部室のドワーフちゃん 1巻

部室のドワーフちゃん1 (CR COMICS)

部室のドワーフちゃん1 (CR COMICS)

色が濃けりゃ薄い色は更に掠れてゆくのみ・・・

首都圏にも中京圏にも属さない静岡県中部のとある高校。
ひたすらに存在感の薄い主人公ひよりは謎の存在『ドワーフちゃん』を追ううちに
表向きの名義である手芸部とは名ばかりのコスプレ部に入部することとなり・・・
タイトルからしてファンタジー的な話を想像していたら、
実は妄想と濃いネタに溢れた部活動ライフものでした。
何とも濃くも痛く、そして謎めいたメンバーなことでしょうか。
お姉さん系に見えてだらしない部長に体育会系に見えて几帳面な副部長、
中二病の資質ありな男装の麗人タイプと実に変わり者ばかりです。
そして何と言ってもタイトルにもなってるドワーフさん。
結局のところドワーフちゃんって一体何者なんだろう。
本名かどうかも不明だし、何気にスペック高いし。

この2.5頭身の身体でバイクを乗りこなすとは。
免許には『どわーふ』って書いてあるけど本当に実名かどうか疑わしい・・・


存在自体は薄くても、頭の中は非常に濃厚。
REXで連載している年中無休★サンタさん!でも言えますが、
主人公の名前からしてきっちりと名は体を現すネタを仕込んでますね。
ひたすら存在が薄い空気のような存在なので名字からして『空気』です。
本当は『からき』と読むけど『くうき』と呼ばれるのは最早宿命ですね。
あまりにも目立たないからせめてセンターカラーでは目立とうとするも、

直後に彼女へ訪れた悲劇とは・・・
ぅーむ、漫画であることと本そのものの装丁を見事に利用したネタです。
単行本でエピソード間にキャラ紹介するのは普通ですが、
大抵主人公なら最初に紹介されるのに、最後の最後に紹介される不遇っぷり。
存在感がどうこう言うよりも普通に不遇な子ですよ。
しかし、真骨頂はその存在感の無さよりも妄想力の逞しさでした。
基本的に妄想はエロ妄想です。
最初にコスプレ部だと聞いただけで触手攻めされるビキニアーマー姿をしてますし、

コミケと聞いたらモザイクじゃないと見せられないよ!なシーン。
むしろ妄想を現実にする能力でも発現するくらいの勢いでいてください。


オタ系のネタを取り扱っていると直面するのがやはりギリギリの危険なネタ。
地味に以前連載していたろりぽ∞もネタに使ってたりもしますし。
アニメ放送について言及している回ではひたすらに全力全壊で突っ走ってます。
クイーンズブレイドを引き合いに出した地上波規制とAT-XやDVD補正とかストレートすぎます。

ぁーなるほど、これが掲載されたときは去年の十月期が開始される前後ですかー。
本作の舞台が放送される番組の少ない静岡地域ってことを用いた地方自虐とも言えるネタとか、
何よりも危険すぎるのが見られないならネットで・・・

ってNoooooo!ダメ絶対!
さすがにこれはヤバいのではないでしょうか。