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バンプキーと日本のセキュリティ

バンプキーという日本ではまだ珍しい手法からピッキングまで様々な鍵に対する手法を考えるブログ

ディンプルキーのバンピング

ディンプルシリンダーの構造は通常のピンシリンダーと何ら変わりは無く、ただピンの数と配列が通常のピンシリンダーより多い。
これは先のピッキング騒動に発端があり、ピッキングや単純破壊で簡単に開いてしまうシリンダーの販売を規制した(規制したわけではないがピッキングに対する耐性能表示を義務付けたのだから規制と同じ)平成15年第65号7条(いわゆるピッキング法案)によるもので、ピンの数やピッキング対応ピン他にも様々な工夫を凝らした高性能シリンダー(俗にいうCPC錠)が今までの錠前に変わって日本中に出回った。
当然ピッキングに強い錠前ですから簡単には開きません。
構造は以下の図参照で鍵の左右にピンを配置しているものが殆んどで中には上や斜めにも配列を持つシリンダーも多く存在します。
dimple1.gif

しかし、構造理論はピンシリンダーと同じですからバンピングも可能であるはず。
要は下図のように最深部でディンプル(穴)を掘ってあげればよいわけです。
dimple2.gif

さて、ここで前回お話したディンプルキーは普通の鍵と違い合鍵を作る為の機械も違うという問題があります。
前回はヤスリでシコシコと削りましたが今回はそうはいきません。
で、今回はネットオークションで落札したディンプルシリンダーをバラバラにし鍵を差し込んで丁度良いサイズのドリルで最深部に合わせて掘っていきます。
dimplebump1.gif

ボール板でもあれば万力に挟んで固定しゲージを頼りに掘っていけば可能です。
最後に大きいサイズのドリルでバリと言うかディンプルの角度を滑らかにして完成
(滑らかにしないと途中で引っかかり抜き差しできなくなる)
そして今回は落札したシリンダーが1ドア2ロック用で同じシリンダーが2個入っていましたので即座にバンプトライ
数発小気味良く叩くだけで見事に開錠成功・・・

まだ数種類しか実験は行っていませんが殆んどのディンプルキーは開錠可能ではないでしょうか?
  1. 2007/02/12(月) 16:19:41|
  2. バンピング
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バンプキーを作るには

バンプキーを先の項で作りましたがバンプキーは最低でも錠前の種類に対して1本は作っておかなければならない。
作るのが面倒だと思う方は買ってしまえばいいのだろうが国内で販売している方は見当たらない。
バンプキーを製造販売するに対して日本の法律では規制が掛かっていないから違法ではないが防犯上は絶対に好ましくない理由と、まだ明るみになっていないため販売を行う方も居ないのだろう。
(アメリカでは100種類セットで1万5千円程度で販売されているらしい)
さて、話を元に戻すがバンプキーを作るには先の項でも説明したとおり対象となる錠前を購入して、付属の鍵よりシコシコと作るのが一番手っ取り早いが様々な種類のバンプキーを作る為に一々錠前を購入していたのでは高額になってしまう。
様々なシリンダーを検証する為にネットオークションにて落札している私もお小遣いの範疇を超えてしまう事もある。

他に方法は無いかと言えば無くは無い
合鍵を作る為のキーブランクから作ってしまえば1本当り100円程度で済むはずである。
但しキーブランクからバンプキーを作るには先にも述べた「正確なピン長とピッチ」が必要となるため各錠前のデータが必要となる。
ここで思い起こしてほしいのは通常鍵屋さんは紛失した鍵を錠前から作ってくれるサービスを行っている。
これは基本的に各錠前のデータとなる数値をまとめたコードブックと呼ばれるデータ本を持っており、このデータを元にコードマシーンと呼ばれる機械にて錠前から紛失鍵を作製している。
つまり、キーブランクとコードブックとコードマシーンがあればバンプキーは作製可能というわけである。
ただし量産することも容易に出来るメリットはあるが機械をネット販売しているサイトで調べてもフルセットで40万近くも予算が必要で現実的ではない。

しかも、このセットで可能としているのは通常のピンシリンダーだけでありピッキングに強いと言われているディンプルキーまでは作製できない。
なぜならディンプルシリンダーのバンプキーを作るには別の機械が必要となるからである。
通常のピンシリンダーの鍵は丸ノコのようなカッターで作製するがディンプルシリンダーの鍵はドリルのような刃で作製するから作製方法が全然違うのである。

それではディンプルキーならバンピングに対して安全なのか?という話は次回いたしましょう。
  1. 2007/02/10(土) 16:05:46|
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バンプキーの原理

バンプキーの原理は慣性の法則(ニュートンの法則)に基づく、と言っても???ですので簡単に説明する。
通常の鍵はシリンダー内のピン長とマッチすれば開錠可能なわけで、下図のような感じでシリンダー内のシャーライン(赤い彗星のラインではない それにあちらはシャアだ)が揃えば開くのが全ての錠前の機構であると言える。
key1.jpg

しかし、バンプキーは先にも述べたとおり全ての鍵山を一番低い山(谷?)に合わせて作製するので下図のようになり、そのままでは開錠することが出来ない。
key2.jpg

そこで鍵の頭を鈍器のような物で叩くわけですが叩けばエネルギーが鍵に伝わり鍵に伝わったエネルギーは一斉に下ピンへと伝わり、更に下ピンに伝わったエネルギーは上ピンへと伝わり下図のように上ピンだけがシャーラインを超えてしまうわけです。
bamp-01.gif

なぜ下ピンも弾まないのかと言えば鉄球が5個細いワイヤーによってぶら下がったモニュメントを見た事があると思いますが、あれと同じ原理で一番端の鉄球を引っ張って離し鉄球の列に当ると反対側の鉄球一個のみが逆方向に弾かれます。
これを全てのピンに対して一斉に行っているのがバンピングの仕組みです。
もっと詳しく知りたい方はYouTubeのこちらの動画をどうぞ
  1. 2007/02/04(日) 19:33:08|
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バンプキーを作ってみる

早速ではあるがバンプキーを作ってみた。
今回対象としたのは巷でよく見るA社の南京錠
南京錠バンプ

この南京錠に元から3本付いているうちの一本を使って規定のピッチに合わせて丸棒ヤスリでシコシコ作ったバンプキーがこれ
a-bamp3.jpg

鍵山で言う一番低い谷?に全てを合わせるだけですから数分で作業は終了しました。

出来上がったバンプキーを鍵穴に差込み軽く開錠方向に回し思い切り良く木ハンマーで叩くと簡単に南京錠は開錠されてしまいました。a-bamp2.jpg


本当のことを言うと何回か失敗しながらですが開錠方向に軽く回す加減と叩く加減を掴んでしまえば一発で開錠されてしまいます。
実際にこの鍵一本でシリーズ全ての南京錠が開錠できるわけですから怖いですよね。
もちろん悪用する気はありません。
  1. 2007/02/03(土) 13:19:55|
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バンプキーとは

バンプキーとは様々な鍵を開錠する事が可能な開錠工具であり、日本では珍しく鍵屋さんでも知ら無い方が多いそうです。
しかし海外では75年も前から存在する手法で殆んどの錠前が簡単に開けられてしまいます。
多分近い将来日本でもピッキング騒動より衝撃的に取り上げられ、社会的問題へと発展することでしょう。

さてバンプキーについてですが、たった一つの工具で全ての鍵が開けられる訳ではなく様々な種類の鍵によって使い分けなくてはなりません。
しかし、種類さえ同じなら1種類で全ての鍵が開錠できるマスターキーのような物となります。
使い方も簡単で鍵穴に差し込んで鍵の頭を叩くだけですので、はっきり言えば誰にでもできる開錠方法となります。
実際に海外サイトのYouTubeでは鍵の知識も無い6歳の男の子が数秒で開錠を行っている動画が配信されています。
ですから、同じ鍵ばかりを使用している集合住宅やマンションは格好の餌食となることでしょう。

そしてこのバンプキーはキーブランクと呼ばれる合鍵を作る元鍵から作る事が可能となりますが、作製するには対象となる錠前のピン位置とピン長が判らなくてはなりません。
ピン位置は鍵穴から縦に並んでいるピンのピッチでピン長はピンの長さとなり、これが合わないと開錠することは不可能となります。
作製できれば鍵穴に差し込んで開錠方向に軽く回して鍵の頭を固い物で適度な力で叩くだけです。
1度で開かない場合もありますが鍵を回す感触や叩く加減を掴んでしまえば簡単な鍵なら一発(2秒程度)で開錠できてしまいます。

作り方を説明すると長くなるので次回にしましょう。

テーマ:恐るべし! - ジャンル:

  1. 2007/01/31(水) 16:20:17|
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