選挙制度を考える 〜中選挙区制なんて糞制度を推進する人がいなくなりますように〜

 この文章はみんな選挙制度について何もわかっちゃいねーなクソヤロウがってイライラしながら殴り書きした物です。以前もなんか選挙制度について書いたような気がするけど内容覚えてないので基本無かったことにしている。

素朴な制度を検討

 小選挙区制
全体を複数の選挙区に分け、それぞれに候補者が立候補し、有権者がそのいずれかに投票し、選挙区ごとに最も得票を得た1名が当選する。分かりやすさで言えば最も優れている。ただし、何の工夫もしていない小選挙区制が正常に働くには各選挙区の立候補者が2名でなければならない。フランスなどで、過半数を得た候補者がいない選挙区で決選投票を行っているのは、候補者2名の状況を作り出すためである。候補者が3名を超えると小選挙区制はうまくいかない。例えば主張が類似する2名の候補が30%ずつ、合わせて60%を獲得していても、単独で40%獲得した候補が当選してしまうなど。小選挙区制と二大政党制がよく結び付けられて語られるのは、小選挙区制は二大政党制下でないと正常に働かないからである。そして二大政党制自体の欠陥については後述する。
 比例代表制
全体を一つの選挙区とし、候補者はいずれかの政党に属し、有権者は政党に投票し、得票率に比例した議席を政党ごとに割り当てる。民意を最も忠実に反映すると言われるが、そもそも選挙とは議員を選ぶもので、議員の主張を拘束するものではない。議会で議決ができない場合、議員は妥協して主張を曲げなければいけないが、誰とどう妥協するのかには民意が反映されない。これによりしばしば世論を無視した妥協がなされたり、逆に妥協が行われずに政治がマヒしたりする。
 中選挙区制
全体を複数の選挙区に分け、それぞれに候補者が立候補し、有権者がそのいずれかに投票し、選挙区ごとに最も得票を得た複数名が当選する。最悪の選挙制度。何が悪いのかを説明するのがめんどくさいレベル。選挙区ごとに当選人数が違ったりして公平な選挙じゃなかったり、政党が選挙区の立候補者を増やすと票が割れて逆に当選人数が減ったり、世論と関係無い所で選挙結果が歪められる欠陥が多すぎる。これを採用するくらいなら選挙区単位で比例代表制にしたほうがはるかにマシ。検討する時間の無駄。

複数の選挙制度を並立させる方法の欠点

 日本がやってる選挙区枠と比例枠のようなやり方は自公連立における「選挙区は自民、比例は公明」みたいな戦略投票が行われるので避けたい。基本選挙では1人1票が望ましい。

より複雑に工夫した選挙制度を検討

 日本人はどうもわかりにくい選挙制度をかなり嫌うらしい。俺みたいな選挙制度フェチだと「うへへアレをこうしてそれをああして」ってやるとそれだけでご飯がいけるんだけど。
 小選挙区比例代表併用制・連用制
わかりやすく言えば、政党ごとに何人当選するかを比例代表制で決める。誰が当選するかを小選挙区制で決める。というやり方。ドイツで使われている。本来は前述の通りの制度なのだが、日本では小政党を優遇する不公平な制度扱いである。そもそも小選挙区制が大政党を優遇する不公平な制度である事は無視される。
 単記移譲式
中選挙区制の欠陥に、票割れをすでに指摘したが、それを無くそうという趣旨の制度。アイルランドで使われている。この投票では候補者の名前を一人書くのではなく、複数あるいは候補者全員に優先順位をつけて投票する。全ての票はまず優先順位1位の候補への投票として集計されるが、その候補が落選するほど得票が少なかったり、逆に当選余裕過ぎて票が余っている場合、優先順位2位の票として集計され直す。そして、なるべく多くの票が当選者に公平に割り当てられるよう分配する。まぁいいんだけど、集計作業が大変だというのは想像に難くない。
 過半数保証の比例代表制
基本は比例代表制。ただし、得票第1党(あるいは政党連合)には過半数の議席が無条件で割り当てられる。イタリアで使われている。この制度においては第1党になることが重要になる。第1党は確実に単独政権を作れるからだ。逆に第一党になれない中小政党は与党に参加できない。この制度はそういう政党に、妥協による大政党との協力を促す。キモはそれが選挙前に行われるということである。比例代表の欠陥として妥協に民意が反映されないというのはすでに述べた。妥協が選挙前に行われるなら、有権者はそれを踏まえて選挙に臨むことができる。そして過半数が保証されていることで、その妥協の枠組が確実に政権を担うことになる。

二大政党制の欠陥

 二大政党制では、政党は与党と野党の2つしかない。これが何を意味するかというと、与党に対する不満が、自動的に1つしかない野党に集まるということだ。唯一の野党は与党への不満の受け皿の地位を独占的に得ることができる。そこに競争はない。最終的に野党は、政策の良し悪しよりも如何に与党の足を引っ張って不満を煽るかを考えるようになる。かもしれない。まぁでも、日本だと思い当たる所あるんじゃないかと思うのだけど、どうだろう。

俺の考えたさいきょうの選挙制度

 復活枠付き小選挙区制
全体を選挙区に分け、それぞれに候補者が立候補し、有権者がそのいずれかに投票し、選挙区ごとに最も得票を得た1名が当選する。落選者の票は、政党ごとに集めて政党ごとに得票に比例して復活枠の議席を配分する。日本の現行制度に近くて、よりマシにするのがコンセプト。すなわち1人1票。今は選挙区と比例で別々に投票するのを選挙区のみとし、落選者への投票を再利用する。それだけ。
 改良した非拘束名簿式比例代表制
基本は日本の参議院で使われてる非拘束名簿式比例代表と同じだが、名簿順位の決定方法が異なる。通常は、有権者が候補者の名前を1名だけ記入して投票し、その得票数が多い候補が上位になるが、改良では投票用紙にすべての候補者の名前がはじめから記入されていて、1つの政党に所属する候補に自由に1票ずつ投票できる。1人だけに1票入れてもいいし、その政党の候補者全員に1票入れてもいい。そもそも非拘束名簿式の名簿順位には中選挙区制と同じ欠陥がある。すなわち票が割れる。票割れというのは、候補者一人にしか投票できないから起きるのであるから全員に投票出来れば票割れは起きない。この制度において、候補者は政党支持層の大部分から支持されてないと名簿順位の上位に入れない。つまり政党は支持しているけどあの候補者は気に食わないみたいな意見が反映される。