民主党政権は本気なのか

鳩山総理の発言を受けてなのか、川端文部科学大臣も保護期間延長に意欲を示したらしい。

時事ドットコム:保護期間70年に延長を=著作権法改正に意欲−川端文科相
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009112000273

asahi.com朝日新聞社):文科相著作権保護期間70年への延長に意欲 - 政治
http://www.asahi.com/politics/update/1120/TKY200911200230.html

文科省はホームページに大臣会見を掲載するまで数日かかるので、正確な発言は、現時点では検証することはできないが、2つの記事が出ているので発言があったことは間違い無いだろう。
民主党政権は本気で保護期間延長を実現しようとしているのか。


すでに青空文庫MiAUとthink Cが今回の鳩山総理と川端文科相の発言について、反対の意見を表明している。

著作権保護期間50年を生かす!
そらもよう
http://www.aozora.gr.jp/soramoyou/soramoyouindex.html#000315

MIAU : 鳩山内閣閣僚による、最近の著作権保護期間延長に関する発言について
http://miau.jp/1258707600.phtml

著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム - thinkcopyright.org
http://thinkcopyright.org/index.html

私も著作権保護期間の延長には反対だ。

その理由を述べると、まず、著作権保護期間の延長は著作者に利益をもたらさない。
保護期間の延長は著作者の死後の期間をどれくらいにするかというものだ。
著作者の生存中の著作権保護は延長しようが延長しまいが、全く変わりはない。
だから保護期間の延長が著作者に益をもたらさないし、創作意欲にもほとんど影響は無い。
例えば、仮に2年前に著作権保護期間の延長がなされていたら、今年の1月1日に消滅した横山大観著作権はまだ存続していることになるが、それが横山大観には何ら利益をもたらすことは無いだろう、横山大観は50年前に亡くなっているのだから。
だから、著作権保護期間の延長を行っても、現在の著作者には何ら利益はもたらさない。
保護期間の延長というのは、あくまで著作者が没してから半世紀経ってからの話に過ぎない。
その時点で利益を得る者がいたとしても、その者は著作物の創出にはほとんど何も貢献していない者だ。


次に、「著作物」の寿命と「著作権」の保護期間とはほとんど無関係である
毎日多くの本が出版されているし、CDも出されている。映画もゲームも、数多く新たなものが作り出されている。
ところが、ほとんど多くの著作物はすぐ流通しなくなる。
見逃していた著作物を数年後入手しようとしても、多くの著作物が既に入手(≒購入)できない状況になっている。
そのような著作物は、「著作権」は存続していたとしても、著作者には利益をもたらさないし、それを必要としている人も入手できない、そういう状況に置かれている。
そのような著作物について、著作権保護期間を延長して、何の意味があるのだろうか。
著作権があることによって、その著作物の利用を妨げることになりかねない。


このような観点から私は保護期間の延長に反対である。

なので、鳩山政権が著作権保護期間の延長をはかるのであれば、私は本気で抵抗するつもりだ。
どのようなやり方が効果的なのかは分からないが、自分にできることをやっていく。


まず手始めとして、反対の声を集約する意味で、アンケートを行っている。
鳩山総理が「JASRAC創立70周年記念祝賀会」において「「著作者の死後70年」に延長するために最大限努力する」と発言したそうです。 「著作権保護期間70年への延長実現に最大限努力」鳩山首相が明言 -INTERNET Watch http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091118_329858.html この発言を踏まえてお答えください。

あなたは著作権保護期間を著作者の死後50年間から70年に延長することに賛成ですか? 反対ですか?
保護期間延長に賛成 113
保護期間延長に反対 648
分からない 162
鳩山政権を支持しますか?
鳩山政権を支持する 212
鳩山政権を支持しない 404
どちらとも言えない 307
是非ともご協力いただきたい。







著作権保護期間―延長は文化を振興するか?

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