ばらいろのウェブログ(その3)

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報告:関パレ前夜の作戦会議☆彡

 ちょっと間が空いてしまいましたが、関西レインボーパレード(関パレ)でのアクションのための「「関パレ前夜の作戦会議☆彡」」の報告です!
 ところでみなさん、関パレで配ったカードは郵送しましたか?「忘れていた!」というかたは、ぜひ年内に、郵便局に行きましょう!!




 ほんの数日前の呼びかけにもかかわらず、「関パレ前夜の作戦会議☆彡」には9名が参加(うち1名はメッセージで参加)、遅くまで熱く語り合い、呑み、そして明け方までプラカードを書いていた人もいました!

フェミニズムにおける沖縄への植民地主義(玉城福子)

 まず福ちゃん(玉城福子さん)の発表から。「天皇裕仁は有罪」という判決を出した女性国際戦犯法廷という民衆法廷を扱った発表だったんだけど、最大の驚きは、この法廷のことを知らない人が作戦会議にいた事!そうか、ううん…。確かに、12年前のことだしね。
 せっかくなので、この法廷について当時の私が書いたテキストはこちら→共犯者には、ならないよ!
 改めて少しこの法廷についても話し合ったんだけど、従軍慰安婦問題を正面から取り上げたことなどの意義は大きいというのを前提に、しかし日本人慰安婦として挙げられていたのが沖縄の人だったこととか、植民地支配のことがあまりクローズアップされていなかった印象があることだとか、今から見ると考えるべきこともあるようです。

米国総領事館とのこの間のやり取りについて(ひびの まこと)

 そもそものきっかけは、東京のパレードに参加した時。米国大使館の人が来ていてステージ上で「米国政府は人権を尊重します」と挨拶をしていたのがあまりに不快で、にも関わらず何も準備をしていかなかったのでその時できたことはただ単に「オスプレイ反対」とヤジを数回飛ばすことだけ。これではイカン、というのがきっかけでした。
 その後、10月6・7日の「AIDS文化フォーラムin京都」では、パトリック・リネハン米国総領事が来て「ゲイの人権」についての講演もするとのことで、ならばちゃんと声を届けようと思いました。そこで総領事宛のお手紙を書き、またそれを印刷して講演会場で配る予定だったんですが…フォーラム主催者に取り囲まれ、配布は物理的に妨害されてしまいました。なのでやむを得ず、その場で「オスプレイ反対」「沖縄に基地を押し付けるな」と野次を飛ばすことしか出来ませんでした。
 次は10月27日の「虹色どまんなかパレード」。ここにも総領事が来るとのことで、プラカードを作りました。


◯「人権はみんなのもの 本土のLGBTだけを考え 沖縄やイラクの人を差別するのは ニセモノの人権」
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◯「No! オスプレイ 米軍基地いらない 米国はイラクのLGBTを殺した」
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◯総領事の挨拶中にプラカードを掲げている様子
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 なんとここでも、パレードの実行委員長には「パレードには参加できない」と言われてしまい、ステージでも「LGBTと関係のないプラカードを持った人の参加はお断り」とか言い出す始末。フロート参加用のリボンをもらおうとしても「実行委員長の許可がないと渡せない」と邪魔する人もいて、3回も足を運び直すことを強いられました。(もちろんそんな不当な主張は無視して、勝手にパレードに参加し、プラカードを掲げて最初から最後まで歩きました)


◯名古屋でのアクションのまとめ
http://togetter.com/li/397796
◯「虹色どまんなかパレード」会場でのひびのインタビュー
http://youtu.be/IKoYWzahAZU


 あと、関西クィア映画祭に対しても米国領事館広報担当部門の後援がついたこと、またその間のやり取りも紹介されました。

関パレ当日での行動提起

 これらの経験を通じて分かったのは、まさにこのような日本の企画主催者の態度によってこそ、オスプレイ配備が可能になっている、ということです。
「参加者の意見の多様性を認めない権威主義と排他性」「宗主国たる米国への批判を許さない植民地根性」「本土のLGBTのことだけを考え沖縄のLGBTを無視する沖縄差別」という観点からも批判はできますが、実際のところは、オスプレイのことにも沖縄のことにも全く関心がない、ごく普通の一般的な日本人だ、ということなんだと思います。沖縄への植民地主義に対して全く関心がなく、それ故、植民地主義を支え実践している。しかもそのことに気がついていない。つまり、典型的な「鈍感なマジョリティー」。
 そこから導かれる答えは一つです。そう、もっともっと目立って、もっともっとちゃんと広報する!それから、相手は無知に開き直っているのでそれを批判しても無駄(必要なことだけど、伝わらないことが多い)で、沖縄の事実を一つ一つ伝えることがまずは大切。本当は、ちゃんといろいろ説明したチラシを作ると良かったんだけど、そんな時間はなかったこともあり、そしてひとりひとりの主体性を問い引き出すために、メッセージカードを作って配る事が提案されました。

ひびのにとっての「沖縄問題」

 実は私自身も、十数年ほど前に、ハヤブサ人生に厳しくきびしく怒られて、初めて沖縄への植民地主義を自覚した、という経験を持ちます。


â—¯バイセクシュアルについて (末尾参照)
â—¯日本の、そして米国の植民地としての沖縄


 そういう意味では、私も同じ穴のムジナです。京都上空では米軍機も飛ばないので、普通に暮らしているだけでは沖縄のことは分からない、知りようがないのです。というのんきさと、その一方で、沖縄県議会を含む全自治体の議会がオスプレイ反対を決議し、知事も反対し、オスプレイ反対集会には何万人もの人が集まるという状況。「レッドカード!」だと言っていることの切実さ。

作戦会議のようす

 わたしにとっては、ハヤブサにいろいろ教えられて以来、沖縄は日本と米国によって植民地にされている、という認識が前提としてあったんですが、「そんなこと、考えたこともない」という人も作戦会議に来ていて、「自分のことを日本人だと意識していなかったけど、いろいろ聞いて、いま『日本人アイデンティティーの危機』です」と言っていて、とても面白かった。
 また逆に、沖縄で祖国復帰運動などを担ってきた人達にとっては、「沖縄が日本の植民地だ」というのは受け入れがたい認識らしいとのことで、言われてみればなるほどと思いました。この作戦会議は、関西沖縄文庫で開催したんですが、沖縄文庫の金城馨さんも参加してくれて、いろいろお話できて嬉しかったです。(会場の提供をありがとうございました。)

 更に、今は米軍基地の「県外移設」「本土移設」を言うことが必要だとの意見が出され、いろいろ考えました。これを言わない限り、日本の人は真面目に基地問題を考えないから、「米軍基地を本土に!」と言うべきなのだそう。なるほど、一理ある(橋下が、一度、米軍基地を関空に持ってきてはどうか、と発言したことがあったけど、沖縄県知事が問い合わせたら「関空ではなく神戸空港を見て欲しい」とか言って結局撤回された、らしいです)。


 それから、沖縄からの報告もありました。「沖縄のゲイコミュニティーと植民地主義」という報告もメッセージで頂来ました。また別に、「save the pride」に沖縄のことを訴えるパーティーを申し込んだら「政治的だ」という理由で断られた事実があったことも、報告がありました。


 とこんなかんじで、あまりまとまりはなかったですが、あっという間に時間が過ぎて行きました。私は既に自前のプラカードがあったので、お酒のんでさくっと寝てしまったのですが、深夜まで看板を書いていた人もいた模様。お疲れさまです。

関パレ当日

 そして、関パレ当日。パトリック総領事はどうも来ていなかったようで、集合会場となっていた中ノ島公園でカード(50円切手を貼って送れる)を配ったりしました。プレ集会で総領事のメッセージが朗読されたときは、その横でプラカードを掲げたりもしました。もちろん、パレード参加者にはいろんな意見の人がいるのが関パレではあたりまえになっているので、名古屋のパレードでのように妨害を受けることもなく、実際に「たくさんある、様々な参加者の意見の一つ」として、メッセージをパレード参加者に伝えることが出来ました。このあたりは、エイズ文化フォーラムや名古屋のパレードの人達は、見習うべきだと思います。「意見の多様性」を否定したり隠蔽しようとするから、大声で野次る必要が出てきたりして、場が混乱し、話がますますややこしくなります。それはそれで、メッセージを明確に表現できていいのですが、そもそも「意見の多様性」が尊重されていれば、そんな揉め事には全くならないのにね…。

福ちゃんによる関パレアクションの報告

 沖縄市レインボーパレードのプレイベントで、福ちゃんがアクションの報告をしてくれました。その記事を、以下で読めます!
プレイベントで行われた関西パレード参加者による報告の内容

ポストカード

 そして最後に繰り返しますが、ポストカード、あなたもちゃんと書いて、郵送してね!!お忘れなく!!