最近の噂
風の噂ではございますが……
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2008/6
今日知った 衝撃の映像。風車って、こんな爆発するみたいなすごい壊れ方するのか! その他 YouTubeの関連映像を見ると、どっかがこすれて黒煙をあげて止まってるのとか、結構すごい光景があちこちであるらしい。単純におとなしく止まるだけかと思っていたら、そうじゃないんだなあ。あと、ポールごとぶったおれるというのがあちことで起こってる。 (2008/6/25, id )
安藤忠雄 の渋谷の地下駅ってそんなにいいですか? 「これだけ?」感漂いまくってるんですけど。安藤忠雄は東大にも新しい建物を造ったんだが、本郷通り沿いにドーンとコンクリうちっぱなしの壁が迫っていて、れんがの塀との対比で監獄めいた暗さと圧迫感を漂わせていて、地元民は(ぼくの知る限り)だれもほめていないのである。安藤忠雄もかつては(特に派手派手ポストモダン建築の中で)ストイックな感じで印象的だったけれど、あまりにまねされすぎて、しかも目新しい方向性があまりうちだせないまま名前だけが不釣り合いにでかくなってしまった感じがする。 (2008/6/25, id )
エスクワイア の最新号で柳下先生が、『スピードレーサー』を(当然)酷評。当然ではあるのだけれど、他メディアでは、いろんな提灯持ちヒョーロンカがなんとか誉めようと四苦八苦していてカワイソウに。それに比べれば気概のあることよ。
ただ細かいところにケチをつけておくと、……マッハGoGoは日本でスーパーカーブームは引き起こさなかったように思う。ましてアメリカでは、マッハGoGo は もっぱら MTV で流れていたので、観客層は高校生や大学生くらいだったから、そういうお年頃でもなかったと思う。スーパーカーブームを引き起こしたのは何をおいても『サーキットの狼』でしょう。ついでに我々お子様たちが、自転車で四輪ドリフトやら幻の多角形コーナリングをやろうとして無数の傷害事故を引き起こしましたが。自転車は二輪しかないから、四輪ドリフトは原理的に無理なんだよなー。気付けよな、小学生のおれ。(2008/6/24, id )
シェアウェア の試用期間が 15 日間のはずだったんだが、ダウンロードして使い始めると、試用期間があと 4 億日以上になっている。4 億日って何年だっけ? 最初、秒のまちがいかなんかだろうかと思ったんだが、そんな様子もない(4 億日と4 億 3 千万日をいったりきたりしているような)。別にインチキとか何もしてないんだけど…… (2008/6/22, id )
イエロー 閉店ですって。My clubbing days are over (not that I was a big clubber or anything, but still...) (2008/6/22, id )
シャネルが やっている、世界巡業の移動型美術館 Mobile Art にでかけていきました。コンセプトはカール・ラガーフェルド、建物はザハ・ハディド! 入場無料だが、入れる人数に制限があるので予約制。予約はもう満杯なので、ヤフオクでチケットがでまわっている。また、予約してもこない人がいるので(だから価格システムで需給のマッチングしないと)、入り口で行列しているとキャンセル待ちで入れる可能性あり。
中に入ると MP3 プレーヤーを渡されて、ザハ・ハディドおばさん風の声(本人じゃないそうな)があれこれ右にいけとか左にいけとか言うのに指図をうけつつ作品を鑑賞する仕組み(だから一回に入れる人数が限られるのだ)。展示されているアートは、シャネル製品をネタにすることになっているんだが、しょぼいものが多く、特に入ってすぐのつまらんアクリル製シャンデリアもどきは、そのまま帰ろうと思ったくらい。あと、オノヨーコいらない。アラーキーと、水面に作品が映り込む仕掛けのやつ、あとファンデーションの香りをぷんぷんさせる出口ちかくのやつだけがおもしろい。ぼくなら通常、5 分ですべて見終わる程度のでき。あとは建物への興味、だな。
でも場所は代々木のオリンピック公園なんだが、単にぽつねんとあるだけで、周辺との関連性がまったくなし。東京の前は香港で、その写真を見ると町のどまんなかの、旧スターフェリーのりば前で、背後の高層ビルとのコントラストがすばらしい。それに比べて、東京は隔離されていて都市との一体感皆無で、情けない感じではある。広報用のパンフを見ると「丹下健三の体育館との一体感がどうのこうの」というんだけれど、位置的になかなかうまく両者をおさめたアングルというのがなくて、その一体感が(あるにしても)うまく見渡すことができない。あの裏側じゃなくて、表側の公園通り側の駐車場に設置できなかったものかなあ。ずっとよくなっただろうに。次のニューヨークはどこでやるのかなあ。 (2008/6/22, id )
レッシグ 読者ならおなじみだけれど、著作権の大きな問題として、だれが権利を持ってるのかわからない作品というのがある。どっかのだれかは絶対に権利を持っているはずだけれど、でもその人がどこにいるか見当もつかず、かといって黙って使えばあとからそいつが名乗り出てきて巨額の賠償金を請求される可能性もあるので、だれも使えないような作品だ。「精一杯探したんです」というのはいまはいいわけにならない。
ところがいままで知らなかったけれど、アメリカ議会はいま、これを何とかしようとしているそうだ (House's Orphan Works Act of 2008 (H.R. 5889))。精一杯権利者をつきとめようと努力しましたということを示せれば、使っていいことにしよう、という法案を検討中とのこと。個人的にはえらいと思うし立派な動きだと思うんだけれど、少なくともぼくには意外なことにレッシグはこれに反対している 。精一杯の努力というのが定義されておらず、費用が高くなるから (いや、なる可能性がある、ということで。現在は具体的な定義はまったくない)。かわりに著作権を登録制にしよう(一定年数を超えたら、保護してほしいものは登録しないとダメ、というもの)という。
そういう改訂ができれば結構なことだけれど、うーん、そういう大幅な著作権法の改定はずいぶん面倒だろうし、既存の枠組みの中で考えるなら、少なくとも権利者のわからん作品を使う道が開けるだけでも有益だと思うんだがなあ。特にこの「精一杯の努力」というのの定義次第ではいろいろ可能性があると思う。そしてこれは、作品の著作権者の所在を明確にすることを多くの人にうながすことで、長期的にはレッシグの主張する制度の実現にもつながると思うんだがなあ。
あと著作権では、一般には名曲と思われているけれど、よく考えるとポル・ポト状態をあからさまに称揚している恐ろしい曲である ジョン・レノン Imagine(だって imagine no possession, imagine all the people living for today 等々まさにポル・ポトのスローガン)がどっかのドキュメンタリーの背後で流れていたのをオノヨーコが訴えていたんだけれど、オノヨーコ敗訴。「音楽だって引用みたいなのは当然あるんだから、たまたま数十秒流れていたようなのでイチイチ騒ぐな」との判決。すばらしい。アメリカってえらいなあ。 (2008/6/7, id )
Nine Inch Nails 新作 The Slip はなんと完全無料公開。すごい。ダウンロードにはP2P の bitTorrent が必要なんめり。さあ Winny で脅されて P2P が児童ポルノと違法ソフトと個人情報流出の悪魔の世界だと誤解しているみなさん、禁断の P2P の世界へ赴こうではありませんか。こういうのが P2P 本来の利用法なのでございます。Windows なら μTorrent 、MacOSX なら Transmission が個人的にはおすすめ。ただセキュリティソフトを入れている人はポートに穴を開けたりしなきゃいけないので、敷居がちょっと高いかも。技術力のない人は、店頭販売を待ってろってことで。店頭版は dvd がつくらしいが詳細不明。 (2008/6/5, id )
恒例の 施し。それぞれミャンマーと中国用だが、どっちがどっちかはないしょ。それにしてもガーナにいるときのニュースは、中国地震とミャンマー台風被害と南アのものすごい暴動しかなかったけれど、日本に帰ってきたらこの関連のニュースが一切なくて、隔世の感がある。CNNとBBCが同じニュースを一日に百回も二百回も流すのはうっとうしいが、一方で日本での、この報道ゼロという状況はすごいものがある。
特に南アのやつは、外国人労働者をカメラの前でぼこぼこにし、それを雇ったというだけで商店を破壊し商店主を半死半生になるまで殴りつけている様子 (それもじつに楽しそうで、歌って踊りながら!) があからさまに放送されていて信じがたい光景だった。これまでは植民地主義がとかアパルトヘイトの遺産がとか言って白人のせいにできたし、ルワンダとかでは古来の民族対立がどうしたこうしたと賢しらなことも言えたけれど、こういうのを見ると、じつはそんなのはすべてただの口実で、それ以前の人間の本性の問題なんじゃないかという気さえする。柳下のボスニア関連の記述 を見ても思ったことだけれど。 (2008/6/3, id )
柳下 といえば殺人だが、マンションの女の子を切り刻んでトイレに流したという話で思ったんだけれど、例の旦那を殺してバラバラにして公園に捨てていた女(燃えるゴミの日に出して主婦感覚を見せてほしかったよな、あれは)のニュースのときに、死体を解体するのは非常にむずかしくて素人にはできないとかなんとかテレビの(何一つ当たっていなかった)識者が言っていたけれど、じつは結構簡単なのかもしれない。 (2008/6/3, id )
イブ・サンローラン
死去。ファッションなんかと無縁のぼくですら、この人の全盛期のデザインを見ると、それだけで姿勢を正されるような気がした。復活するとは思ってなかったけれど、やはりショック。 (2008/6/2, id )
コーマック
・マッカーシー『すべての美しい馬』をいまさらながらに読んで、成田空港からの帰り道に涙する。マシーセン『はるかな海亀の島』を彷彿とさせる、内面を廃した行動心理学を体現したような淡々とした描写。いままで手にしなかったのが悔やまれる。いや、ペネロペ・クルズが出た映画の原作としか知らなかったので、あんぽんたんな作品なんだろうと思っていたものだから(別にペネロペ・クルズに恨みがあるわけではないが)。帰って他の作品を調べたら―― No Country for Old Men って、マッカーシーの原作なのか!! 知らなかった。 (2008/6/2, id )
2008/5
がーん 、みなさま、常温核融合が成功してしまったとのこと。大阪大学の荒田吉明が常温核融合の実証実験を成功させた ?!? き、き、きくちさん、これはいったいどういうことですかっっっ!!! も、も、もりやまさん、ちゃんと報道しないとダメではありませぬかっ! て、天下の一大事でござりまするぞ! いやあ、これで原油価格も下がるねえ。地球温暖化も解決だ! ドバイも一挙に廃墟と化すぞ。よかったよかった。しかし日本のマスコミはいっぱいきてたらしいけど、さすがに報道したとこはどこもなかったみたいね。なぜかなあ。うひひひ。でも、ホントだったら楽しいけど。 (2008/5/26, id )
うろおぼえ と言いつつこれ だもんな。てえしたもんだぜ。レーベンスラウムの提唱者とは存じませんで。全然関係ないが、マッハGoGo / スピードレーサーの実写版のメイキングを見て、絶望のどん底。子供だましにすらなってねえや。(2008/5/25, id )
つい こないだきたガーナにまたやってきました。機内映画は、ランボー新作はランボーくん簡単に説得されすぎ。女の子にちょっと言われたくらいでなんだい。また機内でクローバーフィールドをやっていたのに驚愕。27 Dresses はたぶん某経済学者が好みそうな甘っちょろい映画なのでそっちにゆずるが、悪くはなかった。
だがそれより、新作映画紹介番組で見た Zombie Stripper はちょーくだらなくてすばらしそう。伝説の Chopper Chicks in Zombie Town 並の (と言って知ってる人が3人以上いるとは思えんが)カルト映画になるのではないかと大期待。これ町山どの、はやく紹介しなさい。(2008/5/16, id )
知らなかったが 、4/2 にルパート・シェルドレイクがサンタフェで日本人ヒラノカズキ (33,横浜)に壇上で刺された んだって??!! シェルドレイクってのは「想いはかなうのよ!」仮説の人で、、ニューエージエコロや日本のアニメ系ひきニートに人気があるトンデモさんだから、この手のキXXイを惹きつけのもあるんだろうが、ご愁傷様です。 (2008/5/11, id )
なんか コーヒーに続いて体調の変調が続く。昨日、コンビニでグレープルーツが一個100円で売っていたので大量に買い込む。今日になってそれが無性にうまそうに思え、一気に4個もまるごとむさぼり喰ってしまう。うめえ。酸味がなんとも。
はっ……これって、もしかして……まさか妊娠? (2008/5/4, id )
知らなかったけど 、上野のパンダが死んで、もう日本にパンダはいなくなってしまったのかと思ったら、南紀白浜にいるんだねえ 。今日友達に教わって知った。じゃあ無理して上野を補填しなくても……上野動物園は、ゴリラもかわいいよ。 (2008/5/4, id )
© by meantux
きみ 、ただ券をもらったので『クローバーフィールド』を見てきたよ。廃墟となったニューヨークで、襲い来る謎の怪物をかわしながら主人公が夢見るのは、かつて恋人と戯れたコニーアイランドの思い出と、幼い日のあの一面クローバーの広がる野原。ちょっぴり切なく悲しい未来物語なので、ガールフレンドをつれたデート鑑賞に最適! このぼくですら見終わってしばらく立ち上がれないくらいの感動大作!
……って、てめえ、入り口でゲロ袋でも配っとかんかい! J.J.エイブラムス、『エイリアス』(の前半)を信じて見に行ってやったら、キサマ、明らかに客に嫌がらせして喜んでやがるな。許さん! Bad robot! エイリアンとスターシップトゥルーパーズとゴジラとブレアウィッチと混ぜて、いろいろ凝って作ってるのはわかるが、うー、気分わる。精神的にでなくて肉体的に気分わる。あと教訓:ビデオを撮るときにはホームビデオでも一脚くらいは使いましょう!
その他予告編を見て思ったこと: (1) マッハGo Go!は、想像を絶するひどい代物になりそう。正直いってあそこまでオモチャ扱いになるとは思わなかった。アメリカの MTV 世代は、はっきり怒るんじゃないかなあ、あそこまで馬鹿にされると。ヲシャオスキー姉弟は頭大丈夫か? (2) インディ・ジョーンズの世界はまだナチス頼みなのか! (3) 国産映画はどれも予告編すら正視に耐えない。(2008/5/3, id )
トレント・レズナー さまこと NIN 新作 Ghosts I-IV 出ました聞きました。(クリックすると何曲か聞けますわよ 。ボリューム注意!) クリエイティブコモンズライセンスで非商用share-alike! (日本版もそうなるんだろうな) 作品としては、歌のないインスツルメンタル作品でかなりよい出来。トレント・レズナーは自分で思ってるほどピアノがうまくない、というのは欠点だが、それぞれやりたいことが明確。もう少し絞って一枚におさめてもよかったと思うけれど、単発でもずっと流しても聞ける。iPod 中毒者ならダウンロード版 はなおお得。 (2008/5/2, id )
なんと 、太陽光発電で 7 セント/kWh!!!! 本当だといいなあ、これが半分でも本当だといいなあ、10セントでもいいから実現してくれないかなあ。こら一刀齋どの、Engadget日本版でもこういうのをきちんと紹介せんかい! でもレンズ集光でこんなユニットまで作るのに 7 セント……20 年くらいのライフサイクルコスト見ればそうなるのかなあ。それと蓄電池の分は……もちろん入ってませんよね、すみませんね、聞くだけ野暮ですか。そこまで入れたら 20 セントくらいかなあ。それでも欲しいけど。それに電池がなくてもこういうのが普及すれば、電力会社は夜間と工業用のベースロードだけ供給して、夏のクーラーなんかみんな自前で、とかできるといいんだけど。そういえばホンダが開発した安い太陽電池 は、5 年たってやっと 去年量産が始まった けれど、どんな具合なのかなあ。森山さん、どっかで取材してきて! (2008/5/2, id )
なんだか ……人生のコーヒー枠を使い果たしたようだ。先週金曜日に職場でコーヒーを飲んでいたら、いきなりそれがただの苦い水にしか思えなくなって「まあ今日はさすがに飲み過ぎたか」と思ったが、しばらくたって飲んだコーヒーもちっともうまいと思えない。スタバで飲んでもうまくない。木曜になっても、朝にすらコーヒーを飲みたいと思わなくなっている。直前までは寝る前にもコーヒーを飲むほど重度のカフェイン中毒だったのに。なぜいきなり? (2008/5/1, id )
2008/4
なに 烏賀陽弘道、オリコン訴訟で負けたのか??!! 信じられない。 (2008/4/25, id )
う、 うひゃあああああ。結膜炎ですかあ 。黒沢清の映画に起用されるとおもしろいと思う。 (2008/4/25, id )
えー、お笑いを 一席。逆の意味で頭が割れるように痛い書評の例。本の中身をひたすらなぞるだけの書評に対して、こちらは本をまったく無視して自分のプロパガンダをがなりたてるやり方。さすが「赤旗」。書いた人は○経の先生だそうだが、『戦争の経済学』に出てくる経済学が「著者の経済学」なんてご大層なものではなく、ごくふつうの近代経済学の初歩だということを知らなかったのかしら? それともこれは「近代ケーザイガクは非人間的な帝国主義につながる戦争と侵略の経済学なのだ!」ということを言おうとしているのかしら? そんなんだから○経は馬鹿にされちゃうんですよ。こんど稲葉先生にしかっていただきます。ググってウェブページを見るともはや経済のケの字もなく、単なるアクチビストとして身過ぎ世過ぎをなさっておいでの模様。「教授」って何を教えてるのか知らないけれど、この人についてしまった学生たちは本当にかわいそうに。 (2008/4/11, id )
『中央公論』 には書評をやらせてもらっていて 、毎号ネタがないとか、うまく書けないとかで結構悩んで書いているんだが、毎号送られてくる掲載誌を見て、自分以外の書評を見るたびに脱力感にとらわれ、あれこれ悩んだのがばからしくなる。他の書評を書いている連中がどいつもこいつも、手抜きもいいところの駄文を連ねているだけで、ぼくの半分も考えていなさそうだからだ。
基本的にどれも、その本のあらすじみたいなのを延々と書き連ねて、一番最後に「納得させられる」「豊富な資料を使っている」「考えさせられる」と一言付け加えておしまい。そんなの書評じゃねえ。読書感想文だ。いや、小学生の読書感想文だってもうちょっと工夫がある。小池和代だけはこのパターンからはずれることが多いし、北田暁大はまあ半分くらいのときは読む価値のあるものを書いているけど、でもそれが高いヒット率とは思わん。ちなみに、今回のはゴミに等しい代物。
毎回最悪なのが、小倉千加子。今回も本当にクズみたいな文。三浦展の、例によって悪質なデータマイニング本『日本溶解論』を書評してるんだが、多少なりとも批判的な読みがまったくできない。「『溶解』とは化学用語だが、固体が液状に溶けていく状態を指す」なんてことを書いてるあたりからして頭痛ものだが(「溶解」なんてことばをいちいち説明しなきゃいけないと思ってるんですか)、書評の中身もひどいもの。携帯サイトで調査したら、ケータイ女子はトヨタとイオンとマクドが好きだった、という結論を元に、その子たちは「商品そのものには関心がなく、一番売れているものを消費していれば安心なのである」というんだが、まずこれはどれも全国ブランドで携帯サイトでなくてもいちばん売れているものだ。それが好きな連中が多いことがそんなに不思議だろうか。だいたい小倉は「巨人、大鵬、卵焼き」ということばを知っている程度にはオバハンだろうに。メジャーなものにみんなが流されるなんてのは昔から見られる現象。というより、流行というのはまさに昔からそういう現象なのだ。人気の高いものにみんなが群がるのか、みんなが群がるから人気が高いのか。Jリーグに熱狂するのも、花火に浴衣を着るのも、「みんながしているからするだけ」のケータイ女子の特徴で、だから彼女たちは社会に操られた、消費するだけの人間なんだって。ホントにそうなの? 他の流行とどうちがうの? そういう考察や視点は一切なし。三浦によれば、それは近代合理主義が80年代以降消滅したせいなんだって。小倉はそれをそのままコピペして恥じるところがない。ばーか、近代合理主義がそう簡単に消滅するかよ。おまえ、近代合理主義ってなんだか知ってんの? そのくせ「著者の指摘には納得させられる」んだって。あーあ。こんな見識のかけらもないのが同じ原稿料(か、おそらくはぼくより上)と思うと、やる気なくすなあ。次号からは手を抜こう、と毎号思う一方で、これでオレが手をぬいたらあたり一面不毛の荒野で読者があまりにかわいそうだと思うから多少は頑張るんだけど。あーあ。ちなみに小倉って、日本のフェミ業界のえらい人だっけ? こんなのが親玉とはおかわいそうに。
あと、毎回無内容という意味では五味文彦なる人物の書評も小倉といい勝負。でも今回は小倉のでぐったりしてケチをつける余裕もねえや。(2008/4/9, id )
リメイク版 バイオニック・ジェミーこと Bionic Woman も飛行機の中で観た。がんばって作っているんだが、特にジェイミーのバイオニックパワーが出てものすごく高速で走る場面は、シャカシャカシタタタタタタターッという感じで笑ってしまうわ。初代だと、バイオニックパワーが出るときにはスローモーションになって「ヌンヌッヌッヌッヌッヌッ~」という効果音でごまかしていたけれど、いまにして思えばあれはそれなりによい処理方法だったんだな。あと、初回から伏線張りすぎ。悪の科学者脱獄は 3 回目まで待っていいと思うし、初代バイオニックウーマンとの対決もいきなり出すのはちょっと気が早すぎません? 初回はつまんないチンピラ倒すか交通事故を未然に防いだりするあたりで止めとけばいいのに。さらにボーイフレンドとの濡れ場は、ぼくが相手の男なら、バイオニックアームを持ったガールフレンド(それもまだ訓練不足)とベッドインするのは用心するなあ。うっかり背骨へし折られたらどうすんの。
ちなみにいま調べたら、途中でうちきり! 全体にダークな感じが云々(初回最後の対決も降りしきる雨の中)というんだけれど、あれはあれでよかったのに。まあブレードランナーでクリシェになりすぎてはいるんだが。あと、対決するなら、相手もバイオニック女で腕力勝負で互角ならなぜジェイミーが勝てるのかという設定がほしい……途中までやられっぱなしだけど、やられる寸前でいきなり闘志がわいて逆転、というのは、ありがちな少年ジャンプ的設定だけどイマイチ説得力がない。これまでケンカなんかしたことない健全な女の子なんだからさ。(2008/4/7, id )
丸善 で、勝間 和代が選んだビジネス書みたいなコーナーがあったんだけれど、その中に何とエインズリー『誘惑される意志 』があってビックリ。そうか! 成功の秘訣は双曲割引にあり、というわけなんですね!!!! でも勝間 和代ってだれだっけ? はやってる人らしいけど。 (2008/4/4, id )
ついでに 『ポル・ポト 』がアマゾンで注文不可になっている のはなぜかしら。まさか売れすぎて増刷……なんてことはあるわけがないし。(2008/4/4, id ) 付記。そのまさかだった。
東ヒロキ は、ふりかもしれないが、当然わかってしかるべき代物をわかってないような発言をするときがあって、これもその一つ 。性的承認以外に考えることはあるけれど、性的承認はそこそこでかいぞ。立岩シンヤですらある程度の性的承認機能を持つ。立岩読者は、モテ/非モテでいえば当然非モテで、仕方ないので同じセツル内でじくじくくっついるうちに妊娠しちゃって神田川歌いながら(後悔しつつ、でも後悔してることについて後ろめたさを感じつつ)学生結婚するようなタイプ。ぼくの読者は強いて分けるならモテ系だがお目当ての子に限ってもてないのであまりお得感がないがそこさえ割り切ればとりあえず宴会は楽しいやつらだというのはだいたいわかりそうなもんだ。が、それ以上に、宇野常寛の文章 は(でもだれ、これ?)、ある種のファッションとして消費された論者の話でしょ。立岩シンヤや(それには劣るが)山形の読者は、その内容を理解できているかどうかはさておき、中身をまじめにあれこれ問題にしたい人が大半だと思うけど(特に立岩シンヤの文は、そうでもなきゃとても読む気にならん)、宇野が名前を挙げた人はちがうでしょ。ぼくは宮台シンジがそこそこ売れたのは、純粋にかれの議論そのものが支持されたからじゃないと思うなあ。東ヒロキの議論にしても、本当にあれを読んで咀嚼してるのはたぶん 2700 人程度で、立岩シンヤと数的に大差ない。でもその他の人たちは宇野のいう性愛コンプレックスみたいなもので東東って言ってるんだと思う。そういう人は、圧倒的に承認を求めてるんだと思うよ。ボルヘスの言うように、そういう人々は自分の卑しい弁明を求めてバベルの図書館をさまようのです。もちろん浅田彰だって、そういう消費をされている。浅田は性愛ってわけじゃないけど、軽やかに逃げろと言うことで、いまや高齢ニートと化した連中の(自ら望んだ)非正規雇用化にお墨付きを与えた(と思われた)のが人気の一部だ。宇野のまとめは乱暴だけど、ポイントはそこそこついてる……と前半は思うんだが、最後になってその先が「友達からはじめよう」ではねえ。 たぶんそれって、否定してるつもりの性愛コンプレックスとまったく同じだから。まだまだですなあ、若者よ(でもだれ?)(2008/4/3, id )
コンビニ で、ブルータスの最新号 を見て唖然。一知半解の思いこみと卑近な(偶然の)体験のだらしない一般化、深いオリジナリティのつもりで浅はかなお題目にとらわれた連中がひたすら駄弁を弄する、いつものブルータスが見せるセンスのかけらもない醜悪な代物。目を疑った。あ、それともこれってこれってエイプリルフールってやつなの?(2008/4/1, id )
2008/3
帰宅 すると『クラッシュ』が届いていた。やっと! 意外と薄いのでびっくり。あと、いま読むとバラードをもってしても萌えは予想できなかったことがわかる。不健全さを漂わせようとした各種描写が、むしろストレートに発揮された健全なフェチにすら思えるのが不思議。おたくどもの陰湿な精神のゆがみまではさすがにわからないわな。ついでに、かれらがそれを正当化するために使う卑しい弁明の数々も。 (2008/3/31, id )
帰り の飛行機の中で、コーエン兄弟の新作を見ようとするがエコノミークラスのちっこい画面と、落ち着かない飛行機の中ではああいう間の多い映画は向かないことがわかり、『バイオハザード3』を見た。いつの間にミラ・ジョボビッチはチョーノーリョクなんぞを使えるようにおなりで? 科学者は、血がほしいんなら血のサンプルくれって普通に頼めばいいのに。その他、もはや呆れる元気もないたいへんにひどい代物。ミッシェル・ロドリゲス復活させるよろし。(2008/3/31, id )
ふと Shut your fucking face, Uncle fucker が聞きたくなって、「サウスパーク:映画版」を見てみる。ミュージカルとしてはすばらしいと思う一方で、イラクが爆撃されてサダム・フセインが本当に処刑されてしまった今、地獄の部分はもはや笑えなくなっていた。「やあ、ぼくサダムフセイン!」といきなり出てこられて、なんだか忘れていたむかしの恥部を面前につきつけられたような焦りといたたまれなさ。いったんそう感じると、映画そのものとしても全体に寒さが漂ってしまう。この映画当時は、まあどうせアメリカもあれこれ口では言っても何もしないだろう、みたいなたかのくくりかたがあったから。表現というのが何で成立しているのか、考えさせられる一作ではある。 (2008/3/15, id )
2008/2
いや まったく意味ないんだが、見つけて死ぬほど笑ってしまったもので。やっぱり捕鯨、ですよね。正直、もとの歌が何を言ってるのか、英語部分はとにかくへたくそすぎるうえに、日本語部分もまともな発声ができてないので(「つ」が全部「ちゅ」になるのが……まあライブの終わりのほうで声つぶれてるのかねえ)ぜんぜんわからんので、この空耳がもっとも妥当な解釈という気もする。「小売りの茶碗メッキ」とか「捕鯨柔和論」とか、そんなわけないんだが、何度聞いても他に解釈がありえん。 (2008/2/23, id )
帰りの 日に、なんとブッシュさんちのぼんぼんが、最後っ屁の人気取りのアフリカ漫遊でガーナにご来訪。話題にはなっているものの、「なにしにきた」感が(わかっている人の間には)充満している。アクラご到着は1930だったんだが、おかげでその前後数時間、空港周辺は当然厳戒態勢で、わたくしの便も三時間遅れ。
空港には当然、エアフォース・ワンが止まっていて、他にでっかい護衛機が三機くらいもいたかな(暗かったのでよく見えず)。やっぱり仰々しくなってしまうんだねえ。 (2008/2/20, id )
そういえば 、くるときの便がアムステルダムを出るとき、滑走路に向かった飛行機が急に止まって「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか」というアナウンス。へええ、ホントにそういうのがあるんだ! 映画やドラマの中だけの設定だと思ってた。なんでもガキが熱を出したとか。 (2008/2/20, id )
それでだね 、柳下毅一郎くん 、吾輩は本日アフリカカップの決勝戦などをもったいなくも観戦なされてきたわけですよ(自敬表現)。決勝はカメルーン対エジプト、ちなみに吾輩はカメルーン勢と同宿で、ここ数日ほどサミュエル・エトくんなどと日々親しくビールなどを召し上がっておったわけだ。ブタに真珠とか思ってるだろうが、まあそう妬くな。
んでもって決勝戦の当日に「せっかくだから見物しようか」ということになって、チケットは当然ダフ屋から買ったんだが、ガーナがもう準決勝で敗退してしまったのでイマイチ入りが悪かったらしく、チケットが定価割れしておる(定価は 4 セディ、約 500 円が、3 セディで売ってた)。さらに VIP 席は 15 セディ (1,800 円)! まあこれは札束勝負の日本人としては、VIP 席でしょー。でも VIP 席チケットは一枚しかなくて、同じ調査団の人間四人といたので、ダフ屋に「VIP 席をあと 3 枚用意しろ」と命令したら、いや働くこと働くこと。そこらじゅうのダフ屋に声をかけまくってくれて(スタジアムほぼ一周して 50 人くらいに打診したのかな)、電力会社の連中もこのくらい熱心に働けば、電力問題の半分くらいは解決するだろうにという感じ。喜んでチップもあげましょー。という具合に首尾良くチケットを(定価で)手にして入ったんだが……
さすがに四人とも席はバラバラで、吾輩は自分のチケットの席にいったら、すでにおばさんが座っている。で、あれこれ問答をするうちに案内係がやってきて「ああこのチケットはちがうわ、こちらで~す」と言って、なんだかすごい宴会場みたいなところに通されて、しかもあれに見えるはガ、ガ、ガーナ大統領閣下ではありませんか! なぜこのワタクシごとき卑しき庶民がおそれおおくも大統領閣下と同室に……と思う間もなく、さっきの案内係が血相を変えた上司のおねえさんを連れてとんできて、いきなりつまみだされて「このチケットをどこで手に入れた!」と詰問される。なんでもこれは VIP チケットではなく V・VIP チケット、つまり VIP チケットのさらに上の超貴賓席らしい。確かに見ればそう書いてあるけど、でも、あいやー、そんなこと知らなかったアルネ! 急に中国人になりそうなくらいびっくり。「これは売り物ではない!」(でも 15Cedi って値段書いてあるし、売ってたんだも~ん)「お前をここに入れるわけにはいきません!」(まあそりゃそうだけど大統領と握手くらい……無理か)「これを持っているだけで逮捕してもいいんですよ! 没収です! これを売ったダフ屋を後で面通ししてもらうから、とりあえずここにすわってなさい。安心しなさい、悪いようにはしないから」(そんなこと言われて安心できるもんか! だいたいダフ屋の顔なんて覚えてないよー)と言われて、チケットの半券は没収されたけど超貴賓席すぐ外の空きシートにすわらされてゲームはつつがなく観戦。そこもすばらしい席で、水はいくらでも飲み放題だし、お弁当までくれて、ピッチの眺めも最高。文句なし。(通常の VIP 席はお弁当は出なかったそうな)
ちなみに「このチケット、いくらで買った?」ときかれて、「15セディ」と正直に答えたら、目をひんむいて驚かれて、そのあと吹き出しそうになっていた。たぶん価値としてはそれよりはるかに高いものなんだろうねえ、どう考えても。ダフ屋も、どっから手に入れたにせよ、まったく知らずに売っていたようで。こういう間抜けたところがかわいいよな、途上国は。もっとも、こういうトラブルになる可能性を承知のうえで安く売っていた可能性は……ないな、絶対。
試合自体は、前半は拮抗していていい試合だったんだが、後半の半ば過ぎにエジプトがゴール際で粘ってもぎ取るような一点をたたき出して以降、カメルーンがまったく勢いを失い、何度かあったシュートもまるでパワーのないものばかり。こらエト! もっと活躍せんかい! トンチンカンなフリーキックをしたり、やる気がすっかり失せたみたいでしりすぼみ。当ホテルには選手その他目当てのものすごいゴージャスな女の子がいっぱいうろうろしていて、どう見ても(ほとんどは)ご商売ではないようだが、彼女らに精を抜かれてしまったのかね、という感じ。対するエジプトって、あんまり知らなかったけど、短く持ってコツコツ当てていくような力強い堅実な試合するんだねえ。華はないけど。が、きみい、1,800 円のチケットのもとは、取りすぎるくらい取った。お弁当ももらったし。
試合終了後は、せっかくアゴで使われてくれたダフ屋を密告するのもいやだったし、そもそも顔覚えてないし、表彰式その他をすっとばしてさっさと逃げ出す。ガーナの警察にはちょっと興味はあったんだけど、下手すると話がこじれてこのぼくがブタ箱に入れられるのもいやだったし。というわけで、楽しゅうございました。最近あまりいいことがないが、まあ多少の余録はあるようで。あ、選手たちがホテルに戻ってきて大騒ぎになってる。 (2008/2/10, id )
タマレのホテル で仕事をしていると、いきなり手近にあったカメラの電池充電器が爆発。次いでラップトップの AC アダプタもバチッと音を立て、シューシューいいながら白い煙をあげはじめる。うひゃあ、これは明らかに電解コンデンサが爆発した匂い! と思う間もなく、廊下と室内の電球が一斉にふっとび、向かいの部屋から悲鳴がきこえて、ドアを開けるとテレビから白煙があがっている。あちゃー、明らかにホテルの給電のあたりで過電圧サージがかかったんだな……電力会社のせいか、あるいはここの自家発がまずかったか。あわててコンセントを引っこ抜くが、ホテル全体ではブレーカーが落ちる様子もなく、数分ごとに遅れて爆発する家電類多数。ホテルは何もしないので、手近の無事な電気器具のコンセントをすべて抜いてあげて、とにかく電源をチェックしろとフロントに強く言う。まあやがて落ち着いたみたいだけれど、ラップトップの電源がないよう。サージプロテクタなんて、ここ10年ほど必要だったことないし、もう出張に持ってくることもなくなっていたけれど、やっぱ延長ケーブルくらいはこれからヒューズ入りのやつにしよう。 (2008/2/8, id )
In my flight to Ghana, I saw Peter Berg's Kingdom . Wow, color me surprised, it was really good. Last time I checked, Peter Berg was getting his ass thoroughly and beautifully kicked by Linda Fiorentino (what's John Dahl doing now, anyways?), I didn't know he became such a good film maker. It starred Jenifer "ALIAS" Garner, and I was a bit worried that she'd start this unrealistic Kung Fu action, but that didn't happen, the portraial of the Saudi side, and the terrorist side were pretty fair. All in all, very reccomendable. (2008/2/5, id )
特に意味は ないが雪だるまを作った。何年ぶりだろう。甥っ子たちが作っていたのにインスパイアされてまねしてみました。 (2008/2/3, id )
読まなきゃ いけないかと思いつつも未だ買ってもいなかったピンカー新刊『The Stuff of Thought』を、shorebirdサマが精読中 。ありがたい。が、これを見る限り実物は読むのやめた。英語の語法や文例が多すぎて、邦訳されるかどうかもあやしい感じではある。 (2008/2/28, id )
TeX で、鄧小平の鄧の字がpdfに出なくて悪戦苦闘。utf82tex でコード表記に置き換えて、otfを指定して、一通りやることはやっているはずなんだが、わからん。まあ気長にやるが…… (2008/2/2, id )
日本 ではだれも気にしていないようだけれど、ケニアはもうとんでもない状態のようだ。半年前までは何の問題もないはずの優等生が、一部地域とはいえ一瞬にしてすさまじい民族浄化の殺し合い状態に転落したのを見て、アフリカで少しでも仕事をした人は暗澹たる想いにとらわれただろう。ガーナでも、結構あちこちで部族間抗争は小規模ながら起きていて、現地の人は「いつものことだし大したことないよ」と言うんだが、このケニアの惨状を見てしまうととてもそうは思えない。スーダンやルワンダの状況は例外的で、アフリカにも希望が見えつつある、とみんな思いたがっていたんだけれど、安定して見えるほうが例外なのかも。ちなみにガーナでは、大統領も旧来の部族首長制に組み込まれていて仕組みの共存をはかっている。 (2008/2/2, id )
2008/1
そろそろ 時効だと思うので半年前のインド出張。新聞沙汰になる とは思わなんだ。JXXCさま、あたくしは誤解されるようなことは何ももうしませんでしたのよ! 主犯のU村はうまい具合にうつむいてて、なんだか大仏さんみたいな岩Dとオレだけ立件されそうなマグショットになってるのはずるい。手前にいるのはこのチェンナイ郊外の町タンバラムのコミッショナー。任命制の市長さんみたいなものなんだが、何度きいても仕組みがよくわからない。なんだかカメラマンがいていっぱい写真撮ってるな、市内広報ででも使うのかな、と思ったらこれだもんなー。もちろんかれらが自分たちの業績誇示をねらって、マスコミにネタを流して待機させておいたんでしょう。「おれたちがインフラ整備の金を引っ張ってきた!」ということで。しかし現地でこの翌日に新聞見たときは大笑い。 (2008/1/28, id )
これまで ほとんど何の意味があるかもわからなかったe-TAX だが、今年からもう紙の源泉徴収や経費の領収書類は送らなくていい ! しかも使ったら 5,000円引き! That's what I'm talking about!!! やっとわかってくれたか。 とはいえ、いまの家は税務署から歩いて5分なので、ありがたみも中くらいなりおらが春。では住基カード(これはちょっとくやしいが)とカードリーダを手に入れることにしよう。 (2008/1/26, id )
印刷所から 『ポル・ポト 』見本がきた。分厚い……めんどくさい本だったし、カンボジア名の読みが正しいかどうか未だに自信のないところ多数。でも肩の荷が下りました。が、入れ違いにもっと面倒なものが降ってくるかもしれない。 (2008/1/25, id )
『ダイヤモンド』 に若田部昌澄が「戦争の経済学」書評を書いてくれたが、その中で誤訳も指摘してくれた 。著者のまちがいだろうとよい方に書いてくれたけれど、あれは山形がいらぬお節介で加筆した部分なのです。失敗した。ご指摘ありがとうございます。また、yomoyomo氏にいっぱい指摘された CODE Version2 の正誤表 もあわせてこしらえる。わたくしといえど、完璧ではないようで。 (2008/1/21, id )
ニュースで 、両脚が義肢の人がオリンピック出場を拒否された、というのを見出しだけ読んで、身障者がオリンピックに迫るところまできたんだから、勝負にならないにしても門前払いしないで出してやればいいのに、と思ってたんだが、ちがうんだねー。義肢だとハンデがありすぎるからではなく、義肢だと生身の人間に比べて有利すぎるから 、という理由! すげえ(といっても、まだまだ世界トップには及ばないとか)。身障者の概念が変わるなあ。もはやサイボーグが本当に人間を超える時代なんだねー。 (2008/1/17, id )
朝日 の書評を見た! いやあ、照れるぜ 。ワタクシごときのネームバリューなどつまらぬものでして、とてもとても(汗)。しかし、かつてのルールだと刊行後2ヶ月以内の本というのが原則だったので、ぎりぎり。正月特例でも適用されたのかな。書評としてもきちんとしたものでありがたい。また似たような時期に dankogai 書評 も出ていてありがたい。なお、世界政府が経済性を持つかどうかは、その世界政府の能力次第、でしょうなあ。いまの国レベルでも多くの国の政府はかなり苦労しているのに、それが世界を扱いきれるか? ま、これはべつの機会に。 (2008/1/15, id )
なに 、『戦争の経済学』が朝日の書評に出たの? 某委員の目の黒いうちはありえんかと思っていたのでおどろき。どなたが書評してくださったのか存知ませんが(明日丸善で読もう)ありがとうございます。Amazonのランクが急に25位とかになってたのでびっくりした。 (2008/1/14, id )
モンゴル から帰ってすぐ香港へマイレージ消化のお遊び。葉巻の吸い方を覚えたり(葉巻は煙を肺に入れない、というのを初めて知った)いろいろ楽しかったのだが、たまたまよいタイミングで映画館の前を通ったので、本年初(映画館)映画! 王家衛監督「My Blueberry Nights」。あの最悪の愚作『2046』かなんかの後だったのでチョー警戒していたが、なかなか普通でよかった。『恋する惑星』の一エピソードを少しロードムービー的な展開にしつつアメリカを舞台に作り直したような感じ。コマ落としを使いすぎていたのと、カメラをクリストファー・ドイルっぽくしようとしてるのは、7 割くらいしか成功してない。あとはキャスティングが……ナタリー・ポートマンは大失敗(あの役はどう考えても 30 代半ばくらいの女にやらせるべきで、いつまでたっても 14 歳じみた顔のポートマンじゃ無理)。レイチェル・ワイスもかなり苦しい配役(あれももっと中年でそろそろ人生の疲れを漂わせた人にやらせないと)。でもジュード・ロウとノラ・ジョーンズを筆頭に、それ以外は結構みんな健闘。狂人モノローグ映画じみたところもかなり減って、そこそこ対話もあるし。大傑作とは言わないが、王家衛的な味をきちんと残した佳品。でも、守りに入った印象はある。日本公開は3月末か。ずいぶん先だな。 (2008/1/14, id )
往復 のJAL の中では、うっかり『ラッシュアワー3』を見始めてしまい、目玉が腐りはじめたのであわてて切替。韓国映画『愛するときに話すこと 』を期待せずに見始めて、そのできのよさに感動。役者もみんな達者だし、脚本も撮り方も大技はないけれど実に端正。韓流ブームで少し敬遠していたけれど、やはりいまの韓国映画はレベル高いなあ。ちなみに、このアマゾンのストーリー解説はちょっとウソ。 (2008/1/14, id )
初詣 はいつものモナー神社にお参り 。ちなみにリアル世界での初詣は近所の神田明神さんにでかけてきた。
【大吉】 (No.39178) モナー神社
願事 : 遅かれど思う通りになるべし
待人 : 来る 便りあり
失物 : 出づべし
旅立 : 利益あり 行きて吉
商売 : 密やかにすれば宜し
学問 : 安心して勉学せよ
争事 : 初めは悪く後勝つ
転居 : 差し支えなし 上吉
病気 : 気長く保養せよ 吉
縁談 : 遅き方よし 気長く待つべし
だそうで。ありがてぇこってす。まあ今年後半に期待ってとこですか。遅ればせながら、みなさまにとってもよい一年でありますように。 (2008/1/14, id )
新年早々
、極寒のウランバートルに遊びに行く! マイナス30度! 歩いていると、鼻毛が凍ってくっついてぱりぱりする。ついてしばらく帽子なしで歩いていたら、耳が寒さでちぎれそうに痛いし、頭が外側からキーンと痛んで、脳みそが凍り始めたのが実感される。とにかく帽子は必須。軽いエンデュランス訓練みたいなつもりででかけたが、ついた瞬間に自分の馬鹿さ加減にあきれる。
8年ぶりのウランバートルは、いくつか大きなビルも立ちはじめ、ボロボロの社会主義アパートはある程度建て替えられ、薄暗かった国営デパートも民営化して明るく(相対的に)おしゃれに。人々の服装も多少は豊かで垢抜けてきたし、かつては文字通り数えるほどしかなかったまともなレストランもグッと増えている。それでも、すべてヒツジがデフォルトではあるけれど。なつかしい感じ。また10年前に設置された、ウランバートル唯一の自動販売機がまだ(営業はしていないようだが)立っているのには笑った。
しかし、今回会うつもりだった、仲のよかった友達が全然連絡とれず、結局あえずじまい。10月まではメールもやりとりしていたのに。ケータイ番号くらい連絡しとけ! 何のために行ったのやら。そのうえ、どこへ行っても酒が出ず、バーも軒並み閉店。正月のせいかなと思ったが、スーパーの酒売り場すら封印されている。聞いてみると、年末にモンゴルウォッカに中国製の工業アルコールが混入していて十数人が死ぬ事件があり、真相究明まですべてのアルコール販売禁止令が出たんだって。この厳寒に酒もなく、夜遊びもできず(しかも5時半に日が暮れて、夜明けが8時半だからすごく夜が長い)、ホントにもういったいオレはせっかくの休みに何をしておるのだ、という感じ。 (2008/1/8, id )
帰りのトランジット
は北京一泊。夜は氷点下だが、マイナス20度に慣れた体は、もはやそんなものは寒いとすら感じないのが恐ろしい。夕飯はいつも楽しみにしている、故宮前門の前の通りを南下したところにある小籠包屋にいくべえと思ったら……なんと、前門前の一帯を、大柵欄も含めなにやら古い町並み再現の一大再開発をするとかで、その店もつぶされている! きたなっちい旅社がたくさん軒をつらねていたあたりも消滅。まったく、くだらんことを……といいたいところだが、ぼくの大学の卒業設計もこれと似たような歴史的地区の保全復元再開発だったから、あまり悪口いえないけどブツブツブツ。たぶんアレは名物店だったから(地球の歩き方にも載っていた)再開発後も店を出すとは思うけど、あの雰囲気は出るかどうか。 (2008/1/8, id )
さらに
かつてのぼったくりバーの恨み は今でも忘れない三里屯をチェックしに行くと……すさまじい一大開発が! ああそういえば、しばらく前のアキバでの座談会でデベロッパーの人が言っていたわ。隈ケンゴとかOvalとかが分担してあれこれ設計しているとのことで、もう外装は7割方できている感じだが……なんかつまんなそ。その対面(通りの東側)に並ぶライブハウスみたいなバー群は一応健在。よかった。でも、かつてチェックしたクラブ は壊滅。特に Cloud9 (再開発のせいで道が変わって確信は持てないが)が消えたのは痛いなあ。雰囲気よかったのになあ。今回の旅行は、楽しみにしていたものが何一つとして予定通りにいかなかったなあ。新年早々、幸先悪い。 (2008/1/8, id )
北京全体は
オリンピックの準備余念なし。地下鉄も新路線が多少できて、13号線を東査門駅に接続する工事の真っ最中。また地下鉄の車内テレビなどでは、各種スポーツ競技のルールと見所解説ビデオがひたすら流れ続け、北京市民にスポーツの何たるかを啓蒙しようと涙ぐましい努力。町中も、痰を吐くなとかゴミを捨てるなとか、都市美化の立て札があちこちにある。空港第三ターミナルも、まもなくオープンしそう。 でも、フェル山氏がよく脅すほど空気は汚くなかった。まあウランバートルと比べれば、というのはあるが。(2008/1/8, id )
帰りの飛行機
の中で、隣の中国人に「浜崎歩はだいじょうぶか」と真顔で聞かれる。何の話だ、ときいて見せてくれた中国の新聞を見ると、難聴かなんかになったんだって? しかしいずれにしても、そんなことをオレに聞かれてもしるかあっ! ちなみに中国人どもはジョリーン蔡ごときで大騒ぎしておるが、きみたちホントにあんなのがいいかね。 (2008/1/8, id )
帰り着くと 、なんか知らぬ間に日経平均がとんでもないことになってる。ちょっと目を離すとこれだから。 (2008/1/8, id )
バラード の『クラッシュ』がやっとやっと三月に出るそうで よかったよかった。あの腐った解説はもちろんないことを祈りたいなあ。あと、柳下の新刊をもらった が、余白の多いかっちょいい本でうらやましいなあ。 (2008/1/2, id )
MacBook に早速メモリを 4GB つっこんでみる(Why? Just because I can! それに 2Gx2 で一万円しない! なんとお安い)が、ウィンドウズXP だと 3GB しか認識してくれなくて愕然。調べてみると、そういうものらしい。えー、そんなあ。でもメモリが増えた分なのかな、ファンがほとんどまわらなくなったので、まあいいか。 (2008/1/2, id )
新年早々 、Acrobat が pdf を作るときの重さと変なふるまいにむかついて代替品を探す。一つはこのFoxit Reader 。読むのはなかなか早くて結構だが、これに伴って pdf を作るときには、円マークがバックスラッシュになったりして、まだフォント処理がイマイチ。もう一つは Nitro PDF 。開くのも早いし、また pdf を作るのも本家 Acrobat よりかなり早くて結構。
ただしいずれも、リーダーではテキストの検索が不完全。検索語が二行にわたると検出できない。本家はこれがちゃんと処理できる。というわけでいろいろやった挙げ句、作るのは Nitro で読むのは Acrobat Reader7.0.9 に戻る結果に。正月早々、無駄手間がかかってしまった……
(2008/1/1, id )
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