来週くらいからしばらく通販をお休み予定

 18か19日あたりに在庫をコミケに送ったりする関係で、イベントが一段落するまでお休みしようかなと思ってます(コミケ後に長門オンリーもあるし)
 現在、メールを送ったけど発送先の連絡が来てないとかあればメールをお願いします
 現在申し込み中の方は週末までに出していただけると助かるかも(月曜火曜に到着するくらい)
 忘れていなければ来週くらいにまた再告知します

ヤンデレハルヒの世界


 と言うわけで、完成して入稿完了しました
 後は完成を待つだけです


 仮面ライダーナガトの後書きでヤンデレをほのめかす供述をしたから、内容を察していた人もいるんじゃないでしょうか
 今回の本は今までに公開したヤンデレ話5組と、書き下ろしヤンデレエロ話1組(キョン部分だけは実は公開済みです)
 書き下ろしエロだけで原稿用紙換算で約86ページ分
 ちなみに、その書き下ろしだけで仮面ライダーナガト5話分超えちゃいました、バカです
 上の表紙画像を見てお察しの方もいらっしゃると思いますが、表紙と挿絵はねこうさプリンのらーめんさんにお願いしました
 ちなみに表紙絵は上は白黒ですが、実際は赤い紙を使用して赤黒になる予定です
 あ、B5サイズで総ページ数は68ページ(本文64ページ)となってます
 コミケでは700円で頒布予定です
 詳しいことはそのうち特設ページでも作ろうかなと思ってます


 なんか質問とかあればコメントか拍手かメールかバットマンフォーエバーでリドラーが使っていた機械経由でお願いします

「文化庁からJASRACへの天下り」は全面禁止にすべき(CNET Japan Blog)

 本当に無くなってくれないもんかね……
 利権が絡みすぎて浄化するのはたぶん無理だから、制度崩壊くらいしか

興毅が高級車ハマー納車、弟とカラオケも(Yahoo!ニュース)

 判定をめぐって客席から八百長発言→親父がキレて乱闘になる→ハマーに傷が付く→MCハマーが現れて有耶無耶になる


 って、なんか書いてからこちら見たのですが、どうやらレンタカーらしいですね
 なんというか、釣り師としては稀代の才能だと思う

プレステ3強奪容疑の学生、警察が自宅で射殺 米国(asahi.com)

 火曜サスペンス「襲われた大学生 OL3人娘、湯けむりプレイステーション3殺人事件」(半分以上は嘘です)
 それはそうと銃のある国は色々怖いな

ついに出ました。女性用USB大人のオモチャ 兼 USBマッサージャー(アキバBlog)

 エロネットゲームと連動すればいいじゃない!

30年間1つも仏壇が売れなかったミステリー仏壇屋(動画百式)

 今考えると、世界超偉人伝説って放送コードギリギリな人が多くて面白かったですね
 またやってくれないかな

Wiiの行列に並んで、テレビに映りまくったぞぉぉ〜!!(ピョコタンのクサいブログ(仮) )

 wiiコン男のレポ
 ゲームラボに漫画も載るらしいので、興味ある方はどうぞ

2chまとめ系

・お勧めのつまみの作り方(日刊スレッドガイド)
 69の輪ゴムに醤油つけてしゃぶるって体に悪そうだなあ


・アパートに閉じ込められた(イミフwww)
・アパートに閉じ込められた   の続き(イミフwww)
 やや怖め


・JASRACが、YouTubeトップページに日本語の警告文を載せろと要請。(ぬる速)
 上の方に書いたけど本当にどうにかならんもんか


・1が淡々と世の中のタブーを書くスレ(なんたらかんたら)
 1の個人的偏見が素敵

任天堂wii雑感(ひげおやじの秘密小屋)

 ゼルダ面白そうだなあ、ゼルダ
 SFCのゼルダ以来やってないのですが、まず64でも買おうかと思いました、今さら

高橋名人が16連射できるようになったきっかけ語る(Ameba News)

 ちょっといい話
 しかし、ビールの泡が立つって相当のもんだ、あまり役には立たないけど

CGç³»

・痴漢男
 痴漢男、ち、チアー! チアー!
 最近の展開が超すごくてびっくり


・「とある魔術の禁書目録」 合同イラスト本の表紙公開(OVERALL QUARTER)
 禁書目録って名前は知ってるけど読んだことないなあ
 と言うか、ライトノベル自体あまり読まないのでよくわからなかったりします(最近買ってるのはハルヒくらい)


・授業中なのに我慢できなくて体育倉庫でエロっちゃうマキジ(しかも三枝さんのクラスが体育の授業中) (for Fools)
 設定は勝手にくっつけました


・wiiが普通に売ってた話(殆ど死んでいる)
 実際、地方っていろんなものがけっこうあまるんですよね


・メロンブックス大阪日本橋店移転リニューアル取材漫画(ぽんじゆうす?)
 なんかかなり広そうな雰囲気ですね
 札幌のメロンもかなり広いですが

ハルヒ系

・涼宮ハルヒの奔走
 タイトル正式に出ましたね
 発売日はこれ本当なんだろうか
 コミケ前日だから、これ読んで暇をつぶせという事なんだろうか


・TMA 涼宮ハヒルの憂鬱 レビュー(丁dai Blog)
 大好きなハヒルだったけど、(購入を)やめる事にしました。ごめんなさい。みんなごめん。申し訳ございませんでした。
 間宮五郎だけが責められる問題ではない。


 と、欽ちゃんの真似をしてみましたが、何が言いたいかと言うと購入回避しようかなあと


・『喜緑江美里の羨望』まとめ(Library)
 紹介し忘れてた、The(テヘ)


・knife collection
 以前も紹介したのですが、朝倉メインの補足サイトです
 こちらを見ていると朝倉SSって相当多いですね、本編で出番が少なかったのに


・「コミックマーケット71」 参加サークル情報(WONS)
 相変わらずご苦労様です


・キョンからハルヒへのクリスマスプレゼント(Syu's quiz blog)
 イラスト付きSS


・長門有希の崩壊Ⅰ 16P(Δ1)
 孕孕ドキドキ


・ハルはれ75(GUNP.JP)
 涼宮ハルヒ探偵の事件簿シリーズだそうで


・新刊表紙絵 ゴスロリ長門ギター(Jekyll-and-Hyde)
 なんかビジュアル系的にはありなファッションのような気が


・描いてる漫画の途中段階(imageMEMORY)
 すごい楽しみ


・ツンデレユキちゃん3の表紙(DeepPineApple)
 まだ暫定だそうですが、一応貼っておきます
 週刊でキョン雑誌て


 まあでも、自分も小説作中に「週刊鞭」「週刊ピアス」などの怪書物を登場させた事があるので人の事は全然言えません

今日の長門有希SS

 10/31の長門有希SSを先に読むと幸せになれます
 かなり前の話で申し訳ないですが、内容覚えて無くても特に問題ないかも


 今日もキョンはゲームをしている。左肘をテーブルについて、ぼーっとした顔でチェスのコマを動かしている。
 キョンはあんまりハンサムじゃないけど、横顔はけっこうかっこいいのよね。他の女達はまだ気付いていないと思う。でも、時間の問題。
 クラスの女も気を付けなきゃいけないけど、それよりも怖いのはみくるちゃんだ。ううん、みくるちゃんは部室でキョンと接する時間が長いから、もう気付いてると思う。キョンは魅力的だから、こんなに長く一緒にいたら、気付かないはずがないのだ。キョンは確かにさえない顔をしてるかも知れないけど、古泉くんなんかよりずっと魅力的だ。それに、この計算ずくのみくるちゃんが気付かないはずはない。ドジなふりをしているけど、あたしにはわかっている。ドジなふりは男を引き寄せるための計算だって事を。
 あたしも最初は騙された。まったく、すごい役者だわ。一挙手一投足から、まるで本当にドジのように見えるけど、それが全部計算だってあたしは今はもうわかっている。もう騙されない、あたしにはわかるのよ。
 この部室でもそれを崩さないのは、キョンの目や耳を引きつけるための策略なのだ。なんて、狡猾なんだろう。ドジなふりをしてたまに失敗をしていれば、男は自分が守ってあげなきゃって思うわよね。キョン、妹ちゃんにも甘いし、絶対に父性愛が強いわよね。
 キョンはそんなのに騙されないと思うけど、みくるちゃんがキョンをオトそうとしているのは間違いない。早く、なんとかしないと。キョンが騙されるはずはないけど、もしかしたらって事もあるんだ。キョンはあたしにの事を好きだから騙されるはずはないけど、そうなる前に、早く――


 カタン。


 キョンの手からコマが滑り落ちた。
 まただ。
 さっきはそれほど気にならなかったけど、こう続くと心配になる。有希も本から顔を上げているし、みくるちゃんなんて何か話しかけようとしているのか、挙動不審だ。
「おや、今日はお疲れですか?」
「今日は鉄棒があったんだ」
 ちょっとだけ心配そうな、それでいてニヤニヤした顔の古泉くんにキョンはぶっきらぼうに答えた。
 そう言えば、今日は体育があったのよね。体育館を男女別に半分にして、あたし達はバレーボール。
 鉄棒とバレーボールの支柱が同じ倉庫にあったからキョンと話せるかなってドキドキしていたけど、準備するタイミングがずれてキョンとは話せなかった。全く、体育教師って頭悪いのかしら、気を利かせなさいよね。
 ボールが飛んでいかないように体育館の真ん中にネットも張ったから、そのせいでキョンの姿があんまり見られなかったのも最悪だった。ボールが飛んでいけば、取りに行く時にキョンに会えるのに。どうして気が利かないのかしら。
「それはそれは、お気の毒です」
 古泉くんのうわべだけの言葉にキョンはため息。気の毒って感じは全くしない。本当に軽薄よね。
 でも、こう言うのに騙される女ってのは多いと思う。古泉くん、浮いた話はないけど、いろんなところで女の子泣かせてそう。転校してきたのだってもしかしたらそう言う事情があったのかも。
「鉄棒ですかぁ」
 話が一段落したところで、みくるちゃんがキョンの湯飲みにお茶を注ぐ。
 この子、なんてうまいタイミングなのかしら。会話の邪魔にはならないようにしながら、さっと割り込んだ。
「逆上がりが出来なくて」
 舌を出すのが見えた。
 ほんと、この子、あざといわ。そう言っておけば、キョンの気を引けるって思ってるんでしょ? 本当はスポーツ万能なんじゃないの? それになにその舌、セックスアピール?
 さっきまで渋い顔をしていたキョンが、そんなみくるちゃんを見て顔をゆるめている。何よ、それ。
「あら、みくるちゃん逆上がりができないの?」
 ついイヤミっぽく言っちゃった。でも、どうしても黙っていられなかった。
 いい年して、逆上がりが出来ないなんて思えない。今日こそ、その計算ずくの演技の化けの皮を剥いでやる。
 そうよ、そうだわ。
「今日はみくるちゃんに逆上がりの特訓よ。みんな今から体操着に着替えて、グラウンドの鉄棒の所に集合!」
 ちょっと唐突だったかしら。みんなビックリしてる。
 でも、逆上がりができないなんて嘘を暴いて、今日こそあたししか気付いていないみくるちゃんの正体をみんなに知らしめるんだ。それに、出来るって事になったらそのドジっ子キャラだって通用しなくなるでしょ?


 教室に着いて、あたし達は着替える。まあ、あたしの意見に反対する人なんてSOS団にはいないし、これは当然の結果。
「キョン」
 いきなり体操着を持って出ていこうとしたから、びっくりした。
「一体どうした?」
「別にあんたなら気にしないわよ。ここで着替えましょ」
 振り返ったキョンにそう答えたら、なんだかキョンはぽかんと口を開けた。
 なによ、あたし達が一緒の場所で着替えるなんて当然の事でしょ?
「いいって言うまでこっち見るんじゃないわよ」
 でも、ちゃんと付き合いたいって言ってくれるまで裸を見せるのはお預け。キョンが付き合ってくれって言って、あたしが「いい」って答えるまで。
 その時には、全部見せてあげる。キョンが見たかったら、誰にも見せたことのない、恥ずかしいところも全部。
 あたしが脱ぎ始めたらキョンが慌てて前を向いた。キョンは律儀だから。でも、たまにはそれを突き破ってくれればいいのにって思う。荒々しく抱きしめて欲しいって思う事もたまにある。
 上着を脱いで、体操着が臭くなってないかちょっと気になった。そう言えば今日、体育で体を動かしたのよね。もしキョンが近くに来た時に、臭かったら嫌いになるかも知れない。ううん、嫌いになるはずなんて無いけど、それでもちょっと嫌かも知れない。
 ちらっと前を見ると、キョンの広い背中があった。普段はあまり男を感じさせないキョンだけど、こうしてみると男って感じがする。この背中に、触りたい。ううん、それだけじゃなくて、頬ずりとかしたい。なんか、そんな背中だった。
 キョンが奥手だからいけないのだ。もっと早く、あたしにアプローチしてくれればいいのに。そしたら、あたしの体だっていくらでも触らせてあげる。そして、あたしもキョンの体を触るんだ。
「いいのか?」
 そう、そう言ってくれればあたしはいつだってこう答えるのよ。
「いい」
 いいよ、キョン。あたしはいつでもいいのよ。今はちょっと体操着が汗くさいかも知れないけど、キョンだって汗をかいたはずだから、お互い様よね。
「……」
 あれ、キョンがあたしを見て目を丸くしている。なんでだろ?
 キョンの視線は、あたしの顔よりももっと下の方で――
「ばっ、馬鹿!」
 うそ、下着姿を見られちゃった!
「なんでこっち見んのよ!」
 まだ駄目なのに、見せるのは付き合ってからって思ってるのに。
 後ろを向いたキョンの背中を叩く。ちょっぴり泣きそう。キョンも痛いかも知れないけど、あたしの心だって痛いのよ。わかってよ、キョン。ごめんね、でも、駄目なのよ。
「どうしても何も、お前がいいって言うからだろうが」
 あたし、そんな事言った覚えがない。キョンが言うなら、そうなんだろうけど、あたしはつい、わけのわからない反論をしながら、慌てて体操着を身につける。
「もういいわよ」
 今度こそ、ちゃんと許可を出してるのに、キョンは体をびくんと震わせてから、そーっとこっちに顔を向けた。
 そして、あたしの体を上から下まで確認して、安心したような顔をした。
「じゃあ、行きましょ」
 恥ずかしくて、あたしはつい走り出してしまった。本当はキョンと並んで、二人で楽しく話しながら行こうと思ったけど、今は無理だった。


 鉄棒の前に着くと、みくるちゃんと古泉くんがいた。
「よろしくお願いしますぅ」
 舌足らずな声でぺこりと頭を下げた。古泉くんも一応は男だから、色目使ってんのかしら。男が誰もいなかったらどんな風になるのか見てみたいもんだわ。
「それじゃあ、試しにやって見せて」
「は、はい」
 みくるちゃんは鉄棒をぐっと掴んで、へっぴり腰で走って、
「えい」
 足が上がって、それだけ。
「うぅ〜」
 両手で鉄棒を握ったまま、両足を地面についてしゃがみ込むような体勢になった。
 演技にしては、なかなかうまいわね。
「体と鉄棒をもっとくっつけないと駄目よ。おへそをくっつける感じでもう一回やって見せて」
「はいぃ」
 さっきより勢いを付けてみくるちゃんの体が回る。でも、足がさっきより高く上がっただけ。
 あたしはその足を両手でキャッチして無理矢理持ち上げた。
「あぅ〜」
 無理矢理だけど、体を引っ張り上げて回転させよう。足をこう、持ち上げて……
 しかし、こうして近くで見ると本当におっきいおっぱいね。重力のせいで、こうして体をひっくり返したら顔の方に向かっている。体の重心おかしくなるんじゃないの、これだけおっきいと。
 もしかしたら、本当に逆上がりが出来ないとか……ううん、演技に決まってるわ。
 ほら、回りなさいよ。本当は逆上がりできるんでしょ? あたしが引っ張ってあげるからさ、ほら、ほら。
「い、痛いですぅ」
 なに急にそんな演技してるのよ?
「涼宮さん……あのぅ、もっと弱くぅ」
「ほらハルヒ、やめてやれ」
 顔を上げて、キョンが来ている事に気が付いた。もっと早く声をかけてくれればいいのに。
 そうか、キョンが来たから弱いふりをしたんだ。
「特訓ってのは甘いもんじゃないのよ。みくるちゃん、あなたはやれば出来る子なんだから!」
 そう、わかってんのよ。本当はなんだって出来るんでしょ? ドジなふりをしてるのは演技だってわかってんのよ。
「ちょっと交代しろ。俺が補助をする」
 キョンがそんな事を言いだした。やっぱりキョンは騙されてる。
「あんたにセクハラさせるわけにはいかないでしょ」
 弱くてドジな子を演じてるのがこの子の作戦だってなんでわからないの?
「じゃあ長門でも古泉でもいいから交代だ。お前はちょっとやりすぎだぞ」
 少し苛ついた声で言われて、ビックリした。騙されてるよ、騙されてるのよ、キョン。
 でも、キョンに言われたら、交代するしかないじゃない。
「わかったわよ……それじゃあ、補助は古泉くんお願い。あたしと有希で逆上がりの実演をするから、みくるちゃんはそれを参考にしてちょうだい」
 いくらなんでも、手本をみたら下手な演技をするわけにもいかないでしょ? それでも演技を続けたら、いくらキョンでも気付くわよ。
「俺は何をすればいいんだ?」
 そう言えば、キョンには指示をしていなかった。
「あんたはあたしの手本を見てなさい」
 だって、キョンにそんな茶番に付き合わせたくないもん。本当は出来る子が出来ないふりをしているのを、練習させるなんて茶番もいいところだわ。
 あたしは宣言通り、教科書に載せてもいいくらいきれいに逆上がりをして見せた。
「どうよ、キョン」
「ああ、言いたくはないがこれ以上ない逆上がりだ。手本としては完璧だろ」
 キョンの顔は、感心してる顔だ。そうよね。やっぱりキョンはデキる女の方が好きなのよ。みくるちゃんの作戦は失敗なのよ。
「それじゃあ、有希もやってみて」
 有希もなんでも出来る。でも、キョンの好みとはちょっと違うわよね。
 有希は鉄棒を握ると、なんか体を伸ばしたままくるんと回転した。
 なんだか、ブリキのおもちゃみたいだ。いくら機械みたいなキャラしてるからって、そこまで徹底しなくてもいいのに。正直、ちょっと脱帽。
「どう?」
「随分……個性的な逆上がりね」
 一応、そう答えておく。おかしな逆上がりだったけど、ちゃんと回ったのは事実だし。
「悪いが、これは手本にはちょっとならないな」
「そう」
 キョンの言葉に、有希は無表情のままそう言った。
 たぶん、何の感情もこもってなさそう。


 みくるちゃんはそれからしばらくしたらくるっと回るようになった。古泉くんの補助がうまくて、下手なふりをするのも限界なのかしら。
 さっきからずっと古泉くんとみくるちゃんの二人だけが練習をしている。あたしはたまに手本を見せるけど、キョンと有希はやることがなくなった。
 こうしてみくるちゃんと古泉くんの二人をべたべたさせておけば、恋愛感情でも生まれてくれないかしら。もしこの二人が付き合ってくれれば、キョンだって遠慮してみくるちゃんの体を見づらくなるはず。それに、みくるちゃんだってキョンを誘惑するような事はしなくなるでしょ?
 ううん、それは早計かも。みくるちゃんはこんなにおっぱいが大きいから、相当の好き者に違いない。内緒で古泉くんと付き合って、それでもキョンを誘惑するかも知れない。
 ほんと、なんてずる賢い子なのかしら。
「で、できましたぁ」
 補助無しでくるっと回って、みくるちゃんはにっこりと笑った。あら、演技をやめたのね。
 もしかしたら、あまり古泉くんとべたべたしていたらキョンが嫌がると思ったのかも知れないわね。それくらいの計算はする子だもの。
「あら、おめでとう」
 でも、それくらいは言っておこう。あたしが言いだした事だし。
 今日は化けの皮を剥ぐことが出来なかったけど、いつかその正体を暴いて、キョンに見せつけてあげるんだから。


 その夜、キョンとお話してから寝ようと思ったのに、いくら電話をしてもキョンが出てくれなかったから、ついキョンの家の前まで行っちゃった。
 電気が消えていたから寝ていたみたい。ごめんね、悪いことしちゃった。