otsune さんがそう主張しているのだけど、疑問。ことさらレイアウトを意識して空白文字を入れるのはバッドノウハウと言えるかもしれないけど。以下の otsune さんの主張はその通りだと思う。
これは結論から言うと、IEやFirefoxなどのブラウザがJIS X 4051における和文の欧文の間の四分アキ(空白)を入れずに、詰め詰めで表示しちゃうのが根本的な原因。だから本来はテキストに半角スペースをいれるんじゃなくて、ブラウザが適切な空白を入れて表示するのが筋の良い解決法だ。
日本語文の中に混在する英単語の前後に「いわゆる半角スペース」を入れるのはバッドノウハウなので、それを自覚して使う方が良い
でもこれは、空白文字が入っていても入っていなくても適切な字間でレンダリングされるべきってことではないだろうか? 意味的に考えると和文と欧文の境界では、空白文字があるべきともそうでないとも言えないと思う*1。
そういう意味では「Quark で空白文字を全部削除してから組版する」っていうのもなんだかバッドな感じ。なぜならこれも「人間が機械の都合に合わせて手間をかけて対処」しているのだから。ていうか、文章書くのにいちいち、ここは和文と欧文の境界だからスペースを打つとか打たないとか考えること(あるいはそうするように学習すること)自体が機械の都合に合わせているとしか思えない。
だいたいプレーンテキストをベースにしたマークアップ言語や計算機言語では空白文字はある程度ルーズに扱ってよいのが普通だ*2。そこでは特別な文脈を除けば、空白文字というのは、なくても困らないしあっても邪魔にならない透明な存在だ。そんなものを入れるとか入れないとかいちいち悩んでられるか!
まあ、それも元はと言えば機械の都合に合わせた*3仕様だけど、だからといって今更空白文字に(字間の細かい制御のような)強い意味を持たせるのはテキストデータの相互運用性の点で難があるし、強い意味を持たせてしまっている実装はスジが悪いと思う。
というわけで、バッドノウハウなのは「半角スペースを入れるべき」とか「半角スペースを入れるべきではない」という構え方であって、入れたり入れなかったりのそれ自体はグッドでもバッドでもないと思うのだがどうだろう?
なんか揚げ足取りみたいなツッコミだけど、当該エントリのブクマコメントの反応を見ると、どうも「入れるべきではない」と解釈されているようで、気になったので書いてみた。ていうか僕は基本的に入れる人だし。。。
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