絶叫機械

造形する脚本家、麻草郁のブログ。

オタクイズデッド

しかし壇上で「オタクは死にました。みなさんの言葉を広く伝える評論家もこれからはいません……」と語っているうちに、感極まって壇上で言葉を何度も詰まらせる。
http://d.hatena.ne.jp/kasindou/20060524

 もうとっくに死んでいたんだけど、それを改めて壇上で見つめなおしたときに言葉を失った、という風情にキュムる。オタクと分類されるべき文化集合は、確かにあった。そしていまはもうない。
id:zozo_mix:20060527#1148745190

おーい、みんな、相手は岡田斗司夫なんだよ! 基本的には今でも商売人でプロデューサであることを忘れてはいないか?
http://www.st.rim.or.jp/~nmisaki/

「ごじらはね、ほんとうはいないんだよ、あれはえいがなんだよ、だからこわくないよ」って感じかしら。

オタクが死んでいい件について。

id:Hayashida:20060527:1148707219

屑デス来ればわかるよー*1。

 いわゆる性欲を二次元に荷担する狭義のオタクというのは男女に関わらずそういう欲望を持っている自分とそれを悪いと言う社会との折り合いなんて一切つけていません!そういう指摘を受けると、そんな言葉が存在しなかったかのように、ガラス珠みたいなキラキラした目で好きなアニメの好きなシーンについて喋り出すのがオタクです。
 オタクです?いや、人間でしょうそれは。暴力や酒に逃避するのも、アニメやゲームに逃避するのも、人間関係に逃避するのも、それらを正当化しようとするのも、それが人間だからでしょう。つまり「人間=死ねばいいのに説」。元ヤン主義*2からビジュアル系耽美世界(薔薇と憂鬱)への扉が開きます(こぱぁ)。

オタクを世代で分けるのは便利

 なように見えますが、それによって何かをわかったような気になるのは思い違いなのでやめましょう。オタクの世代格差ですか、唐沢俊一さんが芸能人の同性愛や異常性愛について「自分は変わったことをする人間なんだ、という自覚のためにやっている部分も大きいのではないか」というようなことをどこかで書かれておりましたが、これはつまり唐沢さんがそう思っておるわけで芸能人の誰それに意見を聞いたわけではない。どういうことか。

東浩紀による区分。第一世代(1960年前後生まれ、岡田斗司夫、浅羽通明、切通理作など、基本的にSFファンで、第一次アニメブームや、各怪獣・変身ブームをリアルタイムで体験している)、第二世代(1970年前後生まれ。「ガンダム」ブームを起爆剤に、うる星奴ら前半くらいまで続く第二次アニメブーム直撃世代)、第三世代(1980年前後生まれ、ゲーム文化が物心ついたときから存在し、中高生でエヴァにはじまる第3次アニメブームを体験している)に分けられる。
http://www.geocities.jp/wakusei2nd/r.html

 スフィンクスの問答みたいですな、朝は四本足、昼は二本足、夜は千の仔を孕んだヤギなーんだ(答えは来世)。第一世代はヤマト、第二世代はガンダム、第三世代はエヴァ、第四世代はハルヒ、みたいな分け方誰かしてるんじゃないか余談。
 結局、それぞれの世代で好きなもんが違って、それぞれ違うところがある、って話。そんなの当たり前じゃん!ってまさかそんな話だけをしたいわけじゃない。世代格差ってのはつまり、何かについての話をするときには年代で分けた方がわかりやすい、って話なんですよ。ただ物事のわかってないバカが「ボクは第二世代なんだけど第三世代になってバカが増えた云々」と言いはじめておかしくなった。そういうバカのおかげで、血液型占いと同じくらい害のある例え話になってしまった。
 唐沢さんがなぜ「為にする変態」を指摘したのか、それは彼がオタク第一世代だから、ではない。それは、彼が40数年を生きてきたからです。社会的に悪いとされていることをするのは、それが社会的に悪いとされているからだ、という意見。これは、悪いことをしなかった、もしくはバレないようにやってきた人間の意見です(やってバレた奴はメディアで意見を言う機会が少ないから結果的にそうなってしまう)。ね、40数年生きてこないと言えない意見でしょ。
 これが世代格差の正体です。例え話としては、収斂進化がわかりやすいかな。違う種なのに似た環境で似た形に進化するというアレ。

世代の話とオタク死ねって話は関係なくね?

 あるよ!わかれよ!

じゃあどうすればいいんだ!

 自分で考えろ!

*1:第一回から参加しているオタクのための音楽イベント、二回目からは司会とオープニングムービー(マッド)担当。エロゲからファミコン、燃えアニメから萌えアニメまで、オタクの屑っぷりを見せ付けて玉砕する史上最強の屑イベント。第四回はキリストと釈迦が同時に再臨して喧嘩をはじめるあたりで開催予定らしい

*2:id:naozane:20050621#p1