小さなチームでの Redmine 運用で気をつけている 3 つのこと
日々なんとなく利用している Redmine ですが, ここらで一度振り返ってみることにしました.
一応一般論のつもりで書いていますが, 前提として以下のような環境を想定しています.
- メインとなるメンバーが 5 名前後の小規模なプロジェクト
- そのうち何名かは非エンジニア
目新しい話は無いと思います.
様々な機能を使い倒していたりもしません.
あまり学習・運用コストをかけずに, いかに効率よく使うか, という方向性です.
ルールは少なく
チームの全員が Redmine に対して肯定的であることは稀です.
Redmine よりもメールや Excel で管理したい, という信じられないことを言う人も少なくありません.
そんな人たちも含むであろうチームで Redmine を楽しく運用するには, とにかくルールを簡単にすることが大事だと考えます.
優先度, 予定工数, カテゴリなど, 記入できる項目はたくさんありますが, その全てについてルールを設け, 意味を理解しない状態で記入させることで, 一体何が得られるでしょう?
まずは最低限「作業依頼はチケットに書く」ということだけ守ってもらうだけで, ToDo 管理にはなります.
最低限のラインでもいいので, とにかく Redmine を使い続けていると, 段々と不便さが気になりだします.
そういう不便さがチーム内で明確になってくれば, 各項目を細かく記入する意味もわかってくるので, そこで初めてルールを決めましょう.
と, ここまでルールという単語を使ってきましたが, 基本的には文化として自然に醸成されていくのに任せるのがいいと考えています.
プロジェクトの大規模化・複雑化などといった事情が無い限りは, ゆるく柔軟に運用していきたいものです.
これは XP における YAGNI の原則にも通じると思います.
期日を記入する
ToDo 管理としての Redmine から一歩先に進めるとしたら, まずはここから始めるのが効果的だと思います.
チケットに期日を入れることで, Redmine の重要な機能であるガントチャートにタスクが表示されるようになります.
ガントチャートを活用することで, 進捗状況は一気にわかりやすくなるので, これはエンジニア以外の人にも比較的理解されやすい機能だと思います.
また, 期日はチケットだけでなく対象バージョンにも設定できます.
こちらでは, より大きな単位で, ざっくりと俯瞰できるようになります.
[caption id="attachment_1206" align="alignnone" width="300" caption="チケット期日設定無し"][/caption]
[caption id="attachment_1209" align="alignnone" width="300" caption="チケット期日設定あり"][/caption]
[caption id="attachment_1210" align="alignnone" width="300" caption="対象バージョンにも期日設定"][/caption]
ゴールを明確に
どこまでやればそのチケットをクローズできるのかが明確になるように, 注意を払います.
依頼者と作業者の意思疎通を明確にするためです.
逆に, ゴールが明確になりにくい議論をチケット上で繰り広げても, よくわからないうちに流れてしまいがちです.
議論には, チケットよりもフォーラムを活用するのが好ましいと考えます.
もちろん, Redmine を離れて実際にミーティングするのもいいでしょう.
議論の中でやることが決まったら, そこで初めてチケット化しましょう.
チケット名が「~~~ について」といった曖昧な形式になっているのは, 良くない兆候です.
多少説明的でも, チケット名だけで作業のイメージができるような命名を心がけましょう.
名前重要.
まとめ
Redmine はとても魅力的なソフトウェアですが, 導入コストは決して安くありません.
まずは無理なく使い, 楽しくタスク管理ができるようになることが大事だと思っています.
今回はタスク管理ツールとしての Redmine に着目し, 最低限のルールで効果的にチケット機能を利用する方法を紹介しました.
See also
Redmine を用いたプロジェクト管理について実践的に解説している書籍. 良書.- 3年使ったRedmineの使い方について共有したい10のこと
こちらは大規模プロジェクトでの話のようですが, プロジェクトの規模に関係なく適用できそうなことは参考にさせていただきました.