たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

律の表情が、「けいおん!」そのものの表れみたいなものかもね。

6話見たよー。
 
いやあよかったねー。
 

律の腋。
 
最高でした。
 
まあそれはともかく、澪という子が律によって輝き、律という子は澪といることで輝く。そんなことを心の底から感じさせてくれるよい回でした。
レトロ調音楽PVのシーンや全体の流れなど色々ありますが、ここでは6話で一番力を入れていたと思われる「律の表情」にスポットをあててみようと思います。
 

●「まじめでおとなしい澪」と「不真面目で元気な律」の立ち位置●

 
回想シーンで律と澪の過去がが語られるシーン。
もうなんというか、ぶっちゃけ幼澪のかわいさにメロメロなわけですが、それはさておき。この位置関係が今と少しずつ異なっているのが興味深いところ。
回想シーンでは律は右奥から、左手前の澪に話しかけます。
このアングルは「迫ってくる」アングル。
澪は怯えて、左手前を経由して逃げてしまうわけです。つまり「逃げていく」アングル。
これが二人の最初の関係です。原作の構図とまるっきり同じになっています。
 
今はどうかというと。

逆です。右奥から拳を振り上げる澪が現れます。二回繰り返されていることで、強調すらされていますよね。
で、律は幼澪と違い、左に逃げません。向き合っています。
似たような構図でこんなのも。

これも右奥から左手前に。
お互い、向き合っています。
 
今回の話全般にわたって描かれていますが、澪と律は最初から人間関係が円滑だったわけじゃありません。
律には律の問題がありましたし(デリカシー不足など)、澪には澪の問題があります(引っ込み思案すぎるなど)。
この作品自体はとてもふわふわ浮かれていて、泣いたり苦労したりしていなさそうに見えますが、小中学校の時って友人と遊んでいてそこまで「私苦労しているの!」と主張しません。
案外大人というか、自己解決を図っていきます。
律はその自己解決能力があるというか、澪の中の「いい所」を引き出す支え手となりながら、今まで幾度となく困難を乗り越えてきたのを、この1話の自然な流れの中でにじませているのが、いいんだなあ。
決して、大げさにはしない。じわっと。じわっと。
 

●律の瞳●


まあ、なんだかんだでまだまだお互い高校生。そんなになんでも乗り越えられるわけじゃあない。
展開としてはギャグな「澪が恥ずかしがり屋なのに歌わなきゃいけない」という部分も、彼女たちにとってみたら人生の一大事です。
幼い頃の澪は自分を誤魔化しながら逃げていました。しかし今の澪は大きく進歩をしており、見ての通り必死に、必死に、向き合うために自分と戦い続けています。
唯や紬もそうですが、律がそれをこっそり見ているのがまたいいわけですよ。



一枚目は、澪を見ている最初の律の目。
二枚目は、澪を見て何かを決めた律の目。
三枚目は、リアクションを起こした律の目。
 
この細かな表情の移り変わりが、律という子。
普段バカやっているのはもちろん素なんですが、同時に道化を演じることで他の子をたてることの出来る子です。
特に澪。澪は努力家なわけですよ。しかも人の見えないところでがんばるタイプの、下手するとその努力が実らないタイプの努力家なわけです。
それが彼女のいいところでもあり、もったいない所でもあります。今回だって彼女の努力が下手すると実らなかった可能性すらあります。
 
律はというと、確かにマイペースで目立ちたがり屋で、自由奔放なところがあります。素だと思います。
しかし同時に陰になる存在であるのも自分で分かって動いています。
「澪すごいね!」
彼女が動く理由はコレ以上でもコレ以下でもありません。
澪が笑っていて、自分がそばにいて楽しければ、こんなに素敵なことはない。
 
泣きそうになっていた澪を笑わせる彼女は、それで何か見返りを求めようなんてしていません。
また澪も、律にだけは泣き言も甘えも言えます。「りつー、りつー」って。
しかし澪は律のフォローをもらいつつも、最後は自力で一歩前に足を出しているわけですよ。
だから、幼い頃のように逃げるだけの人生は送らず、前に前に進んでいるわけです。
 
そんな二人の関係が、笑っている澪を見た律の顔にこめられているんです。


すごく、いい目をしているよ。
 
この一連の流れこそが、普段はおちゃらけてふわふわしているけれども、裏で相手を思いやり合い、おどけながら「楽しい時間を維持しよう」とする前向きな彼女たちのパワーそのものだと思うのです。
「努力」という言葉は必ずしも、目に見える形や言葉ばかりじゃない。
むしろ見えないところで、彼女たちはバランスを保ちながらふらふらと、でも着実に前に進んでいます。
綱渡りから落ちないのは、お互いが意図しながら支え合っているから。
もちろん、負担になるほど必死ではなく。
それは4人ともそう。
一見「だらだらしてグダグダ遊んでふわふわ浮かれている」としか見えない彼女たちですが、自らそれを「選択」していることが大事なんだなあーと感じ入ります。
 

●マイペースは崩さぬよう。●

ここから「律好きです!」モードにスイッチオンします。
色々気を使いながらも、律は常に「自分が楽しいことをしたい」を貫いているから気持ちいい!
確かに優しく気に懸けてくれる人は嬉しいですが、そればっかりで苦労しているのは誰も見たくないわけですよ。
自分のためにまで苦しんで欲しくない、出来れば一緒に笑っていたいじゃないですか。
律は、一緒に笑っていてくれる子なんです。

そもそも、澪のことをあんなにも気に懸けているのに、記憶がおおざっぱなあたりがとても彼女らしいです。
心遣いは繊細ですが、基本おおざっぱ。そこが澪とのコントラストでうまく釣り合っています。
加えて、唯のような天然ぽわぽわな子を突っ込みに引き込むほどのムードメーカー。絶対唯ならボケで、律に突っ込まれるくらいなはずなのに、唯が突っ込まないといけないだなんて!
この「誰かが突っ込み・ボケと決まっていない」パターンは逆に目新しいですね。
 
人にあわせるのはとても大事なこと。
しかし、自分のペースは崩しちゃだめなわけです。

だから、律は色々茶化したりフォローしたり口数多いながらも、同時にちゃーんと自分が楽しんでいるんですよね。
「律といたら、きっと楽しい」
そう思わせてくれるのは、彼女が心の底から楽しんでいるからです。
 
確かに「努力と根性の美学」からは反している子です。
サボるし、だらしないし、適当だし、人の邪魔はするし、勉強はしないし。
でもなにげにみんなをよく見ていて、やることはやります(澪のフォローを得て。
そして、一番大変でやっかいでもある人間関係を、彼女は「楽しもう」とシフトチェンジ出来ます。
実際、唯がこの部にすんなりなじめたのも、律と一緒にはっちゃけて遊んでいられるから、というのが大きい気がします(あと、むぎのお菓子)。
 
このへんのツーカーっぷりがニヤニヤもの。
あー、普段から一緒に元気に遊んでいるんだろうなあと想像させるに十分です。
むぎじゃないですが「女の子同士っていいなあって」。
 
加えて、「楽しいこと」をするときまず自分から動くのも彼女らしいです。
人に「やれ」ではなく(時々人にさせるけど!)自らどんどん前に出る。で、おいしいところは譲る。この流れがとてもスムーズなので、みんな楽しい!律も楽しい!
 
彼女のいる所に、いつも波が出来るんだ。
 
クラスでも「ラブラブお化け屋敷」を企画した言い出しっぺが彼女だった、なんてあたり、けいおん部のみならずどこに行ってもこの子がマイペースを保っているのが感じられます。*1
人気を取ろうなんて思ってないでしょう。別に楽しくないから。
ただ単純に、「みんなで」「楽しいことしようぜー」が彼女の行動原理なんだろうなあと。
 
澪が「お嫁にいけない・・・」だって?
なら律の所にお嫁にいけばいいじゃない。
ねー。
 

                                                                                                                                            • -

 
澪視点とか唯視点とかむぎ・・・むぎはあんまり出番なかったか。別の視点でも面白い回だったと思います。
が、正直今回は律しか目に入りませんでした。無理です。好きです!(突然の告白
 
ちょっとWEB拍手からも。

澪の件。澪はリアルにも居そうなキャラだと思います。ただ“男子にも女子にも近寄られないキャラ”として。
大体、たまごさんの語った通りなんですけど、澪は“弱虫だからクール(無表情)の仮面を被ってる”子だと思うのです。
別のアニメだと極論ですが、みくるちゃんが長門っぽく振舞おうとしてる感じ。
泣き虫、弱虫、照れ屋、引っ込み思案なのを全部“無表情”で隠しちゃうのです。
結果軽音部の中でしか自分を出せない子に。特に律にしか本音は出せないのは仰る通りです。
アニメで人気出てるのは「澪の○○な部分を知ってるのは俺だけだ」な部分があるからかもしれません。

うわー、すごく分かった気がする!>みくるちゃんが長門っぽく
やはり一つの「属性」で見ようとするからだめなんですよね。いろいろな部分の集合体で、常に変化しつづけているから魅力的。
最後の部分をみて、「澪は俺の嫁」な人が多いのもとても理解です。嫁にしたいものなあ・・・。自分は律好きですが、律は澪の旦那なので幸せを祈るのみです。

今週のけいおん!を見て、たまごまごさんの言っていた
律と澪の関係についての話がより納得できました。
澪が笑ったあとの律の表情を見て「ぐっ」ときましたw
律っちゃんいいじゃないか…
 
こういう些細な心配りができる人ってすげぇ素敵。
というか自分が理想とする人です。
こういう人になりたいなー。

人間力ありますよね律って。あの表情にはときめきました。
「みんなが楽しく」は願う人多いですが「自分も楽しく」の両方を楽しんでしまえる人ってあんまりいないと思います。ほんとペースを保つのって難しそうです・
だからこそなんだか輝いて見えるんです。
おでこが。

けいおん!
澪の色々な仕草のあざとさは自分も感じてて、割とイラッと来ちゃう事があったんですが、
そういえばあのわざとらしい仕草してるときっていつも律の前でだなぁって思ったら
途端に愛くるしく感じてくるから不思議です。

いやあ、澪はかわいいですよね。上記のコメントにもあるんですが、せいいっぱいがんばりすぎている気弱な子で、「律の前だから」というのを考えると愛しくなります。

はじめまして。
5/6の記事を読ませていただき、律の見方がずいぶんと変わりました。
偉そうな言い方になってしまいますが感心させられました。
 
六話を見て、たまごまごさんの仰っていた「澪の魅力の五割は」という意味がよりわかったように思います。
ただ、律は周りに気を遣い過ぎて自分の幸せを逃してしまいそうな娘に見えて仕方ありません。
彼女にはなんとか幸せになってもらいたいものです。たまごまごさんのお力で何卒頼みます。

自分になにができるのかと!?!
いや、律は幸せになりますよ!だってそうやって動いてますもの。
それに、他の子の幸せを素直に幸せに思える子だから、幸せを自分で作っていけるんじゃないかなーと思っています。
 

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アマゾンのCDランキングが異常事態だと思いました。(2ch)
「ふわふわ時間」があんなにいい曲になるだなんて嘘みたいです。すごいなあ。あと唯の声優さんがなによりすごすぎです。
枯れ声コーラスバージョンをCDに是非つけて欲しいです。まじで。
 

*1:メイド喫茶はどうしたんだよ、おい!