ネットを通じて触れる世界は近いようで遠い


「忘却防止。 - ブログの閉鎖で感じる虚無感」を読んで。

話題になっている「子猫殺し」のエッセイについてのやりとりはあまり追いかけてなかったのですが、ブログが閉鎖されたことで感じる虚無感、というのに反応。

それは愛情とは到底いえない一方的な思いこみであり相手には通じない感情であったとしても、自分の好きな場所が忽然と消えてしまったときほど、その虚無を強く感じざるを得ない。

顔の直接見えない、IDやURLでしかつながっていないネット上の人間関係は、築くこともたやすい一方で、無に帰すこともまたたやすい。

普段は知り合えないような人と簡単にコミュニケーションとることができるってネットの利点の裏側には、ネット上だけの関係は切ることもあっさり出来てしまうって面もあります。

パソコン通信、ネットゲーム、ウェブチャット、いろんな手段で多くの知り合いを作りましたが、長らく関係絶やさずにを保っていられた人ってのは、知り合った人の数分の1程度。別に仲たがいしたとか、そういうのじゃないけど、お互いの環境や興味が変わったことで、自然消滅的に消えてしまった関係ってのはかなりたくさんあります。

何かの縁で知り合うことができたのに、あっさり消えてしまって音信不通になってしまう寂しさ。


そういう虚無感を感じることは結構あって、それゆえにネットで知り合った人でその人との関係を続けたいってときにはなるべく現実のリンク(関係)も作っておきたいと考えるようになりました。オフ会するのが好きなのも、ネットだけの関係を現実の関係というリンクで補強するための動機付けが私の場合大きいのかもしれません。


SNSなんかは、そういうネットの関係をとどめておく場としては有効な気がしていますが、一つの場所で全てをまかなうのは難しいと思っています。自分と相手の関係が良好でも、自分が登録している人同士が友好な関係とは限らず、あの手のコミュニティは大きくなればなるほど破綻する可能性も大きくなるから。


相手のことを捕捉し続けるのは無理だとしても、少なくとも自分が変わらず存在してるんだよ、ってことが分かる場所ってのは確保し続けたい。やっぱブログがそれになるんだろうか?