消費者意識とか、生活者目線とか。

本多さん([id:simplife:20081210:p3])がTwitterで終わらせずにわざわざエントリしてくれたので。


売れているものがあった場合、何故売れているかばかり考えずに、まずは乗っかってみる。ものすごい再生されているYouTubeの動画があるとしたら、何故流行っているかばかり考えずに、まずは観てみる。宣伝会議読んで業界のちっちゃいトレンド追ってる暇があったら、下世話だけど生々しいSPAとか読んで「普通」の人が何考えているのか感じてみる。そういうことがおろそかになるのが超怖くなった。

プロの視点で、「普通」の大衆として生きる。

一周回ってここ、という地点ですね。同感です。


業界ズレして、なんかハイになってきてしまうと、
事情や仕組みを知っているが故に見えてくる「裏っ側」を見透かせるのが「マーケターの視点」、
と勘違いしてしまいがちですが、そうじゃないですよね。


我々が普段接するのはクライアントの皆さまですけれど、
その先でクライアントが相手にする消費者/生活者を見ないで「マーケターの視点」というのは
本末転倒になってしまっているわけで。


「企業の戦略」にしたって、「ひとびとの消費」だって、当事者が一番知っているわけです。
片や「プロ」の商品/サービスの供給者で、片や「プロ」の消費者なんですから。


そこでじゃあ我々――「プロ」のマーケターに何が求められるのかって考えたら、
「供給者」と「消費者」のどちらにも完全にはなりきれないけれど、
供給者の側に立って消費者に語ること、あるいは逆に消費者の側に立って供給者に語ることは、
そのいずれの側の人たちにも勝っている、ということだと思います。


つまりは演じ分けることのできる「役者」なのかなあと、いま思いつきました。
「役者」であるなら、まずはしっかりとプリテンドすることが重要。
それこそが、練習であり、「芸の肥やし」であり、ストック。


あらためて自戒します。