているので、結果的にハードルが高くなっている。
 (例えばandroidでモバイルアプリは作りやすくなっているが、iPhoneアプリのクオリティを目にした人間を感動させられる物を作る事は容易ではない)
 『プログラミングは難しい』という先入観を取り払いたいし、その敷居がさがれば(参入者が増えれば)、色々な事が変わっていくのでは。
 アジャイル開発にしても同様で、啓蒙するには教育も必要。

ディスカッション -今後の方向性-

今後の方向性や会の目指すアウトプットについてディスカッションを行いました。
以下、会の中で出た意見です。
・開発プロセスの改善は誰のため?(我々の幸せはどこに)
・我々は継続できるか(いつまで働けるか?プロセスの改善で解決できるのか?)
・一般化(教育、啓蒙)
・女性の参加者を増やしたい(今回は2名。10%弱)
・デザイン要素を加えるとどう変わる?(デザイン駆動開発)
・事例(特に失敗事例)の分析会をやってはどうか?
時間の関係から、会の目的(目指すアウトプット)や形態については今後の宿題となりました。
(次開催を前に、反省会を兼ねた準備会を小さくやる予定です。ご参加ください)
事例分析会は面白そうなアイデアですね。

今後の活動

第二回を開催したいと考えています。県内、県外問わず、ご参加いただける方、お話をしていただける方、歓迎です。
Facebook上にグループを作成しておりますので、ご興味を持たれた方はどうぞ。
Facebookを利用されていない方もメールでお問合せください。

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