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黒髪キャラを「黒以外」の色で塗る場合のチェックポイント

「自然の黒」は「絵の具の黒」じゃない

 小中学校の美術の授業で習ったことがあると思うのですが、絵の具で人間の髪の毛を塗る場合、「黒の絵の具だけで色を出すな」と教わりませんでしたか?


 ぼくの母校では、何も知らない生徒が真っ黒にベタ塗りしてから「なんか変だぞ」と悩んでいるところに、先生が「ちょっとだけ緑や茶色を混ぜればいいよ」と教えてくれていたものでした。
(同じように、「肌色」を真っ茶色やピンクに塗ってしまった生徒にも「ほんのちょっとだけ緑を混ぜよう」と教えていたのを良く覚えています。)

光の反射で色が変わる

 専門的な絵画の技術としては「黒は三原色の混色で作れ、絵の具の黒は使うな」と指導されることもあると思います。
 なぜ「黒の絵の具」をそのまま使わないのか、美術の基本から考えてみましょう。


 美術史の発展にともない、「ものの色とは、もの自体に色があるのではなく、ものが反射する光の色なのだ」という事実が科学的に証明されるようになりました。


 特に「磨かれた黒いもの」は、メタリックな部品や水面のように、光の反射が目立ちやすい素材です。
 グレア液晶ディスプレイの電源を消してみると、暗くなった画面が鏡のようになった覚えがあるでしょう。


 例えば、これは「玄蕎麦」という黒いソバの実の写真です。



 一見「茶色っぽい黒かな?」と感じるんじゃないでしょうか。
 しかしそう思いきや、色の彩度を上昇させる画像処理をかけてみると、



……茶色っぽさの正体である「赤」だけでなく、実は「青」や「緑」の色まで光の角度の違いで反射していたことが解ります。


 「もの自体に色があるのではなく、光の反射で色相が変わる」というのが自然の色です。
 たとえ真っ黒だと思っていても、光を100%反射しない素材(=完全黒体)というのは存在しません。
 しかも反射される光の波長は、ものによって微妙に異なるでしょう。
 それゆえ、カラーの絵画で「黒の絵の具」をそのまま使うことはなく、混色で「複雑な色合い」を出そうとするわけです。


 人間の髪の毛も、表面のキューティクルには艶がありますから、光をよくはね返します。
 さらに日本人の黒髪の場合、髪質の個人差によって、黒色の中に赤や青といった様々な色を隠しています。
(光学的に正しく書くと、「髪の表面の鏡面反射」に加えて「ある特定の色だけを反射しやすい髪質」が個人差で存在する、ということですが。)


 これが「ちょっとだけ緑や茶色を混ぜるといい」「黒は混色で作れ」という手ほどきに繋がるわけです。
 アナログの絵の具で混色すれば光を乱反射させるので、黒光りを防ぐ「艶消し」の効果もあるでしょう。


 デジタル彩色のイラストでは何かの色を混ぜておくことが技術化されていて、「色相のグラデーション」で変化をつけるテクニックも存在しています。



 ちなみに「黒い面ほど、きれいに光を反射する」というカラーイラストの表現を初めて意識したのは、中央東口氏のCGでした。



(左が2002年の成人向け版『鬼哭街』、右が2011年の通常版)


 光沢のある「黒手袋」の表現に注目してほしいのですが、本来なら影で暗くなっていそうな手の甲や掌の部分まで「黒いからこそ鏡のように光を反射させている」んですね。
 しかも2002年版では、黒手袋と黒髪を合わせてベタ塗りした「平面」がメタリックな光を反射している、ような演出になっています。


 黒で塗りつぶした面が「フラットな黒い平面」になっているように見せる演出は他のCGでも見られます。
 下のCGの、黒髪の影に注目して見比べてみてください。



(左が演出のあった成人向け版、右が演出を控えた通常版)


 成人向け版のCGでは、反射光によって「暗い影に埋もれた黒髪の輪郭」を際立たせようとしているのでしょう。
 「磨かれた黒いもの」は光の反射が目立ちやすい、という前述した現象を「錯覚」に活かした面白い演出だと思います。
(正確には、磨かれた「艶」が表面にないと表面反射は生まれないのですが、「黒くてフラットな面であること」自体が「磨かれた黒いもの」を連想させるのかもしれません。)


 「きれいに光が反射するほどの黒さ」を感じさせる塗り方も、一種のテクニックなのでしょう。

主観色の発見

 科学の発達によって光学的に「色」が分析されると同時に、心理学的なアプローチによる「意識の発見」も絵画を変化させました。


 つまり、どんな景色でも「見る人の主観」によって見え方が異なるのだから、「色の印象」を誇張して塗った方がいい、という考え方です。
 これは「固有色」に対する「主観色」と呼ばれ、ゴッホやゴーギャンの絵画で積極的に使われています。


 日本の漫画家では『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦がゴーギャンに強く影響を受けていることで有名ですが、だから彼の作品のキャラクターには「固有色=色の設定」というものが存在していません。


 カラーイラストごとに必要な色を構成するのであって、特定の色に縛られていないんですね。
 むしろ「キャラクターの色って決めなきゃいけないの?」と固有色を否定する発言もしていたくらいです。


 するとゲーム化やフィギュア化のたびにメーカーが困ってしまうのですが、だから商品化の際に「荒木飛呂彦指定カラー」と称して色違いの商品を出す、なんて対処が必要になったりします。


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 岸辺露伴の髪の色は、エメラルドグリーンだったり、ダークピンクだったします。
 こうすることで、「ジョジョキャラに固有色は存在していない」という荒木飛呂彦のスタイルを、ファンの側に受け入れさせているわけですね。

フィルターとしての「光の反射」と「主観色」

 以上の理由で、「黒髪を真っ黒に塗らない」テクニックが発達してきたことがわかります。


 ただし、「あえて黒髪を真っ黒に塗る」というのも「主観色」の表現に含まれる、と言えます。
 「実際より黒く見える印象」を誇張するために「純粋な黒色」を使うことも、ビジュアル表現としては間違いではない、ということがひとつ。
 「黒髪は複雑な色だから主観色を用いるべき」だとすれば、「黒を主観色として塗ってもいい」んですね。


 そして「光の反射」にせよ「主観色」にせよ、それは光源や主観の視点によって与えられる色ですから、「画面全体を同じコンセプトで構成しないとアンバランスになってしまう」、ということがもうひとつ。


 つまり、「光の反射」と「主観色」は、画面全体に対するフィルターのように考えないといけません。
 髪の毛だけ好きな色で塗って完結するわけではなく、衣服や背景もセットで色を構成しないと、髪の色だけが浮いてしまうでしょう。


 例えば、夕焼けに照らされた髪は確かにオレンジ色を反射するでしょうが、そんなときは周囲の景色もオレンジ色を増しているはずです。
 そのように「画面全体にフィルターがかかっている」と伝わるように見せなければ、「ただのありえない色」になってしまいます。


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 さっき主張した「黒を主観色として塗ってもいい」という塗り方にしても、真っ黒な髪にふさわしいフィルターで画面全体を構成しないとアンバランスになるはずです……小学生の塗った黒髪がそうなるように。


 また、キッズアニメのように派手な原色の多い作品では、「世界全体の色が派手」だからこそ、「青色の髪の毛」でも相対的に「黒髪」に見える、という効果が期待できたりします。



 逆にこの青い髪のヒロインが、もっとリアルな色彩の世界(もっと黒に近い黒髪のキャラが当たり前の世界)に登場したらどうでしょう?
 そのとたん、「髪の固有色が青色のキャラクター」にしか見えなくなるはずです。

アニメ/ゲーム的な色指定

 実際のカラー制作において、フルカラーの「総天然色」を用いることが困難な時代もありました。
 現代のパソコンなら256色やそれを超えるような色数を自由に扱えますが、それは昔からあるテクノロジーではないですからね。


 画材や印刷技術に制限されて、一昔前の漫画やアニメ、ゲームでは原色に近い(自然ではない)色を組み合わせる方向にテクニックが発達しました。
 大昔の、絵の具(染料)のバリエーションが少ない時代の美術もそうだったでしょう。


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 目立つ色を好む児童向けに、わざと原色を使うこともあります。
 『ドラえもん』のドラえもんの体色が真っ青なのもそんな理由で、「児童誌の原稿は子どもの好きな赤や黄色を先に使うから、残った原色は青くらいしかない」という消去法で青にしたと言われています。
(ネズミに耳をかじられたショックで青ざめたから……というのは後付け理由。)


 このように「自然ではない色の組み合わせ」で表現するということは、「主観色」と似たセンスで配色することに繋がります。


 でもそれは「画家の主観」や、「見え方の印象」を意識したフィルターというよりも……、ただ塗り絵のように、決まった色を「色指定」通りに塗る、という作業に変化しやすいものでした。


 原色に近い色を「固有色」とみなし、決められた色で機械的に塗る。そのため集団作業も行いやすい。
 反射光の色を無視した「ハイライトの色」や「シャドウの色」まで予め決めることすらあるのが、アニメ/ゲーム的な「色指定」だと言えます。

さば新聞出張版 色指定表


 場合によっては「色指定を踏まえた上で反射光や主観色のフィルターを加える」という演出も行われるでしょうが、それは上級テクニック。


 そんな「色指定」が前面に出たイラストでは、「色指定の色」を「実際の色」のように感じやすくなります。
 「今はフィルターがかかってこんな不自然な色だが、実際はちゃんとした色のはずだ」と見る側が思いにくくなっていくわけですね。
 

『魔法科高校の劣等生』シリーズの実例

 ここから先は具体例として、実際にどんな配色が行われているのかを報告してみます。


 前述した「アニメ/ゲーム的な色指定」について、小説家の佐島勤は「同調率」という言葉で解釈していました。

 çªç„¶ã§ã™ãŒã€çš†æ§˜ã¯ãƒ†ã‚­ã‚¹ãƒˆã¨ã‚¤ãƒ©ã‚¹ãƒˆã®åŒèª¿çŽ‡ã«ã¤ã„てどのようにお考えでしょうか。


テキストとイラストは完全に同調しているべきもの、イラストにカラフルな髪色が描かれていたらヒロインズはその通りの髪色だし、地面に引きずりそうな長い髪で描かれていたらそういう髪型の女の子です、という考えの方もいらっしゃると思います。


一方、日本人なんだから髪の地色は黒か茶色、瞳の色も同じで、イラストがどんなにカラフルだろうとそれは見栄えを重視している誇張表現のはず、と考える方もいらっしゃるでしょう。


前者が同調率100%、後者が同調率0%だとすると、多くの方は30〜70%程度のレンジに収まるのではないかと思います。

『魔法科高校の劣等生』公式アカウントまとめ 〜その3〜 - Togetter


 つまり、イラストの色指定が「実際の固有色」をそのまま表すなら同調率100%。
 荒木飛呂彦のように「完全な主観色」で実際の色を消し去っているなら同調率0%、とみなすわけです。
(この発言では色だけでなく、髪型や目の大きさなど、形状のデフォルメも同調率に含めていますが。)


 その上で、自作である『魔法科高校の劣等生』にキャラデザが付く際には、「髪の色と髪型」に関してのみ「同調率を上げる」ように希望していたそうです。



 確かに「髪を染めていない日本人」のキャラクターが多く、その上で人種のハーフやクォーター、外国人が混在している国際的な世界観ですから、日本人キャラクターのドメスティックさを髪の色で表そうとするのは作風と良く合っている、と読者としても思います。


 ところがその色指定が、そこそこ「アニメ的」で「同調率の低い」色指定であることが、以前よりファンの間で指摘されていました。



 ヒロインである深雪の髪色は、最初期ビジュアルから文庫4巻にかけて、これだけ振れ幅があります。
 これは画面全体にフィルターがかかっているわけでもありませんので、「光源」や「主観色」で説明のつかない変化です。
 最初の「固有色」が濃い藍色だとしたら、徐々に「固有色」が明るい青になってしまっている。


 これはちょっと問題があると認識されたのか、『電撃文庫MAGAZINE』の連載と、最新8巻から「黒に近い色」に戻ることになりました。


 しかしここで新たに問題が生まれます。
 「黒に近い黒色」で塗るとしても、「その黒に何色を混ぜるか」が曖昧で、不確定なんですね。


 最初に色指定の変更があった『電撃文庫MAGAZINE』では、赤みがかった黒で塗られていました。
 玄蕎麦の写真でやったように、画像の彩度を上げればその色相を確かめられます。



 この色使いで注意して見なければいけないのは、「画面全体にマゼンタ系の色が均一に乗っている」ということ。
 制服の白い生地の部分も、赤紫のマゼンタになっているでしょう。
 さらにヒロインの深雪だけでなく、左右のキャラクターの髪もマゼンタ系の黒髪になっています。


 つまりこのカラーイラストは「光源」や「主観色」のフィルターを加えて塗られたもので、これが正式な「色指定」であるとは確定できなかったんですね。


 その証拠に、しばらくして公開された最新刊の表紙では、さらに複雑な黒色で塗られていました。



 人物の右側からは「黄色の光源」が当たり、黒髪に黄色→赤→紫のグラデーションができていることがわかります。


 作画担当の石田可奈さんは、このように「画面全体に光の色のフィルターをかける」手法を好んでおり、それは文庫1巻の表紙の時点からそうでした。


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 エメラルドブルーの光源に照らされ、藍色の髪が水色の光を反射しているようすが感じられるイラストでしょう。
 こうした「光源」や「主観色」の効果をもっと派手にすると、文庫4巻の口絵カラーのようになります。



 逆に言えば、画面全体にかかるフィルターの表現でさえあれば、黒髪の上にどんな色を乗せてもいいわけです。


 しかし、ちょっと物議をかもしたのは、コミカライズ作品がこの変化を「アニメ的な色指定」として採用したことでした。
 こんな風に、マゼンタ系の、しかもそんなに黒くない色彩で。



 メインヒロインである深雪の髪の色が、1巻では藍色だったのが、


……2巻からは暗い赤紫色(ダークプルーンか茄子色あたりの色)に変わっています。

 ほとんど黒になるくらい暗くしてあれば、ただの黒なのですが、彩度を明るくした塗りだと、余計にヘンなことに。

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 これは光源が意識されているのでもなく、全体にフィルターがかかっているようでもありません。


 兄である達也の髪の色までマゼンタ(なぜか兄の方が色が暗く、普通の黒髪に見える)ですから、『電撃文庫MAGAZINE』のカラーイラストをそのまま参考にしたんじゃないでしょうか。


 コミカライズの2巻では、カバーの裏表紙、店舗特典の掛け替えカバーなどのイラストもこのマゼンタ系の髪色で「統一」されていました。


 石田可奈さんとは正反対な、「アニメ/ゲーム的な色指定」に則って彩色しているようすが窺えます。


 ところで、石田可奈さんの本職はアニメの作画監督であり、コミカライズ作画のきたうみつなさんは『ToHeart2』などのゲーム原作コミカライズをキャリアとして持つのですが、


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……アニメーターである石田可奈さんの方が、イラスト仕事では色指定から外れていくクセがあって、逆に漫画家のきたうみさんの方が、「アニメ/ゲーム的な色指定」を律儀に守る傾向があるというのは対照的です。


 そもそも石田可奈さんのキャラデザが(色指定にかぎらず、顔の描き方も含めて)まだ不安定な段階にあると言える以上、きたうみさんが振り回されたような結果ですが……。
 「濃い藍色」→「明るい青」→「マゼンタの黒髪」と、文庫の新刊がリリースされるたびに全て採用していたわけですから。

黒髪の塗り分けでも「キャラクター表現」ができる

 複数のヒロインがみんな黒髪だったとしても、「ちょっとだけ混ぜた色の違い」によってキャラクターを区別した作品も近頃増えてきました。


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 このゲームもたぶん、10年前の商品だったらもっと派手な原色で塗り分けていたと思うんですよね。


 この(日本人の)ヒロインたちは、瞳の色だけは「水色・赤・黄」と原色で塗り分けています。
 これはちょうど、佐島勤さんの考える『魔法科』の「同調率」を具体化したビジュアルのようですね。


 もちろん、このくらい微妙に塗り分けた黒髪も、「キャラクター性の表現」と無関係ではないはずです。


 『魔法科高校の劣等生』の深雪は、雪女に喩えられるほど色白な肌で、氷の女王とも呼ばれる氷使いのイメージ、陽性の可愛さというより気品のある美しさ……、などと形容されるヒロインですから、暖色系よりも寒色系、それも青よりもシアンが涼しげでいいのでは? というのは前回のエントリでも触れていたことでした。

 マゼンタ(赤紫)系の髪だと、色気というか下品さが醸し出されてしまうので、もっと冷たさや凛々しさを感じさせるシアン(水色)系の黒……シャーベット感のあるアイスブルーの色相ならちょうどOKなのにな、と個人的には思うのですが。
 雪女に喩えられるほど色白な肌、というキャラ設定にもその方が似つかわしいでしょうしね。

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 文庫8巻で試されている配色の中でそれに近いのは、右のイラストの色相でしょうか。
 これは屋外の自然光による発色ですし、今のところ「ベースとなる固有色にもっとも近い」色彩を表現しているイラストと考えられるかもしれません。


 さておき、もうひとつのコミカライズである『魔法科高校の優等生』では、マイペースに安定したカラーイラストを見ることができます。


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 作画の森夕さん自身があとがきでも書いているように、ヒロインを「絶世の美少女」だと認識していることに加え、「もともと黒髪ロングの美少女が大好き」というフェティッシュな軸があるおかげで、キャラクターにブレを感じさせないんですね。


 森夕版もカットによって「緑〜青〜紫」と様々な色が試されているのですが、「このキャラクターを表現しよう」という軸はブレずに感じられます。
 そんな「軸」がないと、キャラクター表現としての彩色から離れていく気がする……、というのが、『魔法科』のイラストをめぐる一連の出来事から感じたことでした。