「環境に慣れる」という怖さを忘れてはいけない

 本当は、能力と対価について書きたくて1週間ほど手元にメモを残したまま放置しているのだが、幸せなことに仕事が思いの外忙しくて、頭を使う時間が必要なのでまとめられていない.

華やかなところは新卒より中途の方がずっと入りやすいから、どうしても諦めきれなきゃ5年くらい頑張ってから転職すればいい。けど自分が何をしたいかなんて仕事してみなきゃ分からないぞ。
シューカツ中の君へ ー雑種路線で行こう

 とりあえず、このアドバイスは正しくないかな.「中途で入りやすい」は「入る気力があるならば入りやすい」位にしとくべきだよね.大体 普通に就職したら、そこから移るってこと自体が 相当な労力使うわけですよ.働き続けてるとさ、相当おかしなことがない限り、なかなか環境を変えるところまで気力が出ないの.学生と違って、お給料で自分の好きなように使えるお金が増えれば 他に楽しいことだってたくさんできるしさ.そっちで満足なら、仕事くらいいっか ってなっちゃうの.

 だからね、最初の就職は重要になる人もいるのよ.やりたいことが仕事しているうちに余計に分からなくなっちゃう環境だってあるのよ.っていうか、ほとんどがそういうもんだと思うな.
 そういう意味で、「やりたいことが分からなくなるくらい」の職場を選んで幸せな人とそうでもない人もいるわけですよ.「転職してもいい思考を持ちやすい」職場ってのもあるわけです.
 重要なのは、その会社にどういう人が多いか かな.もっと違う企業にいつか転職したいなら 転職する人が多い会社の方が良い.意識が薄れないようにね. 一日10時間近くずっと同じような人たちと過ごしてると、人間って慣れちゃうものだから.だからこそ、慣れたい環境を選ぶことも重要よ.ほら、友達も価値観の近い人が居ると居心地が良いように、どこで働くかも同じなのよ.逆に居心地の悪い場を選ぶって方法もあるけどね.


 でももっと大事なのは、「メリハリを意識する」ということ.そして「観察眼を持つこと」.自分に納得がいかなくても ある程度 タイミングや環境を見計らって 妥協して行動することが必要な時もあるし、逆に絶対に全力をかけて勝負しなきゃいけないときもある.その時・その環境が 何を意味しているのか、観察して、感受しなくてはいけない.
 ダメなところはダメなこともある.そういう時にどう もがいてもダメ.でもその時は、普段できなかったことをやるために時間を与えられたと思って切り替えなきゃダメ.とかそういうことは、ここ1年くらいで学んだ. こういうことって、私の場合は あの大学の時のペースを続けたままでは学べなかったことだと思う.いろんな人・場所があるってことを知ることができる環境でなければ、得られなかったこと.


 本当に「仕事ができる」ってのは、採用で求められるスキルをピンポイントで持つことではない.俗っぽくいえば「人間であるかどうか」だ.スキルで就職しても、コマになってしまう人も多い.人としてどう居るか.仕事も人間関係なのだ.誰に価値を提供して、誰からお金をいただくか、それは どう生きるか であるから.