ライトノベル10大ニュース(2010年)

今年もそろそろ終わりなんで、今年あった出来事を振り返ってみました。

1. 冲方丁さん、「天地明察」で本屋大賞受賞

冲方丁さんが執筆した時代小説である「天地明察」が第7回本屋大賞を受賞しました。ほかにも、第31回吉川英治文学新人賞、第143回直木賞の候補にもなりました。映画化も決定しているそうです。

2. 盗作騒ぎ相次ぐ

電撃文庫『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』、角川ビーンズ文庫『ユヴェール学園諜報科』が盗作の疑いで自主回収、絶版となりました。

3. 「デュラララ!!」「バカとテストと召喚獣」大ヒット

今年も多くのライトノベルがTVアニメ化となりました。中でも「デュラララ!!」、「バカとテストと召喚獣」はTV放映後、原作の小説も売れて、ランキングに複数作品が登場したりしました。

4. スマッシュ文庫、このライトノベルがすごい!文庫創刊

毎年のように創刊していたのですが、今年は一息ついた形となっています。スマッシュ文庫は刊行が不定期で、当初のワンコイン(500円)も止めてしまったようです。一方、このライトノベルがすごい!文庫は全作480円で、創刊分は配本数が多く、返品も多くて話題となりました。

5. 講談社、少年向けライトノベルに参入を発表

講談社は今年4月、100%出資の子会社「星海社」を設立しました。ネットで小説、コミックを配信しており、来年1月に星海社文庫を創刊予定となっています。また、講談社本体としても、2011年秋にライトノベルの新レーベル「講談社ラノベ文庫」を創刊するそうです。

6. 電撃文庫、通算2000作品

9月、電撃文庫の刊行タイトルは通算2000作品に到達しました。少年向けライトノベルでは初となります。ちなみに、少女向けではコバルト文庫が今年5月に通算4000作品に到達しています。

6. 大迫純一さん、死去

『神曲奏界ポリフォニカ ブラック・シリーズ』、の大迫純一さんがお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。

7. 「とある魔術の禁書目録」1000万部突破

鎌池和馬さんの「とある魔術の禁書目録」が1000万部突破だそうです。ライトノベル業界最大手である電撃文庫で、1000万部の大台到達は93年の創刊以来初というのは意外な気がします。

9. 「フルメタル・パニック」、完結

賀東招二さんの「フルメタル・パニック」が8月、ついに完結しました。なにか、一つの時代が終わったような気分です。

10. 「涼宮ハルヒの驚愕」、今年も刊行されず

谷川流さんの「涼宮ハルヒ」シリーズ最新作、「涼宮ハルヒの驚愕」が「ザ・スニーカー」2010年6月号にて、一部が先行掲載され、単行本の年内発売が発表されましたが、結局刊行されませんでした。なお、「ザ・スニーカー」2010年2月号にて、2011年5月25日に上下巻で発売と発表されています。


――追記――
記事作成中、思い出せなかった分があったのでランク外として。

「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」、アニメも話題に

伏見つかささんの「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」、毎度のように話題を提供してくれるのですが、今年はTVアニメ化も行われ、その後ネット配信も行わる予定となっています。

「魔界探偵 冥王星O」刊行

電撃文庫と講談社ノベルスの共同企画で、複数作家が越前魔太郎のペンネームを用いて1冊ずつ執筆し、誰が書いているかは伏せられて刊行されていたので話題となりました。