前回までのあらすじ
パクツイ業者への厳正な対処を求めて
資料をあつめ、警察の門扉を叩いた
ナカシマさんだったが、
その試みは徒労に終わった!
悪徳業者の血に飢えた
ヨコシマさんは、
民事での発信者情報開示請求に
一縷の望みを求めるが!?
第1章から読む方はこちら
登場人物
ヨコシマさん
なごや県出身の
敏腕編集者。
頭に生えてる触角は
ゲスパーアンテナ。
ナカシマさん
ぎふ県在住の
イラストレーター。
頭に生えてるやつを
引っこ抜くと死ぬ。
ラエリアン・ムーブメント
名古屋駅のめちゃ近くに支部がある
あなどりがたい宗教団体。
かがくの ちからって すげー!
実費とは裁判にかかる訴訟費用(印紙代・郵送費など)で、
少なくとも2万円くらいです。
全面勝訴すれば、この分は相手に請求することもできます。
また裁判の決着までに最低でも1度は裁判所に顔を出して
口頭弁論や書類の提出をしなければならないので、
その際の交通費や宿泊費が必要です。
(相手方が米Twitter社の場合、東京地裁に行く必要がある)
ほかに、判決が出る前にとりあえずログを
保存してもらう「仮処分」という措置があり、その担保金として
各段階で30万円&10万円必要です。
(これは裁判が終われば確実に戻ってきます)
仮に相手が複数のサーバーをまたいでいた場合、その回数分
開示請求が必要になります。
パクツイ業者は、そもそもBOTを量産するために
複数のIP(接続元)を利用しているケースが多く、3回以上
それもさまざまな地域にわたって
裁判を行わなければならない可能性が高いです。
勝てば勝つほど赤字!
また、たとえ赤字でも
決着によって得た経済的利益の16%程度が
弁護士の方への成功報酬として必要です。
※プロバイダ等のアクセスログは長くても半年、早くて90日ほどで
消えてしまうので、対象となるBOTは消さずに活動させておく必要があります。
パクツイBOTの多くは「Smart-C」や「A8.net」「Mova8.net」などの
アフィリエイトASP(商品の紹介者に報酬が入る広告システム)
を利用しています。
こういったASPの案件を調べてみると、BOTの広告から
無料アプリをダウンロードしたり、
商品を購入したりした人がいた場合
パクツイBOT運営者に数百円から数千円
入ることがわかります。
(具体的な価格は、Smart-Cのトップページが参考になります。
アプリのダウンロードは200円強、
エステやダイエット食品などの成約は
1件で数千円の収入になります。)
推測ですが、運営しているBOTのフォロワー数が累計40万人に達していて、
それぞれに1日1回広告を流してもフォロワー数を維持できるなら
十分それだけで生活できるくらいの収入になると考えられます。
(※多く見積もりすぎではないか?というご指摘がありました。
この試算は、私自身のTwitterのアクセス統計と
このサイトでの広告の成約率、ツールのDL率などを参考に
算出したもので、ある程度妥当性はあると考えていますが
じっさいBOTが配信している無料アプリなどの広告が、
Twitter上でどのくらいの成約率になっているのか?
というのは正確に把握できているわけではありません。
実際にTwitter上でアフィリエイトをされている方で
もし情報をご提供いただける方がいらっしゃいましたら
メールまたは作者Twitterまでご連絡ください。)
次回最終章「ほろぼそう!大物パクツイBOT」につづく!
今回の話は、複数の弁護士の方に相談した内容をもとに
まとめています。
この対処が最善かどうかは弁護士の方の間でも
意見が分かれるかもしれません。
(開示請求の際の弁護士費用が相手に請求できるケースも
あるとかないとか・・・それでもやはり
特定できなければ25万円~がムダになるという
リスクは残ります)
法律に関する内容について、間違っていたり
誤解を招く表現があるようでしたら
作者Twitter宛またはメールにて
ご指摘いただけましたら幸いです。