Crystaline [クリスタライン]

スチームパンクファッションを普段着にしているWebデザイナー、Crystalineの日記。スチームパンクな自作アクセサリーやファッションについて発信しています。作り方やスチームパンクについての基礎知識も。

Photoshopで可愛いは作れる!

Photoshopで可愛いは作れる!Photoshopperを自称している割に最近Tutorialを書いていなかったので、完全にボツになった画像を用いて私の仕事の紹介をば。
※現在はCS5を使用していますが、これはPhotoshop7.0で作成した画像です。ある程度Photoshopの知識が必要です。

納品される写真素材が残念な事は多い

もしかするとDTPの方にも多いかもしれない事なんですが、特に中小企業さんとお仕事の話をする場合、もちろん1眼レフカメラを持っている方は少ないですし、プロのフォトグラファーがいない限り綺麗な素材が揃うことはごく稀にしかありません。

素材の気になる部分をピックアップする

今日はこの画像を使ってどのように写真素材を加工しているか、という事を書きたいと思います。

左の方は可愛くて写りも良いのですが…

完成図

以下のステップを踏めば上記のような写真がこのように変化します。がんばりましょう。

Step1

この写真を使用したかったサイトは、キーカラーがピンクでしたので写っている人物がイメージ通りでも背景がまず灰色なのが気になる。
背景を選択した状態でCtrl+Jでレイヤーの複製をします。
ツールバーの[選択範囲]→[色域指定]でスポイトから灰色を取りだし、プレビューを見ながら背景が白く、人物が真っ黒に近くなるようにしましょう。

Ctrl+Shift+Iで選択範囲を反転させ、レイヤーが表示されている下のマスクを追加するボタンをクリック。
肌の色まで透けてしまうのでこれではいけません。

Step2

チャンネルでマスクレイヤーがどうなっているか確認してみましょう。

完全に白と黒に分かれていません。これが肌の透ける原因です。
チャンネルの背景のコピーマスクのみが選択された状態で、Ctrl+Lの[レベル補正]で一番右の白のスポイトを選択、グレーの部分をクリックして白くしましょう。
そうすると人物の部分が白くなり、これで半透明の部分はなくなりました。
しかし、人物の中でもアクセサリーなどが黒い部分として残ってしまい、これではまだ不自然です。

Step3

Wで自動選択ツールにし、白い部分をクリック、選択します。
一度Dを押し、描画色と背景色をデフォルトに戻しAlt+BackSpaceで塗りつぶします。
Ctrl+Shift+Iで選択を反転させ、Ctrl+BackSpaceで塗りつぶします。

塗りつぶしきれなかった部分はBでブラシツールに切り替え、白や黒で塗りつぶしましょう。
これで髪の毛まで完璧に切り抜くことができます。

Step4

次に右の人の邪魔な髪の毛をどうにかします。
途中の画像が無くなってしまったので、割愛しますが[コピースタンプツール]で髪の毛の隣に露出している肌の色をAltで選択し、前髪を無くします。
ムラが出来るので、[指先ツール]で強さ20%ぐらいのブラシで右左、と動かしながら馴染ませます。
すると、今度は鼻がなくなるので左の人の鼻を[四角選択ツール]で選択、レイヤーの透明度を下げ、
反転させCtrl+Tで変形させながら自然な形にした状態でマスクをかけ、不必要な部分を削り、色調補正で右の人の肌色に合わせます。

こんな感じになりますが、よく見ると髪の毛の陰影が灰色背景のままなので黒く、不自然です。

Step5

右の人の肌を[指先ツール]で自然になるように伸ばしながら、肌のトーンを均一にします。
また目が血走っていますのでこちらは[ブラシツール]で白味を増し、充血をなくします。

大分マシになりました。

Step6

更に[指先ツール]で人物全体の肌質を均一にし、滑らかにします。髪の毛の陰影もピンク色を選び、[ブラシツール]でピンク色の陰影に近くなるようにレイヤーのブレンディングを[オーバーレイ]もしくは[覆い焼きカラー]などで調整し、透明度で微調整を行います。

最初に比べるとかなり綺麗!

before→after

ほら、簡単でしょう?(ボブ風に)

これを数時間もしくは半日でやります。
これに装飾をつけたり、ブラシでふわふわを描くなりしてサイトのトップ画像は作られます。
こんな風に装飾します。
小悪魔agehaをたまに開いていると、ほとんどのモデルさんが肌の質感が均一なので、同じような加工を施しているようです。
Photoshopこわいですねー。
自分でこういう画像を作るようになると自然に雑誌の写真の加工/非加工が分かります。
自分で撮った写真もたまに加工していますが、やっぱり携帯しかもっていないので、少ない画素数ではここまではできません。
高解像度のカメラをお持ちで加工してみたい方、思い通りの素材が中々見つからない方、トライしてみてください。