Rubyのための開発補助ツール、RSenseをリリースしました
未踏プロジェクトの援助を受けて、ここ数ヶ月集中して開発していた、Rubyのための開発補助ツールRSenseをようやくリリースしました!配布物やドキュメントは次のURLから入手できます。
http://cx4a.org/software/rsense/index.ja.html
RSenseの最大の特徴は、他の開発環境(IDE)では実現できていない高精度なコード補完を実現しているところです。周知のことだと思いますがRubyは動的型付け言語です。そのためプログラムを実際に実行してみないと、ほとんどの式の型は分からないのです。型情報からユーザーの入力を補助するコード補完機能の分野では、これはかなり致命的な問題です。RSenseは型推論の技術を応用することで、この問題を解決しました。上記のURLにもありますが、以下に実際のスクリーンショットやデモが貼っておくので、ぜひご覧ください。
現在利用できるエディタはEmacsとVimだけです。バックエンドをうまく分離しているので、理論的にはEclipseやTextMateなどの他のエディタにも対応できるはずです。フロントエンド対応したいという方がいらっしゃましたら、僕に連絡ください。可能な限り手助けいたします。TextMateはここを読む限り、案外簡単に実装できそうですが、OS Xをもっていないので何もできません。
あと未踏の成果報告の関連で利用者の声というのを募集しています。一行でいいので、何かコメントがあるかたがいしゃっらいましたら、僕に連絡ください。
メールアドレスは [email protected] です。
将来的には静的コードチェック機能や、ソースコードジャンプ機能、リファクタリング機能を実装したいと考えています。ただ現状では以下のような制限事項があるので、まずはこちらから解決することになるでしょう。
- evalのあるソースコードを正しく解析できない
- proc, lambda, callcc, structが未対応
- raise, catchが解析できない
- 多くの標準ライブラリが未対応
- パフォーマンスの問題
- 構文エラー時の補完ができない