漫画感想「武装少女マキャヴェリズム」4巻
原作・黒神遊夜、作画・神崎かるなの「武装少女マキャヴェリズム」4巻を読了。眠目さとりを撃破し、天下五剣も残すところあと1人……となりましたが、ここで事態は急変。「女帝」天羽斬々が動き出す。彼女こそが最強であることはこれまで「格」として描かれてきたわけですが、実際に動いてもそれが崩れないのが恐ろしい。
彼女が動くに当たって噛ませ役はさとりと蕨(と相棒熊のキョーボー)、そしてその部下と多数が担当していますが、いずれもきちんと役割が分担されているのが効果的。斬々の特徴は予備動作ゼロで人の体を食い破る返し技とインチキな防御力にあるわけですが、さとりは返し技の素早さ、蕨は「斬撃に対する防御力」、部下達は「打撃に対する防御力」を読者に理解させる役割を担っています。まず手刀で人の体に突き刺さる攻撃力が差し迫る脅威となり、次に斬撃が効かないことでインチキになり、最後にその防御力が目や首といった急所に至るまで適用されることで手がつけられない相手になる。噛ませ役自体はむしろ順を追って格落ちしているのに、その強さは説得力が増しているからよくできているものです。そしてトドメに「残酷性」が加えられることで斬々の怖さは完璧なものになる。蕨の部下達への仕打ちは「残忍」なものなのですが、それを見かねた蕨への仕打ちがもう、ね。
輪との和解のニヤニヤぶりも吹っ飛んで納村ー!はやくきてくれーっ!状態なのですが、彼は彼で天下五剣最後の1人、因幡月夜と対峙中。一挙に緊張感高まる第4巻、続きが楽しみです。
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