Pink Generation〜少女たちのジダイ〜Vol.8"神楽坂明日菜の場合"

メインヒロインだからって書きやすいわけではない。
と、言う毎週ss。今回のメインはネギま!のヒロイン神楽坂明日菜。


またの名を非日常のプリンセス
誕生日2回と休載日。絡みも佐々木まき絵・綾瀬夕映・雪広あやか・大河内アキラくらいしかいない
はてさて? 

「やばい、遅刻する!! 」
と、高森聖奈は慌てふためいて学校へと向かっていた。
いつもだったら渡辺奈津美が起こしてくれるのだが今日に限って渡辺奈津美は日直で早出。
朝飯はおいてあったのであわてて駆け込んで猛ダッシュ。
「何とかギリギリセーフっ!! …ん? 」
ふと見ると遠くのほうで誰かがやりあっている。方向を見るとA組の方向。
「はっはーん。そうだっ! 」
すると壁に手をやり自分の姿を消して近づくことに。
すると、たぶん先生と生徒とのやりあいが聞こえる。
「なぁんで、わたしのことお姫様扱いすんのよ! 」
「アスナさんは姫巫女なのですから、これ以上危険な目にあわせることができません!! 」
「自分だって死にそうだったんでしょ!? よく人のこと言えるわねー!! 」
「それとこれは別です!! とにかく今は朝礼だから…。」
「ちょっと待って。」
そういうと高森聖奈のところへすたすた。肩をちょこんとたたく。
「なぁに人の話を立ち聞きしてんのよ!! 」
「いや、だから、それは、この…それに…。」
少女の手には特大ハリセンが
「問答無用!! 」
パチコーン!! 
高森聖奈ははたかれてそのまま倒れてしまったのだった。




そして放課後に。
「どしたの? 」
「ツインテールのツンデレの話を盗み聞きしてたら頭をはたかれて…いたたた。」
「自業自得よ。」
と、渡辺奈津美に飽きられる高森聖奈。
「でも、何か意味深な会話を…。」
「もしかして、アスナさんとネギ先生じゃないのかなー。」
「??? 」
首を傾げてしまう高森聖奈。
「はいはい。あの二人は麻帆良学園でもいわくありげな二人なの。なんでもどこかのお姫様の息子と何百年も生きている姫巫女なんだってさ。」
それをしげしげと聞いている高森聖奈。すると渡辺奈津美の携帯電話が鳴り出す。
「ちょっと席あけなくちゃいけないから。夕飯、任せたわよ。」
そういってすたすたと教室から出て行ってしまう渡辺奈津美を眺めているだけの高森聖奈。
「渡辺って何しているんだろう…。暇になっちゃたな。しょうがないどこかに遊びにいくかなぁ…。」
と、自分も荷物をまとめて教室から出てくると朝はたきにやってきた少女の姿が。
「あ、あの…さっきは…その…。」
「いいの、いいの。謝らなくちゃいけないのわたしなんだから。」
と、二人そろってもじもじ。話を切り出したのは高森聖奈のほう。
「君が…アスナさん? 」
そういうとうなづく神楽坂明日菜。
「でも、あなたが悪いんだからね。人の話し立ち聞きしているんだから! 」
そういうと高森聖奈はきょとんとしてしまう。
「確か、アスナさんには見えないはずだったんだけどなぁー。」
「そー言うの、効かないんだ。」
神楽坂明日菜がそういって自分を指差すと高森聖奈は目を点に。
「何か体質なんだよね…。」
「そうなんだ。びっくりしたー。」
「でも、あんたがいけないんだからね。」
と激しく注意する神楽坂明日菜。
「はいはい。」
「せっかくだから遊びに行かない? 」
「いいの? 確か…。」
「どうせネギは他のクラスメートに引っ張りだこなんだから、たまにはネギから離れてもいいじゃない。わたしはネギの母親じゃないんだよー! 」
と、わめき散らして周囲は騒然。高森聖奈はぼーぜん。
「わかったから、わかったから。どこに遊びに行こうか? 」
と、言っていると後ろから黒髪の少女がすたすたとやってくる。
「あっ聖奈さんこんなところにいたのですか? 」
「夕映ちゃん? 何でここに? 」
声をかけてきたのは綾瀬夕映。どうやら勉強を教えてもらったことをお礼をしに来たらしい。
「この前は勉強を教えてもらって感謝するです。」
「…あっそう。」
「何を人事のようにしているのですか、明日菜さん? 」
「ハイ? 」
そういわれると考え込む神楽坂明日菜。
「そういえば、この前の補習のときにあんたいなかったっけ? で、なれなれしく夕映ちゃんに近づいてきたと思えばー!! 」
「でも、あれがなければ赤点は必至でしたよ。わたしが後でまわしたから何とかなったです。」
と遣り合っている姿を見て高森聖奈はぼーぜん。
「と、とりあえず。遊びに行かない? 」
割って入った高森聖奈の問いかけに二人でにっこりしたのは言うまでもない。




「こんなところでいいの? 」
「危険な世界にいたわたしたちですからこういう日常のほうがほっとするのです。」
「そうよ。いいじゃない、安上がりで。」
と、3人でゲーセンに行くことに。もちろん制服ではなくて私服に。
「まずはプリクラね。ほら、入って入って。」
と3人でパシャリするが綾瀬夕映はウサギ口に。
「何か、浮かない顔。」
「そ、それは…。」
「でも、かわいい顔だよ。」
と、二人から言われてなぜだか顔を真っ赤にする綾瀬夕映。
「じゃあ、今度はこれ! 」
とエアホッケーに挑むことに。
「2対1でいいよね? 」
神楽坂明日菜が言うと高森聖奈は目を点に。
「いくですよ! 」
「ちょ、ちょっと!! いくらわたしでも二人相手になんて無理、無理!! 」
「問答無用!! 」
と、完全に二人のペースに巻き込まれる高森聖奈だった




「あのさぁ…。」
3人でくたくたになるまで遊び近くのスタバで休憩していると神楽坂明日菜が切り出してくる。
「相談? 」
「みんなさぁー。わたしのことどういう風に思っているか知らないけどさぁー。分け隔てなく接してきたのってあんたしかいないんだよねぇー。」
それを聞いて高森聖奈はただ微笑むだけ。
「わたしでも苦労しているのよ。アクが強い人ばっかりでさぁー。」
「そういうことを言っているんじゃないの。わたし、みんなを不幸にするんじゃないかと…。」
そうつぶやくと神楽坂明日菜を思いっきりはたく高森聖奈。
「なにすんのよー!! 」
「そう思っているのは自分だけじゃない。わたしはA組の事知らないしよそのクラスだからとかく言う筋合いはないかもしれないけど、クラスメートでしょ。信じたら? 」
「それはそうだけど…。」
「少なくとも、綾瀬さんだけはアスナさんのこと信じてるみたいだよ。」
と、いうとコーヒーを持って綾瀬夕映がやってくる。
「何でわたしがコーヒーのおつかいをしなければいけないのですか? 」
「いいじゃん、それにありがと。」
そういって神楽坂明日菜は綾瀬夕映の頭をなでると沸騰してしまう。
「そ、そんな明日菜さんにほめられるなんて…。」
「だって、わたしたち、"バカレンジャー"じゃない。これからも、よろしくね。」
そういわれると綾瀬夕映はもじもじ。
「わ、わかったです…。」
と、ニコニコしているがあっという間に夕暮れ。高森聖奈はやおら立ち上がる。
「やば、今日の夕食当番。わたしだったんだ。早く帰らないと!! 」
そういうと二人が高森聖奈を引き止める。
「仕方がないから、わたしも手伝うわよ!! 」
「せっかくだから手伝いさせてください。」
二人から頼まれるとなぜだか高森聖奈は頭をかきかきするのだった。

補足
珍しく佐々木まき絵抜きの綾瀬夕映単独とか。
まあ、綾瀬夕映は高森聖奈につながり*1があるからとか。
明日菜で日常はめったに見ない…。


次回、春日美空。
年内は22まで。

*1:第4話で勉強を教えてもらっている